かつて壮大な歴史戦略を楽しめることで人気を博したAge of Empiresシリーズは、最新作となるAge of Empires IVでも多くのファンを魅了しています。しかし、ゲームの起動時に「エラーコード0x80073cfa」が表示される現象に悩まされる方が増えているようです。本記事では、このエラーを根本的に解決するためのさまざまな手順や考えられる原因、さらにトラブルシューティングの応用方法までをじっくり解説します。エラーの繰り返しでストレスを感じている方はぜひ参考にしてみてください。
Age of Empires IVのエラーコード0x80073cfaとは
Age of Empires IVはMicrosoftストアおよびXboxアプリ経由で配信されているPC向けゲームです。通常であればインストール後にスムーズに起動できるはずですが、エラーコード「0x80073cfa」が表示されてゲームが立ち上がらないトラブルが報告されています。具体的には以下のような症状が見られます。
- ゲームを起動しようとするとエラーコード「0x80073cfa」がポップアップ表示される。
- アップデートの適用後、突然起動できなくなる。
- WindowsストアやXboxアプリを再インストールしてもエラーが解消しない。
このエラーはMicrosoftストアやXboxアプリのキャッシュ破損、Windowsシステムの不整合、アカウントプロファイルの破損などが複合的に影響して発生している可能性があります。Windowsシステムやストア周りで不具合が発生するときは、まずキャッシュリセットを含む基本的な対策を試すことが多いですが、同エラーではそれらの単純な方法では解決しない例も見られます。
エラー発生までの経緯を確認しよう
エラーが起きるタイミングや直前の作業内容によって、原因が推測できるケースがあります。たとえば以下のポイントを振り返ってみましょう。
- 直近でWindowsアップデートを実行していなかったか
- 新しいソフトウェアやデバイスドライバを導入していなかったか
- MicrosoftストアやXboxアプリの再インストールを行ったタイミング
- Age of Empires IV自身のアップデートを適用する前は正常にプレイできていたか
もし3日前のアップデート開始以降で突然エラーが出始めた場合は、そのアップデートが不完全だったり、アカウント周りの設定が破損している可能性を考えるとよいでしょう。
基本的な対処法:Microsoftストア関連のリセット
まずはMicrosoftストアやXboxアプリを取り巻くキャッシュのリセットや再インストールなど、比較的簡単な方法を実施することが推奨されます。実際に試してみて、エラーコードが解消するかどうかを確認しましょう。
1. Microsoftストアのキャッシュをリセットする
Microsoftストアのキャッシュ破損は、ストアアプリからインストールされるゲームの起動や更新に影響を与えることが知られています。以下の手順でキャッシュリセットを実行できます。
- キーボードの「Windowsキー + R」を押して「ファイル名を指定して実行」ダイアログを開く。
- 入力欄に
WSReset.exe
と入力し、Enterキーを押す。 - 黒いコマンドプロンプトウィンドウが開き、自動でキャッシュがリセットされる。ウィンドウが閉じたら完了。
この操作でMicrosoftストアやXboxアプリのキャッシュがクリアされ、新たに再構築されます。エラーが一時的なキャッシュ破損によるものであれば、これだけで解消することがあります。
2. Microsoftストアアプリ自体をリセットする
キャッシュリセットで改善が見られない場合は、さらにストアアプリ自体の設定をリセットしてみましょう。Windows 10やWindows 11の設定画面から簡単に行えます。
- 「Windowsキー + I」を押してWindowsの「設定」を開く。
- 「アプリ」→「アプリと機能」をクリックする。
- アプリ一覧から「Microsoft Store」を探して選択し、「詳細オプション」をクリック。
- 下にスクロールして「リセット」ボタンを押す。
この操作により、Microsoftストアが初期状態に戻ります。ただし、ストアの再ログインが必要になる場合があるため、Microsoftアカウントのログイン情報を手元に用意しておくとスムーズに進められます。
