Windows 11 Experimental Build 26300.8697の使い方|26H2テスト前に確認すべき設定と注意点

Windows 11 Experimental Preview Build 26300.8697は、Windows 11 Insider Experimentalで26H2の先行テストが始まったことを示す重要なビルドです。迷いやすいポイントは、「新しいアプリの使い方」ではなく、どのチャネルを選ぶか、どこで26H2になったか確認するか、Feature flagsをどう扱うか、普段使いPCに入れてよいかの判断です。

このビルドは2026年6月19日にMicrosoft Learnで公開されたRelease情報で、Experimentalチャネルの端末では「設定」や「winver」でバージョン表示が26H2に更新されます。ただし、Insider Previewは正式版ではありません。新機能が段階的に配信されたり、将来のWindowsに採用されなかったりする可能性があるため、導入前にバックアップと戻し方を確認してから使うのが安全です。(learn.microsoft.com)

目次

Windows 11 Experimental Preview Build 26300.8697で何が変わるのか

Windows 11 Experimental Preview Build 26300.8697の最大のポイントは、ExperimentalチャネルでWindows 11 version 26H2のテストが始まったことです。Microsoftの公式ブログでは、26H2はWindows 11の年次更新サイクルにおける後半のメジャーアップデートとして説明されています。Experimentalチャネルの既存ユーザーは、「設定」アプリやwinverでバージョン表示が26H2に変わり始めます。(aka.ms)

このビルドで見るべき点は、新機能の数よりも「26H2テスト環境に入ったかどうか」です。Build 26300.8697はWindows 11 version 26H2をenablement packageで有効化する形の更新で、MicrosoftはExperimentalチャネル向けのリリースノートでBuild 26300.8697として案内しています。(learn.microsoft.com)

Build 26300.8697の主な変更点

項目内容一般ユーザーが見るべきポイント
バージョン表示「設定 > システム > バージョン情報」やwinverで26H2表示に更新26H2テスト対象に入ったか確認する場所
エクスプローラーダークモード時のコピー画面の見た目と信頼性を改善コピー中の画面表示が安定しやすくなる
スタートメニューアプリのインストール・削除後の反映信頼性を改善サインアウトや再起動なしで反映されやすくなる
タスクバー小さいタスクバー設定使用時に通知領域が切れる問題を修正小さいタスクバーを使う人向けの修正
設定アプリ「設定 > アプリ > スタートアップ」の信頼性を改善起動アプリ管理画面の安定性に関係
仮想化一部端末でHYPERVISOR_ERRORやKMODE_EXCEPTION_NOT_HANDLEDが発生する問題を修正Hyper-V、仮想マシン、ゲーム利用時の安定性に関係

これらは派手な新機能というより、26H2テスト開始に合わせた基盤調整や信頼性改善に近い内容です。特にHyper-Vや仮想マシンを使う人、ゲーム中に仮想化関連のエラーが出ていた人は、仮想化関連の修正に注目するとよいでしょう。(learn.microsoft.com)

まず確認すべき設定場所

Build 26300.8697で迷ったら、最初に見る場所は3つです。

26H2になったか確認する場所

26H2表示を確認するには、次のどちらかを使います。

確認方法操作
設定アプリ「設定 > システム > バージョン情報」を開く
winverWindowsキー + Rを押し、winverと入力して実行

Microsoft Learnのリリースノートでは、ExperimentalチャネルのInsiderに対して「設定 > システム > バージョン情報」およびwinverのバージョン表示が26H2に更新されると案内されています。更新後にまず確認すべきなのは、見た目の変化ではなく、このバージョン表示です。(learn.microsoft.com)

Insiderチャネルを確認・変更する場所

Windows Insiderの設定は、次の場所にあります。

設定 > Windows Update > Windows Insider Program

BetaチャネルからExperimentalへ切り替えたい場合も、この画面を使います。Microsoftの2026年6月19日の公式ブログでは、BetaチャネルからExperimentalへ切り替える場合は「設定 > Windows Update > Windows Insider Program」から行えると説明されています。また、同じ案内ではBetaへ戻すことも可能とされています。(aka.ms)

ただし、すべての移動が常に簡単に戻せるとは考えない方が安全です。特に「Experimental Future Platforms」のように製品版Windowsと直接対応しないビルドは、別チャネルへ移動したりInsiderを抜けたりする際にクリーンインストールが必要になる可能性があります。Microsoftは、Future Platformsが製品版Windowsに対応しない最も早期のプレビューであるため、移動や離脱にクリーンインストールが必要になると説明しています。(Windows Blog)

