Windows 11 24H2の対応CPU&システム要件総まとめ|新旧世代CPUの違いを徹底解説

Windows 11 バージョン24H2のリリースに伴い、公式の対応CPUリストに大きなアップデートが入りました。新しいIntel第11世代以降やAMD Ryzen 8000シリーズなど、最新のプロセッサが明示的に追加された一方で、Intel第8~10世代など一部旧世代CPUがリストから削除されるなど、ユーザーにとって気になるポイントも多いです。この記事では、変更点を詳しく見ながら、Windows 11 24H2の最低システム要件や注意点をわかりやすくまとめます。

Windows 11 24H2で刷新されたCPUサポート

新たに追加された対応CPU

Intel: 第14世代CoreやCore Ultraシリーズが追加

最新の第14世代Coreプロセッサ(Raptor Lake Refresh)はもちろん、今後登場予定のCore Ultra(Meteor Lake/Arrow Lake世代)などが正式に追記されています。具体的には、Lunar LakeやArrow Lakeアーキテクチャの「Core Ultra 200」番台などがサポートされ、今後の新CPUにも対応が拡張されていく見込みです。

Intelに関しては、世代ごとにGPUドライバのサポートが変わる動きがあり、これが今回のリスト更新に影響を与えたのではないかという見方もあるようです。

AMD: Ryzen 8000シリーズが初追加

AMDではRyzen 8000番台が初めて明示的にサポートリスト入りしました。Zen4/Zen5世代(Ryzen 7040/8000シリーズなど)についてもWindows 11で公式対応が明記されており、AMDユーザーにとっては安心材料となっています。

AMDの最低要件は当初からのRyzen 2000シリーズ(Zen+)以降が据え置きで、古めのCPUでも引き続きWindows 11を利用しやすいメリットがあります。

Qualcomm (ARM): 新旧SoCがサポート範囲に

Qualcomm製のSnapdragon 7c+ Gen3や8cx Gen3、さらにMicrosoft独自のSQ1~SQ3などは引き続きサポート対象として掲載されています。ただし初代8cxや7c Gen1/Gen2など、一部の旧モデルはOEM向けの新リストから外れています。

既存のWindows 11対応CPUとの違い

上記の追加・改訂を踏まえ、従来のWindows 11(21H2/22H2/23H2)に比べてどのように変わったのかを表にまとめました。

カテゴリ 従来のWindows 11 (21H2/22H2/23H2) Windows 11 24H2
Intel CPU 第8世代 Coffee Lake 以降がサポート(第9・第10世代も含む) 第11世代 Tiger Lake 以降がサポート対象。
※第8~10世代は公式リストから削除
AMD CPU Ryzen 2000シリーズ(Zen+)以降 Ryzen 2000シリーズ(Zen+)以降で変更なし。
※Ryzen 8000シリーズまで追加
Qualcomm SoC
(Windows on ARM)
Snapdragon 850/7c/7c Gen2/8c/8cx(Gen1)/8cx Gen2/8cx Gen3 など Snapdragon 7c+ Gen3、8cx Gen2/Gen3、Microsoft SQ1~SQ3など。
※850や7c/7c Gen2、初代8cxなどはリスト落ち

Intel第8~10世代は新OEM向けリストから削除されており、今後の新PC発売時には基本的に24H2対応CPUとはみなされない見通しです。

一方で、既存ユーザーが第8~10世代CPU搭載のPCを使い続ける場合、すぐにアップデートが止まるわけではないとの見方が大勢です。あくまでもOEMが新製品を出荷する際に利用する公式基準という意味合いが強く、「公式リスト非掲載=アップデート不可」ではないことに注意してください。

旧世代CPUを使っているからといって、すぐに24H2がインストールできなくなるわけではないので、慌てる必要はないでしょう。

Windows 11 24H2 のシステム要件のポイント

最低動作要件自体は従来と同じ

Windows 11 24H2におけるシステム要件は、初期リリース(21H2)から大きく変更されていません。CPUリストが更新されたとはいえ、メモリやストレージ、TPM 2.0などのハードウェア要件は従来通りです。以下に主要な要件を再掲します。

