Teamsのチャットやチャネルで見つけた重要なメッセージを、「明日の午前中に確認したい」「期限前に返信したい」と思っても、これまでは期限付きで自分に通知する標準機能が十分ではありませんでした。
Microsoftは、この課題を解決する「個人用メッセージリマインダー」をRoadmap ID 565869として開発しています。提供後は、特定のメッセージに自分だけのリマインダーを設定し、専用の「Reminders view」で更新・完了・削除まで一元管理できる予定です。
ただし、2026年7月20日時点ではロードマップ上の状態が「In development」で、一般提供済みではありません。予定月は2026年9月で、リリースフェーズにはTargeted ReleaseとGeneral Availabilityの両方が記載されています。現時点でTeamsに設定項目が表示されなくても、直ちに不具合とは判断できません。(Microsoft)
まず確認:個人用リマインダーは2026年9月提供予定
Microsoft 365 Roadmapに掲載されている内容を整理すると、Teamsの個人用メッセージリマインダーは次の仕様になる予定です。(Microsoft)
| 項目 | 公式ロードマップの内容 |
|---|---|
| Roadmap ID | 565869 |
| 機能名 | Personal message reminders for chat and channels |
| 対象 | Teamsのチャットメッセージ、チャネル投稿 |
| 公開範囲 | リマインダーを設定した本人のみ |
| 主な操作 | 作成、更新、完了、削除 |
| 一覧管理 | 専用のReminders view |
| 通知 | 設定した期限に通知 |
| 対応クライアント | Android、Windowsデスクトップ、iOS、Mac、Web |
| 対象クラウド | Worldwide、GCC、GCC High、DoD |
| リリースフェーズ | Targeted Release、General Availability |
| 予定時期 | 2026年9月 |
| 現在の状態 | In development |
ここでいう「2026年9月」は確定した提供日ではありません。Microsoft 365 Roadmapの日付は見込みであり、開発状況や展開中の検証結果によって変更される可能性があります。Microsoft自身も、ロードマップの日付や内容は変更される場合があると説明しています。(Microsoft)
また、Targeted Releaseの対象機能は、先行対象のユーザーや組織から段階的に提供され、その後に標準リリースへ進みます。そのため、9月になった瞬間にすべての利用者へ一斉表示されるとは限りません。(Microsoft Learn)
Teamsの個人用メッセージリマインダーでできること
特定のメッセージを期限付きの「やること」に変えられる
新機能の大きな利点は、メッセージの内容を別のアプリへ転記せず、そのメッセージ自体を起点にフォローアップできる点です。
たとえば、次のような場面で利用できます。
| メッセージの例 | 設定するリマインダーの例 |
|---|---|
| 「金曜日までに見積書を確認してください」 | 木曜日の15時 |
| 「来週の会議でこの資料を使います」 | 会議前日の午前中 |
| 「顧客から返答がなければ再連絡してください」 | 3営業日後 |
| チャネルに掲載された申請期限のお知らせ | 締切日の2日前 |
| 今すぐ回答できない技術的な質問 | 調査時間を確保した日時 |
単にメッセージを保存するだけではなく、いつ再確認するかまで決められるため、チャットを読み返すだけの運用より見落としを減らしやすくなります。
リマインダーは他のメンバーに表示されない
ロードマップでは、リマインダーは利用者ごとに非公開であると説明されています。チャネル投稿にリマインダーを設定しても、投稿者や他のチャネルメンバーにリマインダーの期限が共有されるわけではありません。(Microsoft)
ただし、非公開なのはリマインダー情報です。元のチャットメッセージやチャネル投稿の公開範囲が変わるわけではありません。
メッセージの文脈を含めて確認できる
リマインダーにはメッセージの文脈が含まれる予定です。そのため、期限通知を受けたときに「何の件だったか分からない」という状態になりにくく、元の依頼や会話を確認しながら対応できます。(Microsoft)
