Asus Vivobook(Windows 11)で突然Wi‑Fiアイコンが消え、「インターネットに接続できない」「トラブルシューティングでQualcomm Atheros QCA9377のドライバーまたはハードウェアの問題と表示される」という相談は少なくありません。本記事では、ドライバーの完全削除と再インストールを中心に、原因の整理から物理故障を疑うタイミングまで、初心者でも順番通りに進められる具体的な復旧手順を詳しく解説します。
Asus VivobookでWi‑Fiアイコンが消えるときの典型的な症状
まずは「自分の症状がこの記事の想定しているケースに当てはまるか」を確認しておきましょう。Asus Vivobook(Windows 11)で、Qualcomm Atheros QCA9377が絡むトラブルの場合、次のような状態になっていることが多いです。
- タスクバー右下のネットワークアイコンに、Wi‑Fiの扇形マークが表示されない(有線マークか、地球アイコンだけが表示される)
- 設定画面の「ネットワークとインターネット」に「Wi‑Fi」の項目自体がない、またはグレーアウトしている
- トラブルシューティングを実行すると「Qualcomm Atheros QCA9377 Wireless Network Adapter にドライバーまたはハードウェア関連の問題」などのメッセージが出る
- 再起動しても状況が変わらない
症状を整理すると、OSから「Wi‑Fiアダプターそのものがちゃんと認識されていない」状態であることがわかります。これは、ほとんどの場合ドライバーの破損・不整合、または無線LANモジュールの故障が原因です。
| 画面上の症状 | 考えられる状態 | 主な対処方針 |
|---|---|---|
| Wi‑Fiアイコンが完全に消えている | ドライバーが認識されていない/無効化されている | ドライバーの再インストール、BIOS設定確認 |
| Wi‑Fiは見えるが接続できない | 設定の不整合、ルーター側の問題 | ネットワーク設定のリセット、ルーター再起動など |
| トラブルシューティングでQCA9377のエラー | ドライバー破損/ハード故障の可能性 | ドライバーの完全削除&入れ直し、最終的には修理 |
原因:Qualcomm Atheros QCA9377とWindows 11の相性・ドライバー問題
Asus Vivobookで使われることの多い「Qualcomm Atheros QCA9377」は、比較的古い世代のWi‑Fiチップです。Windows 10の頃は安定していても、Windows 11へのアップグレード後や、大型アップデートのタイミングで次のようなトラブルが起こることがあります。
- 古いドライバーのままWindows 11にアップグレードし、不整合を起こす
- Windows Updateで自動的に別バージョンのドライバーに置き換えられ、不具合が発生する
- 何らかの理由でドライバーファイルが破損し、アダプターが「エラー状態」のままになる
このようなとき、単に再起動したり「ドライバーを更新」するだけでは直らず、「一度ドライバーを完全に削除」してから「クリーンな状態で入れ直す」ことが効果的です。本記事のメインの解決策も、この考え方に基づいています。
| 原因の種類 | 具体的な内容 | 有効な対処方法 |
|---|---|---|
| ドライバーの不整合 | Windows 10向けドライバーのままWindows 11へアップグレードした | デバイスマネージャーから完全削除 → 最新版のインストール |
| ドライバー破損 | アップデート途中での電源断などでファイルが壊れた | 一度アンインストールしてクリーンインストール |
| 設定による無効化 | BIOSや機内モードで無線機能がオフになっている | BIOS設定の見直し、機内モードの解除 |
| 物理故障 | Wi‑Fiモジュールそのものの故障・接触不良 | ユーザー側での復旧は困難。サポート・修理依頼 |
作業前にチェックしておきたい簡単な項目
本格的なドライバーの削除作業に入る前に、簡単に確認できるポイントをサッと見ておきましょう。これだけで復旧するケースもたまにあります。
- 機内モードがオンになっていないか
タスクバー右側の通知領域を開き、「機内モード」がオンになっている場合はオフにします。 - キーボードの無線オン/オフキー
一部のVivobookでは、Fnキー+Fキー(飛行機マークなど)で無線機能のオン/オフが切り替わります。誤ってオフにしていないか確認します。 - 再起動と完全シャットダウン
高速スタートアップの影響で、一時的な不具合が残っている場合があります。「Shiftキーを押しながら再起動」→ 電源メニューから完全シャットダウンを行うと改善することがあります。
これらを確認してもWi‑Fiアイコンが戻らず、トラブルシューティングでQCA9377のエラーが出る場合は、次の「ドライバーの完全削除と再インストール」に進んでください。
QCA9377ドライバーを完全に削除する手順