新規アカウント作成によるトラブル切り分け
これまでの方法で解決しなかった場合は、ユーザープロファイルそのものに破損や設定不具合が起きている可能性があります。新しいローカルアカウントを作成して検証することで、問題の原因がアカウント依存なのかシステム全体に及ぶのかを切り分けることができます。
新しいローカルアカウントを作成する手順
次のステップで新しいローカルアカウントを作成し、Age of Empires IVを試しにインストールまたは起動してみましょう。
- 「Windowsキー + I」で設定画面を開き、「アカウント」を選択。
- 「家族とその他のユーザー」を選択し、「その他のユーザーを追加」ボタンをクリック。
- 「このユーザーのサインイン情報がありません」を選び、ローカルアカウントの作成画面へ進む。
- 任意のユーザー名とパスワードを設定して、新しいアカウントを作成する。
作成したアカウントでWindowsにログインし、再度MicrosoftストアかXboxアプリ経由でAge of Empires IVを起動してみてください。もしエラーが発生しなければ、元のアカウントのユーザープロファイルに問題があると考えられます。
アカウントプロファイル破損の可能性
ローカルアカウントで正常に動作する場合、ユーザープロファイルが破損している恐れがあります。通常、Windowsのアップデートやアプリのインストール時に何らかのエラーが起きると、プロファイルの一部が正常に読み込まれなくなるケースがあります。これはOS上の複雑な依存関係が原因で発生しやすく、特に更新プログラム適用後によく見られます。
ユーザーデータ移行の手順
新規アカウントで問題が解決した際は、必要に応じて元アカウントのユーザーデータを移行する手順も検討しましょう。以下に代表的な移行方法を示します。
1. データのバックアップと準備
大切なドキュメントや画像、音楽、動画、ブラウザのお気に入りなどをまとめてバックアップするところから始めます。クラウドストレージ(OneDrive、Google Driveなど)を使うか、別のローカルドライブや外付けHDD/SSDなどにコピーすると安心です。
2. 新しいユーザープロファイルへのデータコピー
Microsoftサポートページ「アカウントにサインインできない場合の対処」も参考にしながら、旧アカウントのユーザーフォルダー(通常はC:\Users\旧アカウント名
)から必要なデータをコピーします。
移行元 | 移行先(例) |
---|---|
ドキュメント (C:\Users\旧アカウント名\Documents) | C:\Users\新アカウント名\Documents |
デスクトップ (C:\Users\旧アカウント名\Desktop) | C:\Users\新アカウント名\Desktop |
ピクチャ (C:\Users\旧アカウント名\Pictures) | C:\Users\新アカウント名\Pictures |
コピー時には「上書き」を行わないよう注意し、必要なデータのみを手動で整理しつつ移動するとトラブルが少なくなります。不要なアプリや古い設定ファイルなどは新環境に引き継がず、クリーンに移行するのが望ましいでしょう。
注意点:アプリ設定の個別移行
各アプリの設定ファイルやライセンス情報はユーザーフォルダ内の「AppData」フォルダに格納されるケースもあります。ただし、AppDataフォルダの一部は移行すると不具合を招くこともあるため、慎重に取り扱いましょう。必要に応じてアプリを再インストールし、改めて設定を行う方法が安全です。
追加のトラブルシューティング方法
上記の対策を行っても改善されない場合、OS側にさらなる問題が潜んでいる可能性があります。以下に追加のアプローチを挙げます。
SFCやDISMコマンドの実行
Windowsのシステムファイルに破損があるかどうかを調べるために、コマンドプロンプトでシステムファイルチェッカー(SFC)やDISMコマンドを試してみると効果的です。
- スタートボタンを右クリックして「Windows ターミナル(管理者)」または「コマンドプロンプト(管理者)」を選択。
- 以下のコマンドを入力してEnterキーで実行。
SFC /scannow
- スキャンが完了したらPCを再起動し、エラーが改善しているか確認。
