タイでCoD MW3を遊びたいのに、なぜかEUサーバーに接続されてしまい、高Pingで思うようにプレイできない……。そんな状況にお悩みの方も多いのではないでしょうか。本記事では、Game Pass PC版特有の問題や原因、具体的な対策についてじっくり解説していきます。快適なオンライン対戦を実現するためのヒントを、ぜひ参考にしてみてください。
CoD MW3の高Pingが起こる主な原因
ゲームにおいて高Pingが続くと、操作の遅延やラグが発生し、思うようにプレイできなくなってしまいます。とくにFPSゲームであるCoDシリーズでは、Pingが高いと敵との撃ち合いに不利になりがちです。ここでは、主にタイ在住であるにもかかわらずEUサーバーに接続され、結果的に高Pingとなってしまう原因を考えてみましょう。
Game Pass版と他プラットフォーム版の違い
CoD MW3には、Battle.net版やSteam版など複数のプラットフォームがあります。しかし、Game Pass PC版はMicrosoftの環境と連携するため、他のプラットフォーム版とはサーバー選択や地域設定の仕様が異なることがあります。
- 認証方法の違い: Battle.net版やSteam版は、それぞれのプラットフォームのアカウント情報を基にゲームを起動します。一方、Game Pass PC版はMicrosoftアカウントやWindowsのリージョン設定に影響を受ける可能性があります。
- 最適サーバーの自動選択: 一部のゲームは起動時に地域設定やIPアドレスをもとに最適なサーバーを自動的に選んでくれますが、Game Pass版ではユーザーの実際の地域を正しく認識できず、EUサーバーを優先してしまうケースがあるようです。
MicrosoftアカウントやWindows OSの地域設定
Game Pass PC版を利用している場合、Windowsの地域設定やMicrosoftアカウントの情報をもとにサーバーが選択される場合があります。例えば、Windowsの言語設定が英語(米国)になっていたり、Microsoftアカウントの登録地域が欧州(イギリスやドイツなど)になっていたりすると、EUサーバーへ接続が誘導される可能性があります。
- Microsoftアカウントの登録住所: アカウント管理画面で住所や国がタイ以外になっていないか確認する。
- Windowsの設定(地域と言語): Windowsの「設定」→「時刻と言語」→「地域と言語」から、現在の地域が正しく「タイ」になっているかをチェックする。
DNSルーティングの問題
DNS(ドメインネームシステム)の設定によっては、最寄りのサーバーがうまく解決されずに遠方のサーバーへ誘導されるケースがあります。プロバイダ既定のDNSではなく、Google Public DNSやCloudflare DNSを利用することで、より最適なサーバーへルーティングできるようになる場合があります。
ゲーム内設定やクロスプレイの影響
CoD MW3を含むCoDシリーズでは、クロスプレイを有効にしていると、他のプラットフォームのプレイヤーともマッチングします。これが原因で自分の地域とは離れたサーバーに接続されてしまうこともあります。特に、タイのように人口が比較的少ない地域では、クロスプレイをオンにすると大量のプレイヤーがいるEUや北米サーバーに優先的につなげられる場合があるのです。
- クロスプレイ設定: ゲーム内メニューでクロスプレイのオンオフを切り替えられる場合、オフにすると地域的に近いサーバーが優先されることもあります。ただしマッチング速度が遅くなる恐れもあるため、実際にオンとオフを切り替えて試すと良いでしょう。
ネットワーク環境の不安定さ
タイ国内の回線状況によっては、いくら地域設定を正しくしていても安定した接続を確保できないケースがあります。また、ルーターの設定や利用しているプロバイダとの相性によってもPing値が大きく変動します。ネットワークの混雑状況や時間帯によっては、EUサーバーへのルートがたまたま空いていてそちらが優先されるといった不可解な現象も起こり得ます。
高Pingを改善するための具体的な対策
ここからは、実際に行ってみると効果が期待できる対策を詳しく説明していきます。現状の環境や設定を見直し、より快適なCoD MW3ライフを実現しましょう。
対策1: WindowsおよびMicrosoftアカウントの地域設定を見直す
Game Pass PC版はMicrosoftアカウントとWindows OSの設定を参照する可能性があります。
- Microsoftアカウントの地域設定確認
