Microsoft Edgeの保存パスワードに鍵アイコン追加|コピー・ノート確認の使い方

Microsoft Edgeのログイン画面で鍵アイコンが表示され、「何ができるアイコンなのか」「クリックしても安全なのか」と気になった人もいるでしょう。

Microsoft Edge 152では、アドレスバーの鍵アイコンから、そのサイトに保存されているユーザー名やパスワードの詳細パネルを開けるようになりました。設定画面へ移動しなくても、ユーザー名のコピー、パスワードの表示・コピー、ログイン情報に付けたノートの確認や追加ができます。(Microsoft Learn)

この機能は2026年8月6日にMicrosoft Edge 152 Betaで案内され、その後、2026年8月27日公開のStable 152にも追加されました。ただし、段階的に提供される「制御されたロールアウト」のため、同じEdge 152を利用していても、端末やプロフィールによってはまだ表示されない場合があります。(Microsoft Learn)

目次

Edgeのパスワード欄に出る鍵アイコンでできること

Microsoftの説明で対象になっているのは、厳密にはパスワード入力欄の中ではなく、Microsoft Edgeのアドレスバーに表示される鍵アイコンです。

Webサイトのログインページを開き、保存済みの資格情報が利用できる状態になると、アドレスバーに鍵の形をしたアイコンが表示されます。このアイコンを選択すると、そのサイトに関連付けられた保存済みアカウントの詳細を確認できます。

新しい詳細パネルで利用できる主な操作は次のとおりです。

操作できること便利な場面
保存済み資格情報を開くユーザー名、パスワード、ノートなどを確認する同じサービスに複数のアカウントを保存している場合
ユーザー名をコピーするメールアドレスやログインIDをコピーする長い会員番号や複雑なユーザー名を入力する場合
パスワードを表示する伏せ字になっている保存済みパスワードを確認する自動入力できない別画面へ手動で入力する場合
パスワードをコピーする保存済みパスワードをコピーして貼り付けるポップアップ形式の認証画面などで自動入力が動作しない場合
ノートを確認・追加するアカウントの用途や復旧情報などを記録する個人用、管理者用、検証用のアカウントを区別する場合

Microsoftはノートの利用例として、セキュリティ質問、アカウントの用途、復旧に関する情報などを挙げています。これまではMicrosoft Password Managerの設定画面を開く必要がありましたが、新しいパネルでは閲覧中のサイトから直接アクセスできます。(Microsoft Learn)

パスワード入力欄の「目のアイコン」とは別の機能

ログイン画面には、パスワード入力欄の右側に目の形をしたアイコンが表示されることがあります。

目のアイコンは、現在入力されている文字列の表示と非表示を切り替えるためのものです。一方、Edgeの鍵アイコンは、ブラウザーに保存されている資格情報を呼び出すためのものです。

アイコン主な表示場所役割
鍵アイコンEdgeのアドレスバー保存済み資格情報の詳細を開く
目のアイコンパスワード入力欄入力中のパスワードを表示・非表示にする
アカウント候補ログインフォーム付近保存済みアカウントを選んで自動入力する

鍵アイコンをWebサイト側の機能と勘違いしやすい点には注意が必要です。アドレスバーに表示される鍵アイコンは、Microsoft Edge password managerに関連するブラウザー側の機能です。

Microsoft Edge 152で何が変わったのか

鍵アイコン自体は、保存済みパスワードを利用できることを知らせる目的で以前から表示される場合がありました。Microsoft Edge 152では、そのアイコンから開ける情報と操作が拡張されています。

項目内容
Betaでの発表Microsoft Edge Beta 152.0.4191.10、2026年8月6日
Stableへの追加Microsoft Edge Stable 152.0.4191.53、2026年8月27日
新しい操作ユーザー名のコピー、パスワードの表示・コピー、ノートの追加
操作場所Microsoft Edgeのアドレスバー
提供方法制御されたロールアウト