ここからが本格的な復旧作業です。まず、問題を起こしている可能性のあるドライバーをいったん完全に削除します。中途半端に残っていると再インストールしても同じトラブルを繰り返すため、「ソフトウェアも削除する」ことが重要なポイントです。
- デバイス マネージャーを開く
キーボードで Win + X を押し、表示されたメニューから「デバイス マネージャー」をクリックします。 - ネットワーク アダプターを展開
「ネットワーク アダプター」の左側の三角マークをクリックして展開します。
一覧の中から「Qualcomm Atheros QCA9377 Wireless Network Adapter」を探します。 - QCA9377をアンインストール
「Qualcomm Atheros QCA9377」を右クリックし、「デバイスのアンインストール」を選びます。
表示されたダイアログで、「このデバイスのドライバー ソフトウェアを削除する」に必ずチェックを入れてから「アンインストール」をクリックします。 - PCを再起動
アンインストール完了後、Windowsを再起動します。
再起動時にWindowsが自動的に汎用ドライバーをインストールする場合があります。
「このデバイスのドライバー ソフトウェアを削除する」にチェックを入れることで、古いバージョンや壊れたドライバーファイルをまとめて削除でき、Windows 11が新しいドライバーを取りに行きやすくなります。
再起動後のドライバー再取得の方法
PCを再起動したあと、まずはWindowsが自動的にドライバーを入れてくれるか確認します。
- タスクバーのWi‑Fiアイコンを確認
再起動後、タスクバー右下にWi‑Fiの扇形アイコンが復活していれば、ドライバーが自動インストールされた可能性が高いです。そのままSSIDを選んで接続できるか試してみてください。 - デバイス マネージャーで状態を確認
再度「デバイス マネージャー」を開き、「ネットワーク アダプター」に「Qualcomm Atheros QCA9377」が表示されているか確認します。
黄色い「!」マークや「▼」マーク(無効)が付いている場合は、右クリック → 「デバイスを有効にする」を試します。
ここでWi‑Fiが使えるようになれば作業完了です。しかし、QCA9377が表示されない、または再びエラーが出る場合は、Asus公式のドライバーを手動で入れる必要があります。
ASUS公式サイトからVivobook用Wi‑Fiドライバーを入手する
Windows Updateの汎用ドライバーでうまく動かない場合は、ASUSが提供する「機種専用のWi‑Fiドライバー」を入れるのが最も確実です。インストールの大まかな流れは以下の通りです。
- 別の端末や一時的な回線でインターネットに接続
- USB有線LANアダプターを使ってルーターに接続する
- USB接続の外付けWi‑Fiアダプターを一時的に利用する
- スマホのテザリング(USBテザリング推奨)を利用する
- ASUSサポートサイトでモデルを検索
ご利用のVivobookの型番(例:X512DA、S15など)を確認し、ASUSサポートサイトの「ドライバー&ツール」ページで検索します。
OSとして「Windows 11」を選択し、「無線」または「WLAN」の項目から、QCA9377対応のドライバーをダウンロードします。 - ダウンロードしたドライバーを実行
入手した実行ファイル(.exe)をダブルクリックし、画面の指示に従ってインストールします。途中で再起動を求められた場合は、指示通り再起動してください。 - インストール後の動作確認
再起動後、Wi‑Fiアイコンが表示されるか、ネットワーク一覧に自宅のSSIDが出るか確認します。問題なく接続できれば復旧完了です。
ASUS公式ドライバーを使うことで、チップの省電力機能やアンテナ制御など、機種固有の最適化も有効になるため、Windows標準ドライバーより安定することが多いです。
インターネットが全く使えない場合のドライバー準備術
「そもそもネットにつながらないからドライバーがダウンロードできない」というケースでは、次のような手段でドライバーを用意しておくとスムーズです。
- 別のPCでダウンロードし、USBメモリーで持ち込む
家族のPCや職場のPCなど、インターネットに接続できる別の端末でASUS公式サイトからドライバーをダウンロードし、USBメモリーに保存して問題のVivobookにコピーします。 - スマホ+USBケーブルで一時的にデータ移動
スマホでドライバーをダウンロードし、USBケーブルでPCに接続してファイルを転送する方法もあります。 - 安価なUSB Wi‑Fiアダプターを一つ用意しておく
今後のトラブル対策も兼ねて、ドライバー不要・自動認識タイプのUSB Wi‑Fiアダプターを1つ常備しておくと、内蔵Wi‑Fiが死んだときの「命綱」として役立ちます。
一時的な回線が確保できれば、あとはドライバーをインストールして内蔵Wi‑Fiを復旧させるだけです。トラブルが頻発するようなら、常設のバックアップ回線として外付けWi‑Fiアダプターを持っておくのも現実的な解決策です。