- ブラウザでMicrosoftアカウントの管理ページにアクセスし、プロフィールや住所設定がタイをはじめ自身が住んでいる地域に正しくなっているかチェックします。
- Windows地域設定の確認
- 「設定」→「時刻と言語」→「地域と言語」から、地域がタイになっているかを確認。言語もタイ語や日本語、英語(タイ)など適切な設定になっているかを見直します。
- ゲームの再起動とサインアウト/サインイン
- 設定を変更した後は、ゲームを再起動し、場合によってはMicrosoftアカウントから一度サインアウトして再度サインインすることで変更が反映されることがあります。
設定変更後にマッチング状況をチェックする
設定を変えたら、すぐにCoD MW3を立ち上げてマッチング状況を確かめてみましょう。Ping値が下がっていれば成功です。ただしゲーム内でサーバーを明示的に選択できない場合も多いので、試合を数回プレイして平均Pingを確認するとより正確な効果が判断できます。
対策2: DNSを公共DNSに変更する
DNS変更はゲーム接続の最適化に役立つことがあります。特にプロバイダやルーターの既定のDNSが遠回りなルーティングをしている可能性がある場合、Google Public DNSなどに変えるだけでPingが改善するケースも珍しくありません。
DNSプロバイダ | プライマリDNS | セカンダリDNS |
---|---|---|
Google Public DNS | 8.8.8.8 | 8.8.4.4 |
Cloudflare DNS | 1.1.1.1 | 1.0.0.1 |
- ネットワークアダプターの設定を開く
- Windowsの場合、「設定」→「ネットワークとインターネット」→「アダプターのオプションを変更する」から使用中のネットワークアダプターを選択します。
- プロパティでDNSを手動設定
- IPv4のプロパティを開き、DNSを「8.8.8.8」「8.8.4.4」などに設定します。
- ルーター側で設定する方法もある
- ルーターの管理画面でもDNSを手動設定できる機種があります。ルーター側でDNS設定を行えば、家庭内全ての機器が公共DNSを利用するようになります。
- 再起動後に効果確認
- 設定を保存後、PCを再起動してCoD MW3をプレイしてみましょう。Ping値の変化やマッチング先サーバーがどう変化したかをチェックしてください。
対策3: Battle.netアカウントのリージョン設定を確認(該当者向け)
Game Pass PC版をプレイしている方の中には、Battle.net版も所有しているという場合があります。すでにBattle.netを使っていたり、アクティビジョン(Activision)のアカウント連携している場合、Battle.netの地域設定が影響する可能性も考えられます。
- Battle.netアプリのリージョン設定: Battle.netアプリを開き、設定内の地域欄で「アジア」や「米国」などが正しく選択されているか確認します。
- アクティビジョンアカウントの地域確認: 公式サイトからプロフィールを開き、自分の登録地域がタイなど正しい地域に設定されているか確認しましょう。
こうした設定をGame Pass PC版の挙動に完全に反映させるのは難しい面がありますが、万が一Battle.netアカウント側がEUになっていると、アクティビジョンサーバー全体がEU基準で動作する可能性もあるため、念のためチェックしておくことをおすすめします。
対策4: ルーターの再起動やファームウェア更新
回線問題が根本原因の場合は、ルーターやONU(光回線終端装置)を再起動するだけで大きく改善することがあります。長時間稼働しているルーターは不具合やメモリリークが起こり、通信品質が低下しているケースも少なくありません。
- 定期的なルーターリブート: 最低でも週に一度は再起動すると安定しやすくなると言われています。
- ファームウェア更新: ルーターのメーカーサイトから最新ファームウェアを入手し、アップデートすることでセキュリティ面だけでなく通信の最適化が図られることがあります。
対策5: VPNの活用
VPNを利用すると自分の接続元を別の地域に見せることができるため、タイ国内にあるVPNサーバー経由で接続するなどの工夫で最適なマッチングに繋がりやすくなることがあります。ただし、VPN接続は物理的な距離やサーバーの性能によっては逆にPingが高くなる可能性もあるため、必ずしも万能な解決策ではありません。