Beta 152で先行案内された機能ですが、Stable 152のリリースノートにも同じ内容が掲載されています。そのため、Beta版をインストールしなくても、通常版のMicrosoft Edge 152以降で利用できる可能性があります。(Microsoft Learn)

ただし、バージョン番号だけで利用可否を判断することはできません。Microsoftは段階的に機能を有効化しているため、Edge 152へ更新済みでも鍵アイコンの詳細パネルが従来のままになっている場合があります。

鍵アイコンから保存済み資格情報を開く手順

新しいパネルが有効になっている環境では、次の流れで利用できます。

  1. Microsoft Edgeで、パスワードを保存しているWebサイトを開きます。
  2. Webサイトのログインページを表示します。
  3. Edgeのアドレスバーに表示された鍵アイコンを選択します。
  4. 複数のアカウントが表示された場合は、確認したい資格情報を選択します。
  5. 開いた詳細パネルでユーザー名、パスワード、ノートを確認します。
  6. 必要に応じて、ユーザー名またはパスワードのコピー操作を行います。

パスワードを表示するときは、Windows HelloのPIN、指紋、顔認証、端末のサインインパスワードなどを求められる場合があります。Microsoft Password Managerの設定でも、保存済みパスワードを表示する際に端末のPINまたはパスワードが必要になることがあります。(マイクロソフトサポート)

画面上の名称やアイコンの位置は、Edgeの表示言語や段階的なデザイン変更によって異なる可能性があります。

鍵アイコンのパネルとMicrosoft Password Managerの使い分け

新しい鍵アイコンは、Microsoft Password Managerそのものを置き換える機能ではありません。

鍵アイコンのパネルは、現在開いているWebサイトのログイン情報を素早く確認するための簡易画面です。保存済みパスワード全体の整理や安全性の確認には、従来どおりMicrosoft Password Managerを使用します。

比較項目鍵アイコンの詳細パネルMicrosoft Password Manager
開き方Webサイト上でアドレスバーの鍵アイコンを選択Edgeの設定から開く
対象現在開いているサイトの資格情報Edgeに保存した資格情報全体
主な用途コピー、表示、ノート確認検索、編集、削除、各種設定
操作の速さ設定画面へ移動せず確認できる全体をまとめて管理できる
向いている場面ログイン中の一時的な確認定期的な整理や安全性チェック

Microsoft Password Managerは、次の手順で開けます。

  1. Edge右上の「…」を選択します。
  2. 「設定」を開きます。
  3. 「パスワードとオートフィル」を選択します。
  4. 「Microsoft Password Manager」を開きます。

保存済みのパスワードを変更、削除、検索したい場合や、複数サイトのログイン情報をまとめて確認したい場合は、こちらを使用します。(マイクロソフトサポート)

Edge上でパスワードを書き換えてもWebサイト側は変わらない

Microsoft Password Managerで保存済みパスワードを編集しても、Webサイトに登録されている本来のパスワードは変更されません。

たとえば、Edgeに保存された文字列を「NewPassword123」に書き換えても、Webサイト側でパスワード変更手続きを行わなければ、次回ログインは失敗します。Microsoftも、Edge内のパスワード変更とWebサイト側のパスワード変更は別の操作であると案内しています。(マイクロソフトサポート)

パスワードを変更するときは、次の順番で行うと混乱を防げます。

  1. Webサイトのアカウント設定でパスワードを変更します。
  2. Edgeから更新確認が表示されたら、新しいパスワードを保存します。
  3. Microsoft Password Managerを開き、古い情報が残っていないか確認します。

鍵アイコンが便利になる具体的な利用シーン

同じサービスに複数のアカウントがある場合

Microsoft 365、Google、Amazon、レンタルサーバー、WordPressなどでは、同じログイン画面に複数のアカウントを保存することがあります。

ユーザー名が似ていると、どれが個人用で、どれが業務用なのか判断しにくくなります。鍵アイコンの詳細パネルでユーザー名とノートを確認すれば、ログイン前にアカウントの用途を見分けやすくなります。

