FSLogixを使うAzure Virtual Desktop(AVD)で、Windows更新後に既存ユーザーがサインインすると黒い画面になり、デスクトップが始まらない場合は、Microsoftが案内した既知問題に該当する可能性があります。この問題は2026年10月13日のWindows更新で解決済みです。Windows 11 24H2・25H2・26H2はKB5127648、26H1はKB5127646またはそれ以降の更新を適用し、再起動後に影響ユーザーで確認してください。
10月13日以降の修正更新を適用した端末では、この問題に対するexplorer.exeの手動起動やKnown Issue Rollback(KIR)は不要です。10月13日より前の更新を使用し、現に同じ症状が出ている端末に限り、これらを条件付きの暫定策として利用できます。管理端末はIT管理者の展開方針に従ってください。
対象条件と問題の起点
| 確認項目 | 内容 |
|---|---|
| 発生元 | 24H2・25H2は2026年8月27日のKB5120998以降、26H1は同日のKB5120996以降。26H2ではバージョン26H2の導入後に発生する場合があった |
| 対象OS | Windows 11 24H2・25H2・26H2・26H1 |
| 主な環境 | FSLogixを利用するAzure Virtual Desktopホスト |
| 起きやすい対象 | 一部の既存ユーザープロファイル |
| 主な症状 | サインイン後に黒い画面、デスクトップセッションが自動開始しない、Explorerクラッシュ |
| 解決更新 | 24H2・25H2・26H2は2026年10月13日のKB5127648、26H1は同日のKB5127646。以後の累積更新にも修正を含む |
| 現在の状態 | 2026年10月13日に解決済み。対応する最新更新を適用し、再起動後に影響ユーザーで確認 |
MicrosoftのWindowsリリース正常性情報では、問題は主にAVDとFSLogixの組み合わせで確認され、アプリケーションイベントログにWindows Explorerのクラッシュが記録される場合があると説明されています。24H2・25H2・26H2はKB5127648、26H1はKB5127646で解決され、以後の更新にも修正が含まれます。発生元は24H2・25H2がKB5120998、26H1の公式状態ページではKB5120996です。26H2ではバージョン26H2の導入後に報告されています。
最初にOSと更新状態を確認する
winverでWindows 11のバージョンを確認します。- 「設定」→「Windows Update」→「更新の履歴」で、10月13日以降の修正更新が適用済みか確認します。24H2・25H2・26H2はKB5127648、26H1はKB5127646またはそれ以降の累積更新が目安です。
- 未適用なら、組織の展開方針に沿って対象OS用の最新更新を適用し、端末を再起動します。
- 影響のあったユーザーでサインインし、デスクトップ、タスクバー、Explorerが自動で読み込まれるか確認します。
- 修正更新後も症状が続く場合は、この既知問題と決めつけず、FSLogixプロファイル、Explorer、AVD接続など別原因を調査します。イベントログの時刻と影響ユーザーも記録してください。
winver壁紙だけが黒一色へ戻る問題とは別です。背景設定が失われる問題は2026年9月8日の更新で解決済みで、本記事のサインイン後にデスクトップセッションが始まらない問題は2026年10月13日の更新で解決されました。修正更新の適用と再起動後も黒い画面が続く場合は、別の原因を調査してください。

10月13日より前の更新で発生中の場合:利用者の一時復帰
修正更新をまだ適用できず、現に同じ症状が出ている場合に限り、Microsoftは次の一時的な操作を案内しています。
Ctrl+Shift+Escでタスクマネージャーを開きます。- 「新しいタスクの実行」を選びます。
explorer.exeと入力し、「OK」を選びます。- デスクトップとタスクバーが表示されるか確認します。
explorer.exeこの操作は10月13日より前の更新を使う端末でセッションを一時的に開始するための軽減策です。成功・失敗、発生ユーザー、時刻をIT管理者へ伝え、展開可能になったら対象OS用の最新更新を適用してください。修正更新後も症状が続く場合は、この既知問題と決めつけないでください。旧更新向けの公式手順はKB5120998の既知の問題でも確認できます。
10月13日より前の更新で発生中の場合:管理者がKIRを適用する手順
