日常的にMicrosoft 365のWordを使っていると、ある日突然「Copilot」なるAI機能が画面に登場して驚いたという方も多いのではないでしょうか。私も初めてCopilotのアイコンを見たときは、「仕事や学業でAIを使いたくないのに…」と少々困惑しました。今回は、そんな戸惑いを解消するために、Copilotの無効化や削除方法を詳しくご紹介していきます。実際に私の職場でも話題になり、「Mac版ではできないの?」という質問が相次いだのですが、経験を交えつつ手順や注意点をまとめてみました。
Copilotが突然Wordに登場する背景
WordのCopilotは、Microsoft 365の最新アップデートにより一部のユーザーから段階的に利用可能となった機能です。AIが文章を解析し、文書作成や構成の提案を自動で行ってくれる便利なサポートツールのはずですが、「使う予定がないのに表示だけされて邪魔」「AIツールを使用すると社内規定に抵触するかもしれない」「学術論文や個人の執筆でAIを利用したくない」という声も少なくありません。こうした背景で、Copilotをオフにしたいと考えるユーザーが増えてきています。
Copilotとは何か
Copilotとは、Microsoftが提供するAIを活用した支援機能です。文章の作成や修正を提案してくれるため、多くのユーザーにとっては時間短縮やアイデア出しの手助けになるかもしれません。しかし、環境や利用方針によっては使いたくない場合も出てきます。
なぜ無効化したい人が増えているのか
一方で、私の知人の研究者は「AIによる自動文章生成を自分の研究プロセスに混ぜたくない」という理由で困っていました。業務の公的書類や論文など、人間の手で一字一句書き上げたい場合や、会社のポリシーでAIを使用できない場合など、さまざまな事情で機能自体を切り離したい人が増えているのです。
WordのCopilotを無効化する方法(Windows版)
WordのCopilotをオフにする手順はバージョンによって異なります。Windows版であれば比較的スムーズに設定画面から無効化できるケースが多いのですが、バージョン2501以降で手順が少し変わってきました。
バージョン2501以降での手順
この新しいバージョンをインストールしている場合は、[ファイル] → [オプション]の左サイドバーに「Copilot」という項目が追加されています。ここでCopilot機能をオフにすることが可能です。具体的には、Copilotタブ内にある「Copilotを有効にする」のチェックを外すだけです。そうすると、画面左側に表示されていたCopilotのアイコンやプロンプトがグレーアウトもしくは消える場合があります。
リボンからのアイコン削除
設定画面から機能をオフにしても、リボン上にCopilotのボタンが残ることがあります。そんなときは、[ファイル] → [オプション] → [リボンのユーザー設定]からCopilot関連のグループを外すことで、リボン上からアイコンを取り除くことができます。職場の同僚がここで苦戦していたのですが、意外と設定項目が深いところにあるので、ゆっくり探してみるといいでしょう。
バージョン2501以前での対処
バージョンが古い場合は、「Copilotをオフにする」というオプション自体が見当たらないかもしれません。その場合は、[ファイル] → [アカウント] → [更新オプション] → [今すぐ更新]でOfficeを最新バージョンにアップデートしてみてください。もし最新バージョンをインストールしてもCopilotタブが表示されない場合は、クラウド連携機能をオフにするなどの暫定措置を取る方法もあります。
クラウド連携機能をオフにする
[ファイル] → [オプション] → [全般] → [プライバシー設定]に「クラウド連携機能を有効にする」といったオプションがあることがあります。ここをオフにすると、Wordとオンラインの機能が連携しなくなるため、Copilotも実質的に機能しなくなることがあります。ただし、完全にアイコンが消えるわけではないため、暫定処置と考えておいたほうがよいでしょう。
旧ビルドへのロールバック
アップデートを入れると他の部分も変化してしまうので、それが嫌な方は、以前のビルドへのロールバックを検討することもあるようです。ただし、セキュリティリスクや互換性の問題が発生する可能性があるため、自己責任で行う必要があります。
Mac版WordでCopilotを無効化する方法
Mac版Wordでは、現時点でCopilotをオフにする項目が見つからないケースが多いです。私の友人も「設定画面を全部見てもCopilotらしき項目が見当たらない」と困っていました。以下で考えられる対処方法をまとめます。
Mac版の現状
Windows版と違って、現時点(私が確認した範囲)では「Copilotを有効にする/無効にする」というチェックボックスが用意されていない場合がほとんどです。また、クラウド連携機能をオフにしてもアイコンそのものは消えず、場合によっては画面左側にうっすら表示され続けることがあります。
アップデートを待つ
Microsoftが今後のアップデートで、Mac版にも明確なCopilot無効化オプションを導入するかもしれません。こまめにアップデート情報をチェックしながら待つのが無難な選択肢と言えるでしょう。
暫定措置としてのプライバシー設定の変更
どうしても機能を使いたくない場合は、Windows版と同様に[Word] → [設定] → [プライバシー]からクラウド連携をオフにしてみる方法もあります。これでAIが文書内容を参照できない状態になるため、少なくとも意図せず提案を受けるリスクは下がります。しかし、完全な非表示にはならないので注意が必要です。
私の知人はMac版でどうしてもCopilotのアイコンが気になったようで、一時的にオンライン機能を全てオフにしていました。とはいえ、やはりアイコン自体は表示されたままなので「せめて目立たないところに移動できれば…」と言っていました。
