Windowsコマンドプロンプトでのドライバロールバック方法

Windows環境でドライバの問題に直面したとき、その解決策としてドライバのロールバック(旧バージョンへの復元)を行う方法が考えられます。新しいドライバに問題がある場合、前の安定していたバージョンに戻すことで、システムの安定性や機能性を取り戻すことができるでしょう。この記事では、Windowsのコマンドプロンプトを使用して、旧バージョンのドライバへのロールバックを行う方法と、その応用例を具体的に紹介します。

目次

コマンドプロンプトとは?

コマンドプロンプトは、Windowsオペレーティングシステムにおいて、ユーザーがコンピュータにテキストベースの「コマンド」を入力して直接操作するためのインターフェースです。このコマンドは、特定の操作を行うための指示や命令をコンピュータに伝えるもので、ファイルの操作、システム設定の変更、ネットワークの管理など、様々なタスクを実行することが可能です。グラフィカルユーザーインターフェース(GUI)の前身として、初期のコンピュータシステムで主に使用されていましたが、今日でも多くの専門家や上級ユーザーが高度なタスクを効率的に実行するためにコマンドプロンプトを使用しています。

基本的なロールバックのコマンド

pnputil /rollback-driver [ドライバのインフラストラクチャ]

このコマンドを使用することで、指定されたドライバのインフラストラクチャに関連する最新のドライバをロールバックすることができます。

コマンドの解説

`pnputil`は、ドライバのインストールや管理を行うためのコマンドラインツールです。`/rollback-driver`オプションを使用することで、ドライバのロールバックを命令することができます。

応用例1: 特定のドライバをロールバックする

ドライバのインフラストラクチャを指定して、そのドライバをロールバックする方法です。

pnputil /rollback-driver oemX.inf

ここで、`oemX.inf`はロールバックしたいドライバのインフラストラクチャの名前を指定します。

応用例2: ロールバックの前にドライバのリストを表示する

システムにインストールされているすべてのドライバのリストを表示します。

pnputil /enum-drivers

このコマンドの出力を参考にして、ロールバックしたいドライバを特定できます。

応用例3: 特定の条件に一致するドライバをロールバックする

例えば、特定のメーカーのドライバだけをロールバックしたい場合には、以下のようにコマンドを使用できます。

pnputil /rollback-driver *intel*

このコマンドは、インフラストラクチャ名に”intel”が含まれるすべてのドライバをロールバックします。

応用例4: ドライバのロールバックをスクリプトで自動化する

特定の条件に一致する複数のドライバを一度にロールバックするスクリプト例です。

@echo off
for /f "tokens=2 delims=:" %%a in ('pnputil /enum-drivers ^| findstr "intel"') do (
    pnputil /rollback-driver %%a
)

このスクリプトは、インフラストラクチャ名に”intel”が含まれるすべてのドライバをロールバックします。

まとめ

Windowsのコマンドプロンプトを使用して、ドライバのロールバックを行う方法は非常に簡単です。特にシステムの不安定性や機能の問題が新しいドライバのインストール後に生じた場合、この方法は非常に有効です。しかし、ロールバックを行う前には必ずシステムのバックアップを取ることをおすすめします。

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