最大1Gbpsの回線を契約しているのに、速度テストはいつも100Mbps前後。そんなときに確認したいのは、「契約上の最大速度」「宅内機器のリンク速度」「インターネットへの実測速度」の3つです。名前は似ていますが、それぞれ示しているものが違います。
この記事では、ITtripが提供する回線速度測定サービス「くもダッシュ」を使う前後に、どの数値を調べればよいかを整理します。回線や機器を買い替える前の確認用です。測定値だけから原因や故障箇所を自動で判定する機能はありません。
契約・リンク・実測の3つを分ける
| 数値 | 何を示すか | 分からないこと |
|---|---|---|
| 契約上の最大速度 | 契約プランで案内される理論上の最大値など | 端末から特定の接続先まで、常にその速度が出ること。 |
| リンク速度 | 隣り合う機器や端末の接続で成立している速度の表示 | インターネット経路全体の実際の転送速度。 |
| 速度テストの実測値 | その時点の端末と測定先の間で送受信した速さ | 家庭内や回線事業者のどこが原因か、ほかの接続先も同じか。 |
NTT東日本が掲載するDTIの説明資料でも、最大1Gbpsは理論上の最大接続速度であり、利用時の通信速度を保証しないと説明されています。ここでは契約の一例として参照します。自分の契約条件は、利用中の事業者の資料で確認してください。

100Mbpsで接続している機器が途中にないか
Googleの公式案内では、インターネットへの経路上に低速の接続があると、それが全体の制限になり得ると説明されています。例えば、端末からルーターまでの有線接続が100Mbpsで成立している場合、その区間を通る通信に1Gbpsの余裕はありません。
- 端末:ネットワーク端子や、使用中のUSB-LANアダプターの対応速度を確認する。
- ルーター・スイッチ:WAN側とLAN側の両方について、使っている端子の対応速度を確認する。
- ケーブル:製品の規格・状態と、端子への差し込みを確認する。傷みや接触の問題も候補になる。
- 現在のリンク:OSや機器が表示する「リンク速度」「接続速度」を調べる。対応仕様だけでなく、実際の接続が何Mbpsで成立しているかを見る。
OSや機器によって表示名・場所は異なります。取扱説明書や公式ヘルプで、自分の機種のリンク速度の確認方法を調べてください。Wi-Fiのリンク表示も、インターネット実測を保証する数値ではありません。
宅内の確認後に、同じ条件でくもダッシュを測る
- 接続方式を記録する。有線・Wi-Fi・テザリングなどを区別します。Wi-Fiと有線を比べる場合も同じ端末を使います。
- 動画や大きな転送を止める。測定中に家庭内の通信が増えると比較条件が変わります。
- 測定モードを決める。「通信量をおさえる」は測定用データが最大100MBです。高速回線では値が低めに出る場合があります。標準は最大1GBのため、通信量に余裕があるときに使います。
- 測定して、下り・上り・時刻を記録する。必要なら時間帯を変えて確認し、接続方式やモードが変わった記録とは分けます。
- 機器情報と結果を並べる。100Mbpsのリンク、Wi-Fiでのみ低い結果、時間帯での変化など、繰り返し出る傾向を調べます。
相談の前に残す記録
| 項目 | 記録する内容 |
|---|---|
| 契約 | プランの最大速度と、参照した契約資料 |
| 宅内 | 端末・アダプター・ルーター・スイッチの対応速度、確認できたリンク速度 |
| 接続 | 有線またはWi-Fi、使用場所 |
| 測定 | 日時、下り、上り、測定モード、測定先がCloudflareであること |
| 条件 | ほかの転送を止めたか、どの条件を1つだけ変えたか |
100Mbps前後という数値は、100Mbpsの宅内接続を調べるきっかけにはなります。ただし、数値が近いだけでケーブルやルーターの不良と断定することはできません。宅内機器に制限が見つからず不調が続く場合は、記録を添えて事業者へ相談します。

1Gbps以上の表示が出ないときも、契約違反とは決めない
くもダッシュは1,000Mbps以上の測定値をGbpsで表示します。ただし、Wi-Fi、端末、混雑、測定先などによって数値は変わります。Gbps単位で表示できることと、実際の利用環境で1Gbpsが出ることは別です。
Realtek 2.5GbEのアダプターに警告表示も出ている場合は、Realtek 2.5GbE Family Controllerのエラー対処を補足として参照できます。警告がない環境に、ドライバー再設定などを一律に勧めるものではありません。
買い替えの前に、3つの数値をそろえる
契約の最大速度、宅内の現在のリンク速度、同じ条件の実測を並べましょう。100Mbpsの区間があれば宅内の確認を優先し、接続方式や時間帯で変わるならその傾向を記録します。数字を1つずつ役割に分けると、追加で調べる点や相談時に伝える情報が明確になります。
参考にした公式資料
公式資料の確認日:2026年10月2日。画面名や提供条件は更新される場合があるため、利用する機器・アプリの現行案内も確認してください。

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