ノートには、次のような情報を記録すると実用的です。

  • 個人契約
  • 経理担当者用
  • サイト管理者アカウント
  • 検証環境
  • 旧契約の確認専用
  • 請求先が異なるアカウント

長いログインIDを使っている場合

会員番号や顧客番号をログインIDとして使うサービスでは、ユーザー名を手入力すると間違えやすくなります。

鍵アイコンからユーザー名だけをコピーできれば、パスワードを表示せずにログインIDを確認できます。パスワードの秘密性を保ったまま、ユーザー名の入力ミスだけを防げるのが利点です。

自動入力に対応しにくいログイン画面

ログイン画面が別ウィンドウで開くサービスや、複数段階に分かれている認証画面では、Edgeの自動入力が期待どおりに動作しないことがあります。

そのような場合でも、鍵アイコンの詳細パネルからユーザー名やパスワードを個別にコピーできれば、Microsoft Password Managerの設定画面を開いて対象サイトを検索する手間を減らせます。

鍵アイコンが表示されないときの確認ポイント

Edge 152以降へ更新しても鍵アイコンや新しい詳細パネルが表示されない場合は、次の順番で確認します。

確認項目確認方法判断のポイント
Edgeのバージョンアドレスバーに edge://settings/help と入力バージョン152以降になっているか
段階的ロールアウト数日後に再確認する同じバージョンでも表示状況が異なる
保存済みパスワードMicrosoft Password Managerでサイト名を検索対象サイトの資格情報が保存されているか
使用中のプロフィールEdge右上のプロフィールアイコンを確認パスワードを保存したプロフィールと同じか
自動入力設定Microsoft Password Managerの「その他の設定」を確認パスワードとパスキーの自動入力が有効か
組織の管理設定edge://policy を確認会社や学校のポリシーが適用されていないか

Edgeを更新しても表示されない場合

今回の機能は、Microsoftが明記している制御されたロールアウトの対象です。したがって、Edge 152以降へ更新した直後に必ず使えるとは限りません。(Microsoft Learn)

表示されない場合でも、非公式な起動オプションや、出所の不明な edge://flags の設定を無理に変更する必要はありません。正式に有効化されるまでは、Microsoft Password Managerの設定画面を利用するのが安全です。

別のEdgeプロフィールを開いていないか確認する

Edgeでは、個人用、仕事用、家族用など複数のプロフィールを作成できます。パスワードはプロフィールごとに管理されるため、別のプロフィールを開いていると、対象サイトの保存済み資格情報が見つからないことがあります。

Edge右上のプロフィールアイコンを選択し、普段パスワードを保存しているアカウントへ切り替えてから、ログインページを開き直してください。

会社や学校の端末では管理ポリシーも確認する

組織管理下のMicrosoft Edgeでは、IT管理者がパスワード管理機能を制限している場合があります。

PasswordManagerEnabled ポリシーを無効にすると、新しいパスワードの保存や追加が禁止されます。ただし、以前から保存されているパスワードは引き続き利用できます。(Microsoft Learn)

そのため、「新しいパスワードは保存できないが、既存の候補は表示される」という状態もあり得ます。業務端末では、個人判断でポリシーやレジストリを変更せず、組織の管理者へ確認してください。

鍵アイコンを安全に使うための注意点

パスワード表示前の端末認証を有効にする

鍵アイコンからパスワードへアクセスしやすくなる分、端末を一時的に他人へ貸す場合や、席を離れた際のリスクにも注意が必要です。

Microsoft Edgeでは、パスワードの表示や自動入力前に、Windows Helloや端末のサインイン情報による認証を求める設定を利用できます。

  1. Edgeの「設定」を開きます。
  2. 「パスワードとオートフィル」を選択します。
  3. 「Microsoft Password Manager」を開きます。
  4. 「その他の設定」を選択します。
  5. パスワードの表示または入力前に端末のサインイン方法を要求する設定を有効にします。