ドライバー再インストール後に確認しておきたいポイント
ドライバーを入れ直したあと、「とりあえずつながったからOK」で終わらせず、次のポイントを確認しておくと再発防止に役立ちます。
- デバイス マネージャーでエラーが残っていないか
「ネットワーク アダプター」配下のQCA9377に黄色い「!」マークが付いていないか確認します。エラーコードが出る場合は、表示内容を控えておくとサポートに相談するときに役立ちます。 - 消費電力関連の設定
QCA9377のプロパティから「電源の管理」タブを開き、「電力節約のために、コンピューターでこのデバイスの電源をオフにできるようにする」のチェックを外しておくと、スリープ復帰後のWi‑Fi不調を防げることがあります。 - Windows Updateの適用タイミング
ドライバー復旧直後は、大型アップデートをすぐに適用せず、「しばらく様子を見る」ことも一つの手です。特に、ドライバー関連の更新があった場合は、復旧直後にまとめて適用せず、段階的にアップデートすると原因の切り分けがしやすくなります。
それでもWi‑Fiが表示されない場合の追加対処
ここまでの手順(ドライバーの完全削除+再インストール)を行っても、まだWi‑Fiアイコンが復活しない場合は、OSのネットワーク設定やBIOS設定、さらにはハードウェア故障を疑う段階に入ります。以下の順番に試してみてください。
BIOS/UEFIで無線LAN機能が無効化されていないか確認
まれに、BIOS/UEFIの設定画面でWi‑Fi機能自体が無効になっているケースがあります。特に中古購入や他人のお下がりPCでは、前の所有者が設定を変更していることもあります。
- PCの電源を入れ、メーカーのロゴが出たタイミングでF2やDelキーを押し、BIOS/UEFI設定画面を開きます。(機種によってキーは異なります)
- 「Advanced」「Onboard Devices」「Wireless」「WLAN」などの項目を探し、Wi‑Fi関連設定がEnabled(有効)になっていることを確認します。
- 設定を変更した場合は保存して再起動します。
BIOSで無効化されていると、Windows上のどこを探してもWi‑Fiアダプターは表示されません。ドライバーをいくら入れ替えても直らない場合は、ここを疑ってみる価値があります。
Windows 11の「ネットワークのリセット」を実行
Windows側のネットワーク関連設定が大きく崩れている場合は、個別に直すよりも「ネットワークのリセット」で初期化してしまった方が早い場合があります。
- 設定を開く(Win + I)
- 「ネットワークとインターネット」 → 「詳細ネットワーク設定」に進む
- 画面下部の「ネットワークのリセット」を選択し、表示される説明を確認してから実行する
- PCが再起動し、ネットワーク設定が一度リセットされます
この操作により、Wi‑Fiや有線LAN、VPN設定などが初期化されるため、再度Wi‑Fiのパスワードを入れ直す必要がありますが、設定の不整合が原因であればこれで改善することがあります。
コマンドでTCP/IPやWinsockをリセットする
ネットワークスタックの不具合を解消するために、コマンドプロンプトからTCP/IPやWinsockのリセットを行う方法もあります。上級者向けですが、手順自体は難しくありません。
- スタートボタンを右クリックし、「Windowsターミナル(管理者)」または「コマンドプロンプト(管理者)」を開く
- 次のコマンドを1行ずつ入力し、Enterキーを押して実行します。
netsh int ip resetnetsh winsock reset - PCを再起動する
これらのコマンドは、ネットワークの基本的な構成要素を初期状態に戻すもので、ソフトウェア的な不具合であれば改善される可能性があります。
物理故障を疑うべきサインと判断の目安
どれだけドライバーや設定を見直しても改善しない場合、「Wi‑Fiモジュールの物理故障」を疑う必要があります。次のような状況が複数当てはまる場合は、ユーザーの手に負えない段階に来ている可能性が高いです。
- デバイス マネージャーで「ハードウェア変更のスキャン」をしても、QCA9377が一度も表示されない
- BIOSでWi‑Fi設定が有効になっているにもかかわらず、OS側で認識されない
- リカバリやクリーンインストールを行っても、Wi‑Fiだけがどうしても復旧しない
ノートPCのWi‑Fiモジュールは、基板に直接半田付けされているタイプと、M.2カードとして着脱可能なタイプがあります。どちらにしても内部を分解する必要があり、保証期間内であれば自分で分解すると保証が切れてしまうことがほとんどです。そのため、ここまで来たらASUSサポートや購入店の修理窓口に相談するのが現実的です。
修理に出す前にやっておきたいバックアップと準備
Wi‑Fiの不具合がどうしても解消せず、修理に出すことを決めた場合は、次の点を事前に準備しておくと安心です。