作成後も更新・完了・削除できる
一度設定して終わりではなく、リマインダーを後から更新できます。公式ロードマップで明示されている操作は、次の4つです。(Microsoft)
| 操作 | 利用する場面 |
|---|---|
| 作成 | メッセージを後から確認したいとき |
| 更新 | 対応予定日や期限を変更したいとき |
| 完了 | メッセージに関する作業が終わったとき |
| 削除 | リマインダーが不要になったとき |
「完了」と「削除」は別の操作として案内されています。ただし、完了済みリマインダーが履歴として残るか、一覧から非表示になるかといった詳細は、現時点では公表されていません。
Teamsのメッセージにリマインダーを設定する手順
2026年7月20日時点で、Microsoftが公式に示しているのは「チャットやチャネルのメッセージ上で直接設定できる」という機能概要までです。正式な日本語コマンド名、ボタンの位置、日時選択画面はまだ公開されていません。
以下は、Roadmap ID 565869の説明と、現在のTeamsにおけるメッセージ操作の仕組みから整理した提供後の基本手順です。実際の画面では、リリース時の表示を優先してください。現在のTeamsでは、メッセージにカーソルを合わせて「その他のオプション」を開く方法や、右クリックからメッセージ操作を実行する方法が採用されています。(マイクロソフトサポート)
Windowsデスクトップ・Mac・Web版の場合
- Teamsで対象のチャットまたはチャネルを開きます。
- リマインダーを設定したいメッセージにカーソルを合わせます。
- メッセージの「その他のオプション」を開きます。
- リマインダーを作成する項目を選択します。
- 通知を受けたい日付と時刻を設定します。
- 内容を保存します。
- Reminders viewを開き、登録したリマインダーが表示されていることを確認します。
正式な日本語表記が「リマインダーを設定」「後で通知」「自分に通知」などのどれになるかは、現時点では確定していません。記事や社内マニュアルを先に作る場合は、実画面が公開されるまでコマンド名を断定しないほうが安全です。
Android・iPhone・iPadの場合
AndroidとiOSも公式ロードマップの対象です。(Microsoft)
ただし、モバイル版の最終的な操作手順はまだ公開されていません。提供後は、次の順序で確認します。
- 対象メッセージを表示します。
- メッセージのアクションメニューを開きます。
- リマインダー作成項目を選択します。
- 日付と時刻を指定します。
- Reminders viewで登録結果を確認します。
メッセージの長押しでメニューを開くのか、メッセージ横のアイコンを選択するのかは、リリース後の公式画面で確認が必要です。
Reminders viewでリマインダーを一覧管理する方法
作成したリマインダーは、専用の「Reminders view」でまとめて確認できる予定です。チャットやチャネルを個別に開き直さなくても、対応が必要なメッセージを一か所で追跡できることが、この機能の重要なポイントです。(Microsoft)
提供後の基本的な管理手順は、次のようになります。
- TeamsでReminders viewを開きます。
- 対応したいリマインダーを選択します。
- メッセージの内容や文脈を確認します。
- 必要に応じて期限を更新します。
- 対応済みなら完了にします。
- 不要な項目は削除します。
Reminders viewがTeams左側のナビゲーション、チャット・チャネル一覧、アクティビティ、または別のメニューのどこに配置されるかは、現時点では公表されていません。
また、次の機能についても公式情報では確認できていません。
- 期限順や作成日順の並べ替え
- チャットとチャネルによる絞り込み
- 完了済みリマインダーの履歴
- 繰り返しリマインダー
- キーワード検索
- リマインダーへのメモ追加
- PlannerやMicrosoft To Doとの同期
ロードマップに記載がない機能を、提供予定の仕様として断定しないよう注意してください。
リマインダーが表示されないときの確認事項
2026年9月前なら未提供の可能性が高い
2026年7月20日時点では開発中です。メッセージのメニューにリマインダー項目がなくても、クライアントの故障や設定ミスとは限りません。(Microsoft)
