Excel VBAで顧客からの要望メールの自動送信を行う方法

この記事では、Excel VBAを使用して顧客からの要望に対する応答メールを自動で送信する方法について詳しく説明します。具体的なコード例、その詳細な解説、および応用例を含めています。初心者から上級者まで、自動応答メールの作成の参考にしてください。

目次

Excel VBAの基本

Excel VBA(Visual Basic for Applications)は、Microsoft Excelに組み込まれたプログラミング言語です。これを用いると、単純作業の自動化だけでなく、高度なデータ分析やレポート作成も可能になります。

そもそも、どこにVBAコードを書いて、どう実行すれば良いのか分からない場合は、以下の記事をご参照ください。

基本的な応答メールの自動送信

VBAを使用して、Excel内の情報を元にして自動的にメールを送信することは、業務効率化の一環として非常に有用です。


Sub SendMail()

    Dim OutApp As Object
    Dim OutMail As Object
    Dim MailBody As String

    Set OutApp = CreateObject("Outlook.Application")
    Set OutMail = OutApp.CreateItem(0)

    MailBody = "以下の内容で要望を受け付けました。" & vbCrLf & _
               "要望内容: " & Range("A1").Value

    With OutMail
        .To = Range("B1").Value
        .Subject = "要望受付のお知らせ"
        .Body = MailBody
        .Send
    End With

    Set OutMail = Nothing
    Set OutApp = Nothing

End Sub

コードの詳細解説

上記のコードは、ExcelのA1セルに記載された要望内容と、B1セルに記載されたメールアドレスを使用して、要望の受付を通知するメールを送信するものです。

– `OutApp` と `OutMail` は、Outlookのメールを送信するためのオブジェクトです。
– `MailBody` にはメールの本文が代入されます。
– `With OutMail … End With` の間で、メールの宛先、件名、本文を設定し、`.Send` メソッドでメールを送信します。

応用例

1. 複数の人に同時にメールを送信

特定の顧客グループ全体に通知やお知らせを送る場合など、複数の人に同じ内容のメールを一度に送りたい場合があります。


Sub SendMailToMultipleRecipients()

    Dim OutApp As Object
    Dim OutMail As Object
    Dim MailBody As String
    Dim MailRecipients As String

    Set OutApp = CreateObject("Outlook.Application")
    Set OutMail = OutApp.CreateItem(0)

    MailBody = "以下の内容で要望を受け付けました。" & vbCrLf & _
               "要望内容: " & Range("A1").Value

    MailRecipients = Range("B1").Value & ";" & Range("B2").Value & ";" & Range("B3").Value

    With OutMail
        .To = MailRecipients
        .Subject = "要望受付のお知らせ"
        .Body = MailBody
        .Send
    End With

    Set OutMail = Nothing
    Set OutApp = Nothing

End Sub

2. 送信済みメールの記録をExcelに保存

送信したメールの情報をExcelに記録し、履歴として残しておくことで、後から確認することが可能です。


Sub SendMailAndRecord()

    Dim OutApp As Object
    Dim OutMail As Object
    Dim MailBody As String
    Dim LastRow As Long

    Set OutApp = CreateObject("Outlook.Application")
    Set OutMail = OutApp.CreateItem(0)

    MailBody = "以下の内容で要望を受け付けました。" & vbCrLf & _
               "要望内容: " & Range("A1").Value

    With OutMail
        .To = Range("B1").Value
        .Subject = "要望受付のお知らせ"
        .Body = MailBody
        .Send
    End With

    'メールの送信情報を記録
    LastRow = ThisWorkbook.Sheets("Sheet1").Cells(ThisWorkbook.Sheets("Sheet1").Rows.Count, "A").End(xlUp).Row + 1
    ThisWorkbook.Sheets("Sheet1").Cells(LastRow, 1).Value = Now()
    ThisWorkbook.Sheets("Sheet1").Cells(LastRow, 2).Value = .To
    ThisWorkbook.Sheets("Sheet1").Cells(LastRow, 3).Value = .Subject

    Set OutMail = Nothing
    Set OutApp = Nothing

End Sub

3. メールのテンプレート機能を利用してメールを送信

定型化された文面をメールのテンプレートとして保存しておき、それを元にしてメールを送信することも可能です。


Sub SendMailUsingTemplate()

    Dim OutApp As Object
    Dim OutMail As Object

    Set OutApp = CreateObject("Outlook.Application")
    Set OutMail = OutApp.CreateItemFromTemplate("C:\path\to\your\template.oft")

    With OutMail
        .To = Range("B1").Value
        .Subject = "要望受付のお知らせ"
        .Body = Replace(.Body, "[REQUEST]", Range("A1").Value)
        .Send
    End With

    Set OutMail = Nothing
    Set OutApp = Nothing

End Sub

まとめ

Excel VBAを利用することで、顧客からの要望メールの自動送信や、その他の応用的なメール送信処理を効率よく実装することがで

きます。この記事を参考に、日常業務でのメール送信の自動化を試してみてください。

VBAも良いけどパワークエリも良い

VBAの解説をしてきましたが、VBAは正直煩雑でメンテナンス性が悪いです。最近はモダンExcelと呼ばれるパワークエリやパワーピボットへのシフトが進んできています。本サイトでもパワークエリの特集をしており、サンプルデータを含む全11回の学習コンテンツでパワークエリを習得することができます。

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