この記事では、OracleのAutomatic Workload Repository(AWR)とAutomatic Database Diagnostic Monitor(ADDM)レポートを使って、データベースのパフォーマンス問題を特定する方法について解説します。特に、データベースの運用担当者やシステムエンジニアが疑問に思うポイントを中心に、具体的な手順と例を用いて説明します。
目次
AWRとADDMの基本
AWR(Automatic Workload Repository)とは?
AWRは、データベースの動作状況を定期的に収集し、リポジトリに保存するOracleの機能です。これにより、パフォーマンスの問題点やチューニングの方向性を明確にします。
ADDM(Automatic Database Diagnostic Monitor)とは?
ADDMは、AWRが収集したデータを解析し、パフォーマンスに影響を与える要因を自動で診断する機能です。
AWRとADDMの設定方法
AWRの設定
以下のSQLコマンドでAWRを設定できます。
BEGIN
DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.CREATE_SNAPSHOT;
END;
ADDMの設定
ADDMは特に設定は不要で、AWRのスナップショットを元に自動で分析します。
パフォーマンス問題の特定
AWRレポートの生成
以下のコマンドでAWRレポートを生成できます。
@?/rdbms/admin/awrrpt.sql
ADDMレポートの生成
以下のコマンドでADDMレポートを生成できます。
@?/rdbms/admin/addmrpt.sql
AWRとADDMレポートで特定できる問題点
問題点 | AWRでの確認項目 | ADDMでの確認項目 |
---|---|---|
CPUの過負荷 | CPU Time | CPU Findings |
ディスクI/O | Physical Reads | I/O Findings |
メモリ使用量 | SGA Usage | Memory Findings |
まとめ
OracleのAWRとADDMレポートは、データベースのパフォーマンス問題を効率的に特定する強力なツールです。これらを適切に設定し、定期的に分析することで、システム全体のパフォーマンスを向上させることができます。
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