まずはRoadmap ID 565869の状態と、Microsoft 365管理センターのMessage centerを確認します。
同じ組織でも利用開始時期が異なることがある
Targeted Releaseを利用しているユーザーには、標準リリースのユーザーより早く機能が表示される可能性があります。
Microsoftは、Targeted Releaseについて次のような運用を推奨しています。
- 多くの利用者は標準リリースのままにする
- IT担当者やパワーユーザーを先行対象にする
- 先行利用者で動作や問い合わせ内容を確認する
- 全社展開前にマニュアルや案内文を準備する
ただし、Targeted Releaseはベストエフォートであり、すべての機能が指定ユーザーへ必ず早く提供されるわけではありません。組織単位で展開される機能もあります。(Microsoft Learn)
Teamsを最新版に更新する
ロードマップ上では、デスクトップ、Mac、Web、Android、iOSが対象です。ただし、各クライアントの展開時期が完全に同じとは限りません。(Microsoft)
デスクトップアプリで見つからない場合は、次の順に確認すると切り分けやすくなります。
- Teamsを再起動します。
- Teamsアプリを最新版に更新します。
- ブラウザ版Teamsでも確認します。
- 別のTargeted Release対象ユーザーと表示を比較します。
- 管理者にMessage centerの展開状況を確認します。
再インストールは最後の手段です。機能がまだテナントへ展開されていない場合、再インストールしても表示されません。
TeamsとOSの通知設定を確認する
リマインダーには期限通知が予定されていますが、TeamsまたはOS側で通知が無効になっていると、期待した方法で表示されない可能性があります。
Teamsでは「設定」から「通知とアクティビティ」を開き、通知の表示やサウンドに関する設定を確認できます。(マイクロソフトサポート)
併せて、Windows、macOS、Android、iOSのシステム通知でTeamsが許可されているか確認してください。
現在すぐ使える代替方法
個人用メッセージリマインダーが提供されるまで待てない場合は、「保存」または「Workflows」を使って代替できます。
| 方法 | 期限通知 | 一覧管理 | 設定の手軽さ | 向いている用途 |
|---|---|---|---|---|
| 個人用メッセージリマインダー | あり | Reminders view | 簡単になる予定 | 特定メッセージの期限付きフォロー |
| メッセージの保存 | なし | Saved | 簡単 | 後から読み返す資料や投稿 |
| Workflows | フロー次第 | Workflowsの管理画面 | 設定が必要 | 条件付き通知や自動処理 |
| 予約送信 | 自分への通知ではない | 送信予定メッセージ | 簡単 | 相手へのメッセージを後で送る |
メッセージを保存する
Teamsでは、チャットメッセージやチャネル投稿を保存し、「Saved」セクションから一覧表示できます。
操作手順は次のとおりです。
- 保存したいメッセージにカーソルを合わせます。
- 「その他のオプション」を開きます。
- 「このメッセージを保存」を選択します。
- チャット・チャネル一覧上部の「Saved」を開きます。
保存済みメッセージを選択すると、元の会話の文脈を表示できます。不要になった場合は「保存を解除」できます。ただし、保存には期限や日時通知がないため、「いつ対応するか」は別途管理する必要があります。(マイクロソフトサポート)
Workflowsでメッセージ起点の通知を作る
TeamsのWorkflowsでは、特定メッセージからフローを実行したり、新しいアクションを作成したりできます。
基本手順は次のとおりです。
- 対象メッセージの「その他のオプション」を開きます。
- 利用可能なワークフローを選択します。
- 必要に応じて日時や通知先などを入力します。
- 「送信」または「Submit」を選択します。
既存のワークフローがない場合は、「その他のアクション」から新しいアクションを作成できます。テンプレートを使う方法、最初から構築する方法、やりたい処理を文章で説明する方法が用意されています。(マイクロソフトサポート)