この設定を有効にすると、保存済みパスワードを利用する前に、Windows Hello、macOSのTouch ID、端末のサインインパスワードなどによる確認が行われます。(マイクロソフトサポート)

コピー後の誤貼り付けに注意する

パスワードをコピーすると、別のアプリや入力欄へ貼り付けられる状態になります。

コピー直後にTeams、メール、チャット、検索欄などを操作すると、誤ってパスワードを貼り付ける可能性があります。特に、画面共有中やリモートサポート中は、パスワードの表示とコピーを避けてください。

ノートに機密情報を詰め込みすぎない

ノートはアカウントを整理するのに便利ですが、次のような情報を安易にまとめて保存するのは避けた方が安全です。

  • 多要素認証のバックアップコード一式
  • キャッシュカードやクレジットカードの暗証番号
  • ほかのパスワード管理サービスのマスターパスワード
  • 秘密鍵やAPIキー
  • 本人確認に使う情報の完全な組み合わせ

Microsoftはセキュリティ質問や復旧情報をノートの利用例として挙げていますが、重要度の高いアカウントでは、パスワードと第二の認証手段を同じ場所へ集約しない方が安全です。

ノートには「管理者用」「登録メールは会社ドメイン」「契約更新月は3月」といった、アカウントを識別するための補助情報を中心に記録するとよいでしょう。

パスワード管理機能だけで端末侵害は防げない

Microsoft Edgeに保存されたパスワードは、ディスク上でAESによって暗号化され、WindowsではDPAPI、macOSではKeychainなど、OS側の仕組みで暗号鍵が保護されます。

一方、利用者としてログインしている状態でマルウェアが動作した場合、そのマルウェアは利用者と同等の権限で保存情報へアクセスできる可能性があります。パスワードマネージャーを使っていても、OSやセキュリティソフトの更新、画面ロック、マルウェア対策は必要です。(Microsoft Learn)

保存パスワードの安全性もあわせて確認する

鍵アイコンの詳細パネルは、ログイン情報を素早く確認するための機能です。保存しているパスワードが漏えいしているかどうかを調べる機能ではありません。

パスワードの安全性を確認するときは、Microsoft Password Managerの「パスワードのセキュリティチェック」を利用します。

  1. Edgeの「設定」を開きます。
  2. 「パスワードとオートフィル」を選択します。
  3. 「Microsoft Password Manager」を開きます。
  4. 「パスワードのセキュリティチェック」を選択します。
  5. 危険と判定されたパスワードがあれば、対象サイトで変更します。

Password Monitorは、Edgeに保存された資格情報を既知の漏えい情報と照合し、安全でないパスワードが見つかった場合に警告します。警告されたパスワードは、鍵アイコンから確認するだけで済ませず、Webサイト側で速やかに変更してください。(マイクロソフトサポート)

Edgeの鍵アイコンはログイン情報を素早く確認するための入口

Microsoft Edge 152で強化された鍵アイコンを使うと、閲覧中のサイトから保存済み資格情報の詳細パネルを開き、ユーザー名のコピー、パスワードの表示・コピー、ノートの確認や追加を行えます。

まず edge://settings/help でEdgeを最新版へ更新し、パスワードを保存しているWebサイトのログイン画面を開いて、アドレスバーに鍵アイコンが表示されるか確認してください。

表示されない場合は、保存済み資格情報、Edgeプロフィール、自動入力設定を確認します。それでも利用できない場合は、制御されたロールアウトが完了するまで従来のMicrosoft Password Managerを使用します。

鍵アイコンの利便性を生かすには、パスワード表示前の端末認証も有効にしておくことが重要です。素早く開ける機能と、安全に保護する設定をセットで運用しましょう。

この記事を書いた人

実務の現場で詰まりがちなポイントを地図にするITブログ「IT trip」を運営。Windows/Office(Teams・Excel)からSQL、サーバ運用、ガジェットまで、再現性のある手順と“なぜそうなるか”を丁寧に解説します。読んだらすぐ試せること、そして迷った人の次の一歩が見えることを大切にしています。

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