この記事では、Excel VBAを活用して、毎月のレポートを月別フォルダに自動整理する方法について詳しく説明します。初心者から中級者まで、手順やコードの詳細解説、応用例を通じてVBAの魅力を体験していただけます。
Excel VBAの基本
Excel VBA(Visual Basic for Applications)は、Microsoft Excelに組み込まれたプログラミング言語です。これを用いると、単純作業の自動化だけでなく、高度なデータ分析やレポート作成も可能になります。
そもそも、どこにVBAコードを書いて、どう実行すれば良いのか分からない場合は、以下の記事をご参照ください。
月別フォルダへの自動整理の基本
ExcelのVBAを利用すれば、煩雑なファイル整理作業を効率化し、自動化することが可能です。以下は、指定のフォルダ内のExcelファイルを開き、ファイルの日付情報を元に月別のフォルダへ移動する基本的なVBAコードです。
Sub OrganizeFilesByMonth()
Dim SourceFolder As String, DestFolder As String, FileName As String
Dim FileDate As Date, MonthFolder As String
SourceFolder = "C:\path\to\source\folder\"
FileName = Dir(SourceFolder & "*.xlsx")
Do While FileName <> ""
FileDate = FileDateTime(SourceFolder & FileName)
MonthFolder = SourceFolder & Format(FileDate, "yyyy-mm")
If Not Dir(MonthFolder, vbDirectory) <> "" Then
MkDir MonthFolder
End If
FileCopy SourceFolder & FileName, MonthFolder & "\" & FileName
Kill SourceFolder & FileName
FileName = Dir
Loop
End Sub
コードの詳細解説
– `SourceFolder` は、整理するファイルが保存されているフォルダを指します。
– `Dir(SourceFolder & “*.xlsx”)` で、指定フォルダ内のExcelファイルを順に取得します。
– `FileDate` には、現在のファイルの作成日時が格納されます。
– `MonthFolder` は、ファイルの日付から生成される月別フォルダ名を指します。
– `MkDir` で、該当の月別フォルダが存在しない場合は新たにフォルダを作成します。
– `FileCopy` と `Kill` で、元の場所から月別フォルダへファイルを移動します。
応用例
応用1: フォルダ名に日本語の月名を使用する
日本市場向けに、フォルダ名を英数字ではなく、日本語の月名で整理したい場合のコードです。
Dim Months As Variant
Months = Array("", "1月", "2月", "3月", "4月", "5月", "6月", "7月", "8月", "9月", "10月", "11月", "12月")
MonthFolder = SourceFolder & Format(FileDate, "yyyy") & Months(Month(FileDate))
応用2: フォルダ移動ではなく、コピーのみを行う
元のファイルはそのままに、コピーだけを月別フォルダに行いたい場合のコードです。
' FileCopyのみで、Killの行は削除
FileCopy SourceFolder & FileName, MonthFolder & "\" & FileName
応用3: 特定のワークシートの内容に基づいてフォルダを分ける
Excelファイルの特定のワークシートの内容に基づいて、異なるフォルダに移動する方法です。
Dim wb As Workbook, ws As Worksheet, category As String
Set wb = Workbooks.Open(SourceFolder & FileName)
Set ws = wb.Sheets("Sheet1")
category = ws.Range("A1").Value
wb.Close SaveChanges:=False
MonthFolder = SourceFolder & category
まとめ
Excel VBAを使って、日常の作業を自動化し、効率を大幅に向上させることができます。特に、繁忙期など、レポート整理作業が増える時期には大変役立ちます。是非、上記のコードを参考に、ご自身の作業環境に合わせてカスタマイズしてみてください。
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