Workflowsは柔軟ですが、単純な個人リマインダーとしては設定項目が多くなります。Roadmap ID 565869の機能が提供された後は、通常のフォローアップは個人用リマインダー、複雑な自動化はWorkflowsという使い分けが適しています。
予約送信とは用途が異なる
Teamsの予約送信は、自分が作成したメッセージを指定日時に相手へ送る機能です。受信済みのメッセージについて、自分へ期限通知を出す機能ではありません。(マイクロソフトサポート)
「明日の9時に相手へ連絡したい」なら予約送信、「明日の9時にこの依頼を確認したい」なら個人用リマインダーという違いです。
利用前に知っておきたい制限と注意点
他の人へ担当を割り当てる機能ではない
Roadmap ID 565869で案内されているのは、利用者本人のための非公開リマインダーです。他のメンバーへ担当者や期限を割り当てる共同タスク機能とは異なります。(Microsoft)
チーム全体で進捗、担当、期限を共有する必要がある場合は、Planner、Microsoft To Do、Listsなどのタスク管理手段を検討します。
元のメッセージが編集・削除された場合の動作は未公表
リマインダー設定後に、投稿者が元のメッセージを編集または削除することがあります。
現行の「メッセージを保存」機能では、編集内容が保存一覧へ反映され、削除された場合は削除済みであることが表示されます。ただし、新しい個人用リマインダーでも同じ動作になるとは限りません。(マイクロソフトサポート)
重要な指示や正式な記録を残す必要がある場合は、リマインダーだけに依存せず、組織で定めた文書管理やタスク管理も併用してください。
繰り返し通知は確認されていない
毎日、毎週、毎月といった繰り返し設定は、Roadmap ID 565869の説明には含まれていません。定例の通知が必要な場合は、Workflowsのスケジュール実行を利用する方法があります。Microsoftは、Teamsのチャットやチャネルで定期的なリマインダーメッセージを送るワークフローを案内しています。(マイクロソフトサポート)
ライセンスや管理者設定の詳細は未公表
ロードマップには、専用ライセンスの要否、管理者が機能を無効化できるか、ユーザー単位のポリシーが用意されるかといった情報は記載されていません。
また、Microsoft 365 Roadmapは主に商用機能の予定を掲載するものです。Microsoft Teams Freeや個人向けTeamsでも同じ機能が提供されるかは、Roadmap ID 565869だけでは判断できません。(Microsoft)
リマインダーを溜めないための実務的な使い方
機能が便利でも、何でもリマインダーにすると未処理項目が増え、一覧を見る習慣そのものが失われます。設定する際は、メッセージを読んだ直後に次のどれかを判断すると運用しやすくなります。
- 2分以内で終わるなら、その場で対応する
- 対応日時が決まっているなら、リマインダーを設定する
- 複数人で管理するなら、Plannerなどへタスク化する
- 参考資料として残すだけなら、メッセージを保存する
- 定期処理なら、Workflowsを利用する
リマインダーの期限も、「いつか確認する」ではなく、「8月5日10時に回答案を作る」のように、実際に行動できる日時へ設定することが重要です。
まとめ:提供前は保存かWorkflowsを使い、9月以降に展開状況を確認する
Teamsの個人用メッセージリマインダーは、チャットやチャネルの特定メッセージに自分だけの期限を設定し、Reminders viewから更新・完了・削除できる機能です。期限時には通知を受けられ、元のメッセージの文脈も確認できる予定です。(Microsoft)
2026年7月20日時点では開発中で、予定月は2026年9月です。まずはRoadmap ID 565869とMicrosoft 365管理センターのMessage centerを確認し、先行検証が必要な組織ではIT担当者やパワーユーザーをTargeted Releaseの対象にします。
機能が展開されるまでは、期限が不要なら「メッセージの保存」、日時通知や自動処理が必要なら「Workflows」を使うのが現実的です。提供開始後は、デスクトップ版とWeb版の両方でメッセージの操作メニューとReminders viewを確認し、正式な日本語UIに合わせて社内手順を更新してください。

コメント