皆さんは、パソコンを使っていて「Wi-Fiで速度を計測したいのに、いつの間にか有線LANのほうが優先されてしまう…」と困ってしまった経験はありませんか?私自身、以前にネットワーク回線の比較実験をしたときに全然数値が変わらないと思ったら、実は有線LANを通じて接続されていたことがありました。そこで今回は、Wi-Fiと有線LANを同時に接続した場合の優先度を変更する方法や、そのメリット・デメリットについてたっぷり解説していきます。もし同じようなお悩みを抱えている方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
Wi-Fiと有線LANを同時に接続したときの基本的な仕組み
パソコンにWi-Fiと有線LANの両方をつないだままにしていると、ほとんどの場合は有線LANのほうが優先されやすいといわれています。これは、WindowsをはじめとするOS上での優先度の設定が理由です。デフォルトでは、Ethernet(有線LAN)がWi-Fiよりも上位にくるように設定されているため、物理的にケーブルがささっている限りは常に有線が使われるケースが多いのです。
優先度って具体的には何が決め手になっているの?
優先度は「メトリック」と呼ばれる数値をもとに決まります。メトリックが低いほど優先順位が高くなる、というルールです。初期設定では有線LANのメトリック値がWi-Fiに比べて小さくなっているため、ケーブルを指している場合は自動的に有線接続が選ばれるというわけです。
自動メトリックと手動メトリック
Windowsでのネットワーク設定を見ると、「自動メトリック」にチェックが入っている場合が多いはずです。これは、OSがネットワークの状態を見て最適なメトリック値を自動で決定する仕組みです。ただし、「最適な設定」といってもユーザーがWi-Fiを使いたいか有線を使いたいかまでは考慮してくれないため、ケーブルが接続されていれば自動的に有線のメトリック値を小さめに設定することが多いです。その結果、ユーザーがWi-Fiを優先したいと望んでも、実際には有線が優先されるという事態になりがちなのです。
Windowsでメトリックを手動設定してWi-Fiを優先させる手順
ここからは、具体的にWindowsでメトリックを手動変更することでWi-Fiを優先させる方法をご紹介します。私も速度比較のテストをするときはよくこの方法を使います。とても簡単な操作ですが、知らないとずっと有線優先のままになってしまうので要チェックです。
1. 「ファイル名を指定して実行」画面からネットワーク接続を開く
WindowsキーとRキーを同時に押して、「ncpa.cpl」と入力したあとにEnterキーを押します。これでネットワーク接続の一覧画面が表示されます。
手順としては、
1) Windowsキー+R
2) 「ncpa.cpl」入力
3) Enterキー押下
という流れです。
2. プロパティ画面からIPv4の詳細設定へ
表示されたネットワークアダプタ一覧の中から、メトリック値を設定したいアダプタのアイコンを右クリックしてプロパティを開きます。おそらくWi-FiとEthernetが表示されていると思いますので、Wi-Fiアダプタのほうを選ぶとよいでしょう。
次に、「Internet Protocol Version 4 (TCP/IPv4)」を選択し、プロパティボタンを押します。するとさらに詳細設定ボタンがあるので、そちらをクリックしてください。
3. 自動メトリックを外して手動で値を入力
詳細設定のウィンドウが開いたら「自動メトリック」のチェックを外し、「インターフェース メトリック」に任意の数字を入れます。Wi-Fiを優先したい場合は、たとえば値を10にしてみたり、場合によってはもっと小さな数字にしてみてもいいでしょう。一方で有線LANのほうは相対的に大きな数字を設定しておけば、Wi-Fiのメトリックが低い=Wi-Fiを優先して使う、という挙動になります。
メトリック値の一例
下記にメトリック値の一例を示します。特別な理由がない限り、Wi-Fiのメトリック値を15〜20程度、有線LANのメトリック値を25〜30程度に設定すれば、そこまで大きな競合は起きにくいように思います。ただし、どんな値を入れるべきかは環境によって異なるため、色々試してみてください。