- 無料VPNは注意: 無料VPNは帯域が制限されていたり、セキュリティリスクが高いものもあるため、有料VPNが望ましいです。
- 試用期間を活用: 多くのVPNサービスは無料トライアルや返金保証を設けています。実際に数日試してみて、Pingや回線速度が改善するようなら検討してみる価値があります。
Game Pass PC版ならではのチェックポイント
Game Pass PC版の場合、Microsoft StoreアプリやXboxアプリの設定を見直す必要がある場合もあります。通常のPCゲームとは異なる点として、以下の項目に注意しておきましょう。
Xboxアプリのリージョン
- Xboxアプリを起動
- Windowsに標準搭載されている「Xboxアプリ」を開きます。
- 設定メニューを確認
- プロフィールやネットワーク設定を確認し、「言語と地域」が自分の住んでいる国や地域になっているかチェックします。
- サインイン情報の再確認
- Microsoftアカウントでサインインしている場合、プロフィール設定が海外の住所になっていないか再度確かめましょう。
Xboxネットワーク診断
Windowsの「設定」→「ゲーム」→「Xboxネットワーク」(もしくはXboxアプリ内のネットワーク設定)では、NATタイプや接続状況をチェックできます。
- NATタイプ: オープンになっているのが理想的です。ストリクトやモデレートの場合はルーターのポート開放(Port Forwarding)が必要になる場合があります。
- サーバー接続: 「接続中」や「ブロック」と表示される場合は環境を見直す必要があるでしょう。
よくある疑問への回答
Q1: Game Pass版だけ高Pingなのはなぜ?
A1: Game Pass版のCoD MW3が利用するサーバーや認証プロセスは、Battle.net版やSteam版と若干異なる可能性があります。特にMicrosoftアカウントの地域設定やWindowsの設定が影響しているケースが考えられます。
Q2: ゲーム内からサーバーを選べないの?
A2: 一部のFPSゲームにはカスタムサーバーやサーバーブラウザ機能がありますが、CoD MW3など多くのCoD作品では基本的に自動マッチングが主流です。カスタムマッチングによるサーバー選択は一般的に公式ではサポートされていないため、Windows側やアカウント側の設定を調整するのが現実的なアプローチになります。
Q3: VPNを使ったら必ず改善する?
A3: VPNが必ずしも改善策になるわけではありません。Pingは物理的距離やVPNサーバーの負荷にも左右されます。ただし、VPNにより地域を偽装・選択できる場合は、近い国のVPNサーバーを利用してゲームにアクセスすることで改善する可能性があります。
Q4: Battle.net版とGame Pass版を併用すると不具合は起こりやすい?
A4: 同一PCに両方のバージョンをインストールしていると設定が衝突する可能性があります。アクティビジョンアカウントの登録や、Windowsレジストリ周りで何らかの競合が起きるケースも考えられます。問題が頻発するようであれば、使用しないバージョンをアンインストールして様子を見るのも一つの方法です。
まとめ: 適切な設定と環境整備で快適プレイを目指そう
CoD MW3をタイからプレイする場合、Game Pass PC版特有の地域設定が原因でEUサーバーに接続されてしまうことがあります。しかし、MicrosoftアカウントやWindowsの地域設定の見直し、DNSの切り替え、ルーターの再起動、VPNの利用など対策を講じることで、Pingを改善できる可能性は十分にあります。
実際のところ、タイの回線事情やCoDのマッチング仕様は一筋縄ではいかない面があるため、複数の対策を組み合わせて試しながら自分の最適解を探すことが重要です。
以下に簡単なポイントを再度まとめます。
- Microsoftアカウントの住所やWindowsの地域設定をタイに合わせる
- DNSをGoogle Public DNSやCloudflare DNSに変更してみる
- Battle.netやアクティビジョンの設定も必要に応じてチェック
- ルーターの再起動やファームウェア更新で回線状況を改善
- VPNはあくまでオプション。トライアルを利用して効果を見極める
これらのステップを順に試してみることで、現状の高Pingが大幅に緩和され、快適にCoD MW3をプレイできるようになることが期待できます。タイ在住のゲーマーでもストレスなくオンライン対戦を楽しめるよう、ぜひ本記事の内容を参考に環境を整えてみてください。
コメント