Feature flagsを確認する場所

Experimentalチャネルで新機能を早く試したい場合は、Feature flagsページも確認します。

設定 > Windows Update > Windows Insider Program > Feature flags

Microsoft LearnのBuild 26300.8697リリースノートでは、Experimentalチャネルで新機能を早く試したいユーザー向けに、Windows Insider Program設定内のFeature flagsページを案内しています。(learn.microsoft.com)

Feature flagsは、「発表された機能が自分のPCに来ない」という悩みを減らすための仕組みです。Microsoftは2026年4月のWindows Insider Program改善案内で、Experimentalチャネルでは特定機能をFeature flagsページから有効・無効にできるようにすると説明しています。ただし、すべての変更がFeature flagsに出るわけではありません。バグ修正やシステム改善のように見えにくい変更は、Feature flagsに表示されない場合があります。(Windows Blog)

導入前に確認したい前提条件

Windows 11 Insider Experimentalは、正式版Windowsよりも変化が早い環境です。Build 26300.8697を入れる前に、次の条件を確認してください。

確認項目判断基準迷ったときのおすすめ
PCの用途仕事・学校・メインPCか、検証用PCかメインPCなら避けるか、少なくとも完全バックアップ後に導入
現在のWindowsWindows 11が正常に動作し、ライセンス認証済みかInsider Previewを受け取れない場合は認証状態を確認
InsiderチャネルExperimental、Beta、Release Previewのどれを選ぶか安定性重視ならBetaやRelease Preview、早期検証ならExperimental
バックアップOneDrive同期だけでなく、ローカル重要データも退避済みか外付けSSDやNASにシステムイメージ相当の退避を用意
復旧手段回復ドライブ、インストールメディア、BitLocker回復キーを用意済みかBitLocker有効端末では回復キー確認を優先
周辺機器・業務アプリVPN、会計ソフト、仮想化、ゲーム、ドライバーが重要か不具合が困るものは事前に互換性確認

Microsoftのトラブルシューティング情報では、Insider Preview Buildsをインストールするにはライセンス認証済みのWindows 11が必要で、更新が来ない場合は「設定 > Windows Update」で更新確認、Insider Programのチャネル設定、診断データ設定などを確認するよう案内されています。(learn.microsoft.com)

ExperimentalとBetaのどちらを選ぶべきか

Windows Insiderで最も迷いやすいのは、ExperimentalとBetaの選び分けです。

チャネル向いている人注意点
Experimental新機能を早く試したい人、不具合報告を積極的に行う人、検証用PCを持っている人機能が変更・削除されたり、正式リリースされなかったりする可能性がある
Beta比較的安定した形で近い将来の機能を試したい人Experimentalより早期性は低いが、普段使いにはこちらの方が現実的
Release Preview正式リリース直前の更新を確認したい人、業務環境で事前検証したい人新機能の先行体験より、リリース前確認向き

Microsoftは2026年4月のWindows Insider Program改善案内で、Experimentalは開発中機能への早期アクセス向け、Betaは今後数週間で提供予定の内容を確認する用途に近いと説明しています。迷った場合、安定性を重視するならBeta、早期機能へのフィードバックを重視するならExperimentalという選び方が分かりやすいです。(Windows Blog)

一般ユーザーが自宅のメインPCで試すなら、Experimentalは慎重に考えるべきです。ブラウザーやOffice、ゲーム、オンライン会議、プリンターなどが毎日必要なPCでは、プレビュー版の不具合が生活や仕事に直結します。検証用PC、サブPC、仮想マシンで試せるなら、Experimentalのメリットを活かしやすくなります。

Build 26300.8697を入れる基本的な流れ

すでにWindows Insider Programに登録しているかどうかで、操作が少し変わります。

すでにInsiderに参加している場合

  1. 「設定 > Windows Update」を開く
  2. 「Windows Insider Program」で現在のチャネルを確認する
  3. Experimentalを使う場合は、チャネルをExperimentalにする
  4. Windows Updateで更新を確認する
  5. 再起動を求められたら再起動する
  6. 「設定 > システム > バージョン情報」またはwinverで26H2表示を確認する

BetaチャネルからExperimentalへ切り替える場合は、Windows Insider Program設定画面から操作します。2026年6月19日のMicrosoft公式ブログでは、BetaからExperimentalへ切り替えた後もBetaへ戻せると案内されていますが、チャネルやWindows core versionの組み合わせによって挙動が変わる可能性があるため、切り替え前に現在のビルド番号を控えておくと安心です。(aka.ms)