| アダプタ | 自動メトリック | 推奨手動メトリック |
|---|---|---|
| Wi-Fi | ON | 15~20 |
| Ethernet | ON | 25~30 |
どうしてもWi-Fiで計測したいときは、ケーブルを抜くのも手
もし速度測定などの目的で「絶対にWi-Fi接続だけで試したい!」というケースでは、単純に有線LANケーブルを抜いておくのが確実です。OSの設定をあれこれ変更しても有線が差さっていれば何かしらの影響を受ける可能性があります。トラブルが起こりにくい方法として、物理的にケーブルを外してしまうというのも意外と手っ取り早くて便利です。

私も以前、しっかりメトリックを変更したはずなのに、なぜか速度測定ツールの結果が安定せず困っていました。結局、有線ケーブルを外したらスムーズにWi-Fiのみの速度がはかれて「あ、やっぱりこのほうが簡単だな」と実感したんですよね。
Wi-Fi接続を優先するときのメリット
Wi-Fiをあえて優先的に使いたい人もいると思います。例えばネットワーク機器周りの検証や、ケーブルを取り回すのが面倒な環境で作業するときなど。Wi-Fiを優先しておくことで作業効率が上がるケースもあるのです。
持ち歩きや部屋移動がラクになる
Wi-Fi接続を基本としておけば、ノートPCを使っている方などはケーブルを抜き差ししなくても家の中を行き来できます。ちょっとリビングに移動して会議に参加したり、別の部屋で作業をしたいときにもすぐに移動できるのは助かりますよね。
オンライン会議や動画視聴でもケーブルが邪魔にならない
オンラインミーティングの際、映像や音声の入出力機器をセッティングすると周辺がケーブルだらけになりがちです。そこでWi-Fiを利用しておけば、LANケーブルの取り回し分が減るのでデスクまわりがスッキリします。また、動画視聴する際もテーブル周辺にLANケーブルをつないでいない状態はとても快適です。
Wi-Fiを優先するときのデメリット
一方で、Wi-Fiは無線接続ですから、有線LANに比べて安定性や速度面で劣ることが多いというのも周知の事実です。特にオンラインゲームや重いデータのやりとりが必要な場合、Wi-Fi接続のままだと快適ではないかもしれません。
どうしても速度や安定性は有線に軍配が上がりやすい
Wi-Fiの規格も日に日に進化しており、現在では非常に高速な無線通信が可能になっています。しかし、それでも隣の部屋で使っている電子レンジやBluetooth機器、マンション内で飛び交うほかのWi-Fi電波など、さまざまな影響を受けやすいのが無線の性質です。結果として、安定性という点ではやはり有線LANにはかなわない面もあるのです。
LANケーブルのほうが速度を期待しやすい理由
LANケーブルは物理的にルーターやスイッチと直接接続されるため、電波干渉や障害物の影響を受けにくいです。さらに、設定をきちんとしておけばギガビットの回線速度をフルに活かすことが可能になります。特にオンラインゲームや大容量ファイルのダウンロード・アップロードを頻繁に行う方は、やはり有線LANのほうが安心できるでしょう。
実際の手順をプログラムコード的にまとめる
ここでは、コマンドラインを使った簡単な設定例をあえて示してみます。WindowsのGUIから設定してもよいのですが、コマンドでもある程度制御が可能です。なお、コマンド操作が不安な方は無理せず、GUI操作でメトリックを変更するのが安全です。
netsh interface ip show interfaces
REM ↑インターフェースの一覧を表示し、インターフェース名を確認
netsh interface ip set interface "Wi-Fi" metric=10
REM ↑Wi-Fiのメトリック値を10に設定(Wi-Fiを優先したい場合)
netsh interface ip set interface "Ethernet" metric=30
REM ↑Ethernetのメトリック値を30に設定(Wi-Fiより低い優先度にする)このように、コマンドからでもある程度直感的にメトリックを設定できます。コマンド操作に慣れている方は、こんな方法もありだと思います。
設定を元に戻したいときはどうする?