- さらに必要があれば以下のコマンドを実行。
DISM /Online /Cleanup-image /RestoreHealth
これらのコマンドはWindowsのコアコンポーネントを検査し、破損しているファイルを修復するので、システム起因のエラーを取り除くことが期待できます。
Windowsアップデートの再適用・ロールバック
直近の更新プログラムが原因と思われる場合は、Windowsアップデートを確認して再適用するか、一時的にロールバックを試してみるのも一つの手です。
- 「Windowsキー + I」で設定を開き、「更新とセキュリティ」を選択。
- 「Windows Update」から「更新履歴の表示」をクリック。
- 問題が発生していそうな更新プログラムを選択して、アンインストールまたはロールバックのオプションを試す。
ただし、セキュリティ修正を含む更新プログラムをアンインストールする場合は、PCの安全性が一時的に低下する恐れがあるため十分注意しましょう。
パーミッションの再設定
MicrosoftストアやXboxアプリフォルダのアクセス許可がうまく設定されていないことも、ゲーム起動エラーの原因になることがあります。下記の手順でアクセス権限を見直すと解決する場合があります。
- エクスプローラーでアプリがインストールされるフォルダ、または
C:\Program Files\WindowsApps
など、Age of Empires IVが配置されているディレクトリを右クリック。 - 「プロパティ」→「セキュリティ」タブを選択。
- 「編集」ボタンを押して必要なユーザー(作成した新アカウントなど)に「フルコントロール」などのアクセス権を付与。
- 「適用」を押して設定を反映、再度ゲームを起動してエラーが出るか確認。
Age of Empires IVの再インストール時に気を付けるポイント
一度ゲームをアンインストールして再度インストールし直すことで、ファイルの破損や設定不備を解消できる場合があります。ただし、以下の点に注意してください。
- ダウンロードサイズが大きいため、安定したネットワーク環境を利用する。
- 十分なディスク容量があるかどうかを確認する。
- インストール先フォルダに日本語やスペースなどの特殊文字が含まれていないかチェック。
- セキュリティソフトやウイルス対策ソフトの誤検知でブロックされていないか確認。
コミュニティフォーラムやサポートの活用
公式のMicrosoftコミュニティやAge of Empiresのファンフォーラムでは、同じエラーに直面したユーザーによる解決事例や追加のヒントが見つかることがあります。自分の環境に近い事例を探してみると、より効率的にトラブルを解消できるかもしれません。
また、公式サポートに問い合わせを行う際には、以下の情報を整理しておくとスムーズです。
- エラーコード:「0x80073cfa」
- Windowsのバージョンおよびビルド番号
- 使用しているMicrosoftアカウントまたはローカルアカウント
- 試した対処方法とその結果
サポート担当者やコミュニティの有志が、より的確な助言をしてくれるでしょう。
まとめ:ユーザープロファイルの破損が最大の要因か
Age of Empires IVで発生しているエラーコード0x80073cfaは、ストアキャッシュやアプリ設定の不具合だけでなく、ユーザープロファイル破損も大きく関わっている可能性が高いと考えられます。新規アカウントを作成して問題が再現しない場合、根本的な解決策としてはプロファイルの移行が現実的です。一時的な対策としてはストアやアプリのリセット、SFCコマンド、Windowsアップデートのロールバックなどで解決することもありますが、何度も同様の症状が出るようならアカウント周りの再構築を検討するとよいでしょう。
安定したゲーム環境を手に入れるには、OSやアプリの健全性を保つことが不可欠です。年々複雑化するWindowsシステムでは、アップデートやドライバの導入による衝突が起こりがちです。そんなときに、今回紹介した一連の対処法を把握しておけば、スムーズにトラブルシューティングを進められます。快適なAge of Empires IVライフを取り戻すためにも、ぜひ試してみてください。
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