まだInsiderに参加していない場合

Microsoft Supportでは、Windows 11でInsiderビルドを受け取る手順として「設定 > Windows Update > Windows Insider Program」から開始し、アカウントをリンクし、受け取りたいInsiderチャネルを選び、確認後に再起動する流れを案内しています。(Microsoft サポート)

一般ユーザー向けに整理すると、次の流れです。

手順操作
1MicrosoftアカウントでWindows Insider Programに参加する
2PCで「設定 > Windows Update > Windows Insider Program」を開く
3「開始する」を選ぶ
4Insider登録に使うアカウントをリンクする
5Experimentalなどのチャネルを選ぶ
6内容を確認して再起動する
7Windows UpdateでBuild 26300.8697が提供されるか確認する

なお、公式ブログでは、未登録ユーザーが26H2をプレビューしたい場合、移行期間中はDevチャネルを選択して登録する案内も出ています。これはチャネル名の移行期に関する説明のため、実際の画面表示がExperimentalに変わっている場合は、画面上の最新のチャネル名に従ってください。(aka.ms)

26H1端末は特に注意が必要

Build 26300.8697の26H2テストで見落としやすいのが、26H1との関係です。Microsoftの2026年6月19日の公式ブログでは、Windows 11 version 26H1を実行している端末は26H2へ更新できず、将来のWindowsリリースへ更新する別のパスが用意されると説明されています。理由は、26H1が24H2、25H2、26H2とは異なるWindows coreを基にしているためです。(aka.ms)

つまり、「数字が近いから26H1から26H2へ普通に上がれる」とは限りません。Insiderビルドでは、バージョン番号だけでなく、どのWindows core versionに属しているかが重要です。

確認すべき順番は次の通りです。

  1. winverで現在のバージョンとビルド番号を確認する
  2. 「設定 > Windows Update > Windows Insider Program」でチャネルを確認する
  3. Flight Hubや公式リリースノートで、自分のビルドがどの系列に属するか確認する
  4. 26H1系列の場合は、26H2目的で無理に切り替えようとせず公式案内を待つ

Microsoft LearnのFlight Hubでは、各Windows Insiderチャネルのビルド履歴を確認できます。自分のPCがどの系列にいるか分からない場合は、ビルド番号を控えてFlight Hubと照合するのが実務的です。(aka.ms)

Feature flagsで迷うポイント

Feature flagsは便利ですが、「オンにすれば全部の新機能が必ず来る」という設定ではありません。Build 26300.8697のリリースノートでも、Experimentalチャネルの多くの機能はControlled Feature Rollout、つまり段階的な展開の仕組みで配信されると説明されています。(learn.microsoft.com)

Microsoftは、Windows 11の新機能配信でCFRを使い、品質や影響を確認しながら段階的に広げることがあると説明しています。そのため、同じBuild 26300.8697でも、AさんのPCには表示される機能がBさんのPCにはまだ表示されない、ということが起こり得ます。(Microsoft サポート)

Feature flagsを使うときの判断基準

状況おすすめの対応
発表された新機能を試したいFeature flagsに該当項目があればオンにする
安定性を優先したいFeature flagsはむやみにオンにしない
仕事用PCで使っている原則オフ、またはExperimental自体を避ける
不具合の切り分けをしたい直前にオンにしたFeature flagsを記録し、必要に応じて戻す
機能が表示されないCFRの対象外、未配信、地域・端末条件の違いを疑う

Feature flagsを触る場合は、「いつ」「何をオンにしたか」をメモしておくと、後で不具合が出たときに切り分けしやすくなります。特にタスクバー、スタートメニュー、エクスプローラーのような日常操作に関わる項目は、動作が変わったと感じた時点で設定変更履歴を確認できるようにしておきましょう。

よくある失敗と対処法

更新したのに26H2と表示されない

まず、Build 26300.8697が実際に適用されているか確認します。winverまたは「設定 > システム > バージョン情報」で、バージョンとビルド番号を見ます。次に「設定 > Windows Update」で更新を再確認し、InsiderチャネルがExperimentalになっているか確認します。

Experimentalチャネルでも、すべての機能が同時に有効になるとは限りません。26H2の表示更新とFeature flagsの表示、個別機能の有効化は別の話として切り分けると混乱しにくくなります。

新機能が見当たらない

Build 26300.8697では、リリースノートに「段階的にロールアウト」と明記されています。つまり、同じビルドでも新機能がすぐ表示されるとは限りません。Feature flagsに該当項目がないか確認し、なければ次回以降の更新や段階的展開を待つのが基本です。(learn.microsoft.com)