- 大事なデータのバックアップ
写真や書類、仕事のデータなど、失って困るファイルは外付けHDDやクラウドストレージに必ずコピーしておきましょう。 - サインイン情報・ライセンスキーの控え
Microsoftアカウントや各種サービスのログイン情報、必要なアプリケーションのライセンスキーなどを書き出しておきます。 - BitLockerの回復キー(有効化している場合)
ドライブ暗号化を有効にしている場合は、回復キーを控えておかないと、修理後にデータへアクセスできなくなる恐れがあります。 - 症状と実施した対処のメモ
「いつから」「どのタイミングで」「どんなエラーが出たか」「本記事のどこまで試したか」を簡単にメモしておくと、サポートに状況を伝えやすくなり、診断もスムーズです。
QCA9377を使い続けるか、別の選択肢を検討するか
QCA9377は決して悪いチップではありませんが、Windows 11環境では「アップデートのたびに不安定になる」「スリープ復帰後にだけ接続が切れる」など、細かな相性問題が積み重なることもあります。何度も同じようなトラブルを繰り返す場合、次のような選択肢も検討してみてください。
- 外付けUSB Wi‑Fiアダプターを常用する
内蔵Wi‑Fiをあきらめ、信頼できるメーカーのUSB Wi‑Fiアダプターをメインに使ってしまうという割り切りも現実的です。ドライバーの更新もシンプルで、トラブルの切り分けもしやすくなります。 - 有線LAN+ルーターで運用する
デスクトップ的な使い方が多い場合は、有線LANで安定した通信を確保してしまうのも一つの手です。ゲームや大容量データのアップロードなど、速度と安定性を重視する用途ではむしろメリットが大きいです。 - 買い替えのタイミングとして考える
すでに数年以上使っているVivobookであれば、Wi‑Fiトラブルをきっかけに新しい世代のノートPCへの買い替えを検討するのも現実的です。最新機種ではWi‑Fi 6/6E対応で、速度と安定性が大きく向上しています。
とはいえ、多くのケースでは本記事で紹介した「ドライバーの完全削除と再インストール」「ネットワークのリセット」まで試すことで復旧します。まずは慌てず、順番にチェックしていきましょう。
よくある質問(FAQ)
Q. トラブルシューティングで「ドライバーまたはハードウェア関連の問題」と出たら、必ず故障ですか?
A. いいえ。多くの場合はドライバーの破損や不整合が原因であり、本記事の手順どおりにドライバーの完全削除+再インストールを行うことで解消します。物理故障を疑うのは、ドライバーを入れ直してもまったく認識されない場合です。
Q. デバイス マネージャーに「Qualcomm Atheros QCA9377」が表示されません。
A. 「表示」メニューから「非表示のデバイスの表示」をオンにしてみてください。それでも一切表示されない場合は、BIOS設定で無線が無効になっていないか確認し、最終的にはハードウェア故障も視野に入れる必要があります。
Q. Windows 11にアップグレードしてから不安定になりました。Windows 10に戻した方が良いですか?
A. 仕事などでどうしても安定性を優先したい場合は、Windows 10に戻すという選択肢もあります。ただし、今後のサポート期間やアプリの対応状況を考えると、まずはWindows 11でのドライバー更新や設定見直しを優先的に試すことをおすすめします。
Q. ドライバーのアンインストールが怖いのですが、大丈夫でしょうか?
A. QCA9377をアンインストールしても、再起動後にWindowsが自動でドライバーを入れ直すか、ASUS公式ドライバーをインストールすれば元に戻せます。手順どおりに進めれば、取り返しのつかない状態になることは基本的にありません。
まとめ:Asus VivobookでWi‑Fiアイコンが消えたら、まずはドライバーの「完全リセット」から
Asus Vivobook(Windows 11)でWi‑Fiアイコンが消え、トラブルシューティングで「Qualcomm Atheros QCA9377 Wireless Network Adapter にドライバーまたはハードウェア関連の問題」と表示される場合、まず疑うべきはドライバーの不具合です。
本記事で紹介したように、
- デバイス マネージャーからQCA9377をドライバーごと完全に削除する
- PCを再起動し、Windows UpdateまたはASUS公式サイトから最新ドライバーを入れ直す
- 改善しない場合は、BIOS設定やネットワークのリセットを試す
- それでもダメなら、物理故障としてサポートや修理窓口に相談する
という順番で進めれば、大半のケースは解決できます。Wi‑Fiが使えないと非常に不便ですが、一つ一つ確実に手順を踏めば、原因の切り分けと復旧がぐっと現実的になります。落ち着いて作業を進め、快適なVivobookライフを取り戻しましょう。

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