Wi-Fiを優先して使ってみたけれど、やっぱり安定を重視して有線LANをメインにしたい、というケースも当然あります。その場合は、先ほど紹介したプロパティ画面から「自動メトリック」にチェックを入れ直すか、コマンドで手動設定したメトリック値を削除・再設定すればOKです。
GUIから自動メトリックに戻す方法
1) ネットワーク接続一覧でアダプタを右クリック→プロパティ
2) IPv4プロパティ→詳細設定ボタン
3) 「自動メトリック」にチェックを入れ直す
という流れです。これで初期状態に近い挙動に戻ります。
コマンド操作で元に戻す方法
下記のようにメトリックを再度自動に切り替えることができます。
netsh interface ip set interface "Wi-Fi" metric=auto
netsh interface ip set interface "Ethernet" metric=auto自動メトリックにしておけば、OSが最適と思われる接続経路を自動で選びます。特に設定を意識したくない場合には、これがいちばん簡単でしょう。
Wi-Fiと有線LANのハイブリッド運用もアリ?
実際には、「Wi-Fiを基本で使いつつ、重要な場面だけ有線に切り替える」というハイブリッド運用をしている人も少なくありません。例えば普段はノートPCをケーブルレスで使い、動画視聴や軽い作業をするときはWi-Fiに任せておきます。しかし、オンラインゲームや高画質の動画編集など、どうしても安定と速度が必要な場合はLANケーブルをつなぐ、といった具合ですね。
状況に応じて切り替えられる柔軟さ
結局のところ、常にWi-Fiを優先させるのか、有線を優先させるのかは、その時々の用途や環境に大きく左右されます。
特に在宅ワークが増えている昨今では、家の中でも「仕事をする場所」と「くつろぐ場所」を分けることが多いため、一つの場所で有線接続して仕事をし、その他の場所で気軽にWi-Fiを使う、という方法がストレスフリーでおすすめです。
トラブルシューティング:Wi-Fiが遅いと感じたら?
いざWi-Fiを優先にしてみても「なんか遅いぞ?」というときがあります。その原因としては、Wi-Fiルーターが古い規格のままになっている、チャネル干渉が起きている、あるいは単純に回線自体が混雑しているなど、いろいろ考えられます。
ルーターの世代とチャンネル設定を確認する
Wi-FiルーターにはIEEE802.11acやWi-Fi 6 (802.11ax) などの新しい規格から、古い規格までさまざまなバージョンがあります。古いものだと速度がなかなか出ない上に、混雑する周波数帯域を使っていることもあるので、新しいルーターへの切り替えやチャンネル変更を検討すると改善することがあります。
ルーターの再起動はお手軽なリセット策
Wi-Fiの速度が急に遅くなった場合は、一度Wi-Fiルーターの電源を入れ直すだけでも劇的に改善することがあるので試してみてください。私自身、速度計測していて数値が安定しないときには、まずルーターの再起動を疑うのが習慣です。
Wi-Fiと有線LANの優先度を切り替える実体験談
最後に、私の実体験から少しだけお話ししてみます。以前、オンライン会議ツールを使ったプレゼンテーションをする機会がありました。そのときは「安定が重要!」と思って有線LANを優先設定にしていたのですが、いざミーティングが始まる直前になってノートPCを会議室の別テーブルに移動せざるを得なくなりました。移動先ではケーブルがすぐ届かず、慌ててWi-Fiを優先設定に切り替えて対応したのです。
結果的にはWi-Fi環境でも問題なくプレゼンできたのですが、やはりもう少し時間があれば有線LANのほうが安心だったかなと感じました。こうした突発的なケースでは、どちらを優先にしておくかをあらかじめ考えておくだけで、いざというときも落ち着いて行動できますよね。

家のWi-Fi環境でも、突然「今日テレワークするからリビングで作業したい!」といった場合に有線ケーブルを引っ張るのは大変です。いざというときにWi-Fiをすぐに優先できる設定を知っていると便利ですね。
まとめ
パソコンにWi-Fiと有線LANを同時に接続しているとき、デフォルトでは有線が優先されることがほとんどです。しかし、Windowsのメトリック値を手動で調整すればWi-Fiを優先するように設定できます。速度測定などでWi-Fiだけの回線状態を確認したい人や、ケーブルから解放されて快適に作業したい人にはこの方法がおすすめです。一方で、有線LANのほうが速度・安定性が高い場合が多いので、用途に合わせて切り替える運用がもっとも現実的でしょう。
ここまでお話ししてきたように、ネットワーク設定をちょっといじるだけで、意外と快適度が変わってきます。少しでも「Wi-Fiをメインで使いたいのに、なんだか遅い・接続されない」というお悩みを持っている方は、この機会に試してみるのはいかがでしょうか。

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