項目 最低システム要件 (Windows 11 24H2)
CPU 1GHz以上、2コア以上の64ビット互換プロセッサ/SoC
Microsoft認定CPUリストへの掲載
メモリ 4GB以上のRAM
ストレージ 64GB以上
システムファームウェア UEFI(セキュアブート対応)
TPM TPM 2.0(トラステッド プラットフォーム モジュール)
グラフィックス DirectX 12以上(WDDM 2.0ドライバー)
ディスプレイ 9インチ以上、720p以上の解像度(8ビットカラー)

最低スペック要件はそのままですから、すでにWindows 11を動かせていたPCなら基本的に24H2でも問題なく動くと期待してよいでしょう。

CPUリスト外でも「動作不可」ではない

Microsoft公式ドキュメントによれば、CPUリストの更新はあくまで新OEM出荷時の指針であり、旧世代CPUが即座に除外されるわけではありません。Intelの旧世代ドライバサポート移行など、メーカー側の都合もありそうですが、少なくとも現段階で「Windows Updateを受け取れなくなる」と公式発表されたわけではない点が重要です。

既存ユーザーであれば、第8~10世代CPU搭載PCでも引き続きWindows 11のアップグレードを受け取れる可能性は十分にあります。

ただし、将来的な大規模アップデートやWindows 12などのメジャーバージョンで、旧世代CPUのサポートが完全終了する可能性は否定できません。

背景と影響:なぜ今回リストが変わったのか

Intelの旧世代GPUドライバー移行が関係か

一部報道によると、Intelは第7~10世代向けの内蔵GPUドライバーを「レガシーサポート」へ移行する方針を公表しており、そのタイミングに合わせてMicrosoftがOEM向けリストから第8~10世代を外したのではないかと推測されています。ただし、現時点でMicrosoftから公式な理由説明はなく、関連性は確定情報ではありません。

OEM市場への影響

新規にWindows 11 24H2搭載PCをリリースするOEMメーカーにとっては、新しい対応CPUのみでPCを出荷する必要が生じます。これにより、第8~10世代Intel CPU搭載モデルは製品ラインアップから外れる動きが進むかもしれません。

ユーザー視点では、最新世代CPUのみを搭載したモデルが並ぶことで、製品選びがシンプルになる一面もあるでしょう。

Microsoft公式情報と今後の展望

公式ドキュメントの確認が最優先

Microsoftは2025年2月13日付でWindows 11 24H2対応CPUリストを公開済みです。Intel・AMD・Qualcommそれぞれの詳細なモデル番号が記載されているため、自身のPCや購入予定モデルが含まれているかを確認したい場合は、Microsoft Learnやサポートサイトを直接チェックするのが確実です。

実質的には大きな仕様変更なし

Windows 11 24H2でも、TPM 2.0やUEFIセキュアブートなどの基本要件は据え置きです。メモリやストレージ要件も強化されておらず、現行Windows 11を利用している方は大きな心配は不要と考えられます。CPUリストの更新によるアップデートブロックが直ちに起きるわけでもありません。

将来的なWindows 12でさらに変化も

今後、Windows 12などの新バージョンが登場すれば、今回リスト外となったCPUに対する対応がどうなるかは未知数です。もし旧世代CPUへの完全な切り捨てが行われる場合、Windows 11最終版が当面のアップデート上限となる可能性はあります。

次期メジャーバージョンで旧CPUが完全非対応とされれば、性能面でまだ余裕があってもサポート切れとなる恐れがあります。

それでも、すぐに切り捨てられるわけではなく、Windows 11の延長サポート期間を考えればあと数年はアップデートされる可能性が高いです。今使っているPCがまだまだ使えるかどうか、焦らずに様子を見守りましょう。


まとめ:24H2でCPUリストは変わったが基本要件は据え置き

Windows 11 バージョン24H2では、Intel第11世代以降やAMD Ryzen 8000シリーズなどが新たに公式サポート入りする一方、第8~10世代Intel CPUのようにOEM向けリストから除外された旧世代もあります。とはいえ、最低動作要件(TPM 2.0やUEFIブート、メモリ4GB以上など)自体は据え置きで、既存ユーザーのPCがすぐにアップグレード不可になるわけではありません。心配な場合は、Microsoft公式のプロセッサ対応リストを随時チェックしつつ、必要に応じてPCの買い替え検討や今後のWindows 12の動向を注視するとよいでしょう。

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