無理に非公式ツールで隠し機能を有効化すると、不具合の原因が分かりにくくなります。検証目的であっても、まずは公式のFeature flagsとWindows Updateの範囲で試す方が安全です。

デスクトップ右下の透かしが気になる

Insider Previewでは、デスクトップ右下に透かしが表示されることがあります。Build 26300.8697のリリースノートでも、デスクトップ右下のウォーターマークはWindows Insiderのプレリリースビルドでは通常の表示と説明されています。(learn.microsoft.com)

これは不具合ではありません。透かしが困る用途、たとえば画面共有、録画、講義資料作成、業務デモなどで使うPCには、Insider Previewを入れない方が無難です。

不具合が出たが、どこに報告すればよいか分からない

Windows Insiderの目的は、先行機能を試すだけでなく、問題をMicrosoftへフィードバックすることです。Feedback Hubは、Windowsで発生した問題や提案をMicrosoftに送るためのアプリです。Windowsキー + Fで起動でき、スクリーンショットを添えて問題を送ることもできます。(Microsoft サポート)

不具合報告では、次の情報を入れると伝わりやすくなります。

入れる情報
ビルド番号Build 26300.8697
チャネルExperimental
発生場所エクスプローラー、スタートメニュー、タスクバーなど
再現手順「ファイルをコピーする」「小さいタスクバー設定で通知領域を見る」など
期待した動作コピー進行状況が正しく表示される
実際の動作画面が崩れる、反応しない、エラーになる
添付情報スクリーンショット、画面録画、エラーメッセージ

「何となくおかしい」だけでは再現が難しいため、操作手順と発生頻度をできるだけ具体的に書くのがポイントです。

戻したいときに知っておくべきこと

Windows Insider Previewから抜ける方法は、現在のビルドやチャネルによって変わります。Microsoft Supportでは、安定した製品版ビルドを使用しているタイミングでInsiderを停止する方法と、元のOSへ戻すために回復イメージを使う方法が案内されています。また、Insiderビルドは製品版より安定性が低く、最終的に期限切れになることも説明されています。(Microsoft サポート)

特に注意したいのは、「設定でオフにすればすぐ正式版へ戻る」とは限らない点です。プレビュー版の系列によっては、次の製品版を待つ、インプレースアップグレードを使う、クリーンインストールするなど、戻し方が変わります。

戻す前に確認すること

確認項目理由
現在のビルド番号戻せる範囲や必要な手順が変わるため
チャネルExperimental、Beta、Future Platformsで扱いが異なるため
バックアップクリーンインストールが必要になる場合に備えるため
BitLocker回復キー復旧時に要求される可能性があるため
アプリの再インストール手段業務アプリや有料ソフトの再認証に備えるため

Microsoftのトラブルシューティングでは、前のビルドへ戻せるのは通常、更新後10日以内、または次のビルドを取得するまでと説明されています。時間が経つと、リセットやクリーンインストールが必要になる場合があります。(learn.microsoft.com)

一般ユーザーはBuild 26300.8697を入れるべきか

結論として、Windows 11 Experimental Preview Build 26300.8697は、26H2を早く試したい人やWindows Insiderとしてフィードバックしたい人には価値があります。一方で、安定性を求める一般ユーザーのメインPCには向きません。

おすすめの判断は次の通りです。

あなたの状況判断
Windows 11の新機能を早く検証したいExperimentalで試す価値あり
不具合報告や検証が目的導入向き
サブPCや検証用PCがある比較的試しやすい
仕事用・学校用のメインPCしかない導入は避けるのが無難
PCトラブル対応に慣れていないBetaや正式版を待つ方が安全
26H1系列を使っている26H2へ直接更新できない可能性を前提に確認

Build 26300.8697で重要なのは、「26H2のテストが始まった」というニュースだけでなく、自分のPCがどのチャネル・どの系列・どの機能有効化状態にあるかを把握することです。導入するなら、まずwinverで現在の状態を記録し、バックアップを取り、「設定 > Windows Update > Windows Insider Program」でチャネルとFeature flagsを確認しましょう。そこでExperimentalを選ぶ理由が明確なら試す価値があります。理由が「何となく最新だから」だけなら、Betaまたは正式版を待つ方が失敗しにくい選択です。

この記事を書いた人

実務の現場で詰まりがちなポイントを地図にするITブログ「IT trip」を運営。Windows/Office(Teams・Excel)からSQL、サーバ運用、ガジェットまで、再現性のある手順と“なぜそうなるか”を丁寧に解説します。読んだらすぐ試せること、そして迷った人の次の一歩が見えることを大切にしています。

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