以下は、修正更新をすぐに展開できず、10月13日より前の更新で現にこの問題が起きているGPO管理端末向けの暫定策です。10月13日以降の修正更新を適用済みなら、この問題のために新たにKIRを導入する必要はありません。Intuneで管理する場合は、後述の公式展開文書にあるADMX取り込みによる手順を確認してください。
- 適用条件とOSを確認する:対象ホストが10月13日より前の更新を使用し、現にこの問題が起きていることを確認したうえで、AVDホストが26H2・25H2・24H2か、26H1かを確認します。
- 正しいKIRを選ぶ:26H2・25H2・24H2は「KB5124010 260924_20021 Known Issue Rollback」、26H1は「KB5124006 260924_20071 Known Issue Rollback」です。ダウンロードはリリース正常性ページの当該問題欄から行います。
- ポリシー定義を導入する:対象ホストのOSに一致するKIRのMSIを、ドメインのグループポリシーを管理するPCへインストールします。中央ストアを利用している場合は、導入された
.admxと.admlも中央ストアへコピーします。 - GPOを構成する:MSIの導入だけで完了ではありません。グループポリシーエディターの「コンピューターの構成」→「管理用テンプレート」→該当KIR名で、対象OSのポリシーを開きます。公式手順に従って「無効(Disabled)」に設定し、組織の運用に沿って対象ホストへ適用するGPOを構成・リンクします。この設定で問題を起こす変更を無効にします。
- 再起動する:ポリシー適用後、対象デバイスを再起動します。
- 影響のあったプロファイルで再確認する:検証用ホストから展開し、既存プロファイルのサインイン、Explorer、イベントログを確認します。
KIRは問題を起こした非セキュリティ変更だけを一時的に戻す仕組みで、修正更新の代替ではありません。MicrosoftのKIRのグループポリシー展開手順に沿って導入し、組織の変更管理を通してください。修正更新を展開できる段階になったら、対象OS用の最新更新を適用して再起動し、影響ユーザーで確認します。
ダウンロードするMSIのファイル名も確認してください。26H1用はWindows 11 26H1 KB5124006 260924_20071 Known Issue Rollback.msiです。もう一方のMSI名には24H2・25H2とWindows Server 2025が含まれていますが、公式のこの問題欄では26H2・25H2・24H2用として同じKIRが案内されています。MSI名だけで問題の対象をWindows Serverへ広げないでください。当該問題のサーバー対象は「なし」です。
避けたい対処
- FSLogixプロファイルを原因確定前に削除する
- 出所不明のスクリプトでシェル登録などを変更する
- 更新プログラムを全ホストから一律削除する
- KIRのMSIを入れただけで適用済みと判断する
別のRDS不安定問題、Windows 365の障害、AVDへの接続失敗を、このデスクトップ未読込問題と混同しないことも重要です。修正更新は、すべての黒い画面やAVD接続失敗を解決するものではありません。
よくある質問
一般の家庭用PCで黒い画面になった場合も同じですか?
この問題は主にFSLogixを使うAVDホストで確認されています。一般PCでは、ディスプレイドライバー、シェル、更新失敗など別原因もあるため、本記事だけで特定できません。
KIRをダウンロードすれば直りますか?
KIRは10月13日より前の更新で現にこの問題がある管理端末向けの暫定策です。利用する場合も、ダウンロードやMSIのインストールだけでは不十分で、該当ポリシーの構成、対象への適用、再起動が必要です。10月13日以降の修正更新を適用済みなら、この問題のために新たにKIRを導入する必要はありません。
explorer.exeの手動起動だけで運用を続けられますか?
10月13日より前の更新で発生中の場合に使う一時的な復帰操作です。管理者は対象OS用の最新更新を適用し、再起動後に影響ユーザーで確認してください。修正更新後も黒い画面が続く場合は、別原因を調査します。
まとめ
AVDとFSLogix環境でサインイン後に黒い画面となり、デスクトップが自動で読み込まれない既知問題は、2026年10月13日のWindows更新で解決済みです。24H2・25H2・26H2はKB5127648、26H1はKB5127646またはそれ以降の更新を適用し、再起動後に影響ユーザーで確認してください。explorer.exeの手動起動とKIRは、10月13日より前の更新を使用し、現にこの問題がある端末だけの暫定策です。修正更新後も症状が続く場合は、別原因を調査します。



コメント