Copilotを使う・使わないの判断材料
AIを使うべきか使わないべきかは、利用目的やポリシーによって異なります。以下の項目を検討してみると、自分に合った判断がしやすくなるかもしれません。
作業効率化のメリット
Copilotが活躍する場面は、文章の校閲やメール文など「ある程度テンプレートが決まっているけれども内容を推敲したい」ときです。誤字脱字を自動でチェックしてくれたり、より自然な表現を提案してくれたりするため、作業効率が向上します。
セキュリティやプライバシーの観点
一方で、会社のセキュリティポリシーで「クラウドにデータを送る機能は禁じられている」というケースもあります。その場合は、設定でクラウド連携をオフにしておくか、Copilot自体を無効化する必要があります。学術分野でのデータ扱いにも注意が必要です。
学術・研究分野での利用是非
研究論文や学術的執筆では、AIによる文章生成が倫理面やオリジナリティの観点で問題視されることがあります。多くの学会や大学がAIツール使用の可否に関するガイドラインを発表し始めており、Copilotを無意識に使ってしまうと思わぬトラブルにつながることもあります。そうした理由から、意図せずAIの手が入らないように機能をオフにするという選択肢が出てきます。
分かりやすいCopilot設定表
以下に、Windows版とMac版で確認できる主な設定項目や特徴を簡単にまとめた表を掲載しておきます。目安としてご覧いただければと思います。
項目 | Windows版 | Mac版 |
---|---|---|
無効化オプションの有無 | バージョン2501以降で「Copilot」のチェックを外す項目あり | 現時点では設定画面に項目が見当たらないケースが多い |
リボンからの削除 | リボンのユーザー設定で外せる | 設定項目未確認(オプションなし) |
クラウド連携のオン・オフ | プライバシー設定でオフ可能 | プライバシー設定でオフ可能だがアイコンは残る報告あり |
完全非表示にする方法 | バージョンアップ後に「Copilotを有効にする」チェックを外し、リボンからグループを除去 | 現状は困難。アップデートを待つかロールバックで旧バージョンを利用する |
アイコンを非表示にできない場合の裏技
どうしてもアイコンが気になる場合、Windowsではリボンやツールバーの配置をカスタマイズして、できるだけ目立たない位置に移動させるという裏技があります。ただし、Copilot自体が常駐する形になっている場合は、抜本的な解決とは言えないかもしれません。
Word Onlineや他のOfficeアプリの場合
オンライン版のWordなどでは、ローカル版と異なるインターフェースを採用しているため、Copilotのオンオフを個別に設定できないケースがあります。こちらもMicrosoftの今後のアップデートによる改善が待たれるところです。
無効化を要望する場合のフィードバック手順
Microsoftに直接フィードバックを送ることで、ユーザーの声が今後の改善につながる可能性があります。私が試したのは、[ヘルプ] → [フィードバック]からの問い合わせです。また、MicrosoftのFeedback Portalでも意見を投稿できるため、オプションが見当たらず困っている旨を伝えてみるとよいでしょう。
実体験:フィードバックを送ってみた
私自身もMac版でアイコンがどうしても気になる旨を送りました。数日後に返信が来たわけではありませんが、他のユーザーからも同様の投稿があったようで、いずれ改善されるかも…という雰囲気は感じました。早い時期に正式な機能が追加されるのを期待したいところです。
実際に要望が多い機能はMicrosoftも積極的に対応するようなので、諦めずにフィードバックを送り続けるのも一つの手です。
まとめと今後の見通し
Copilotは便利なAI支援機能でありながら、ユーザーがすべて好意的に受け入れているわけではありません。特にセキュリティ面、研究倫理面、業務ポリシーなどで「AIを使いたくない」という人や組織にとっては、表示されるだけでもストレスになることがあります。Windows版はバージョンさえ更新できれば比較的簡単にオフにできますが、Mac版はまだ具体的な無効化オプションが整っていないため、アップデートやフィードバックが鍵となりそうです。
将来のアップデートに期待
Microsoftは機能要望が多い部分については、比較的早くアップデートを提供してくれることが多いです。Copilotに関しても、ユーザーの意見を踏まえて「完全に非表示にするための設定」が追加される日が来るかもしれません。もし待ちきれないようであれば、Windows環境であればロールバックやクラウド連携オフといった対処法を試しつつ、Mac版ユーザーは暫定措置でしのぐしかなさそうです。
使いこなせば便利、でも不要ならオフ
AI技術が進歩するにつれ、便利な機能が増える一方、利用を強制されているように感じる場面も増えてきました。Copilotは文書作成を助ける画期的なサポートですが、「あえて使わない」という選択肢も大いにアリです。自分に合った使い方を見つけることが、ストレスなくMicrosoft 365を活用するコツではないでしょうか。
さいごに
Copilotが突然Wordに現れて戸惑った、もしくはアイコンが削除できなくて困っているという方は多いと思います。アップデート状況によっては対応策が限られているため、「今すぐにはどうにもならないけど、将来に期待」といったケースもあるでしょう。とはいえ、Windows版なら実際に無効化やリボンからの削除が可能になるケースが多く、Mac版でもクラウド連携オフなどで最小限の影響にとどめられるかもしれません。あなたの作業環境や利用目的に合った方法で、ぜひCopilotとうまく付き合ってみてください。
おすすめタグや関連情報
最後に、Wordでの設定全般やOfficeスイートのアップデートに関してはMicrosoft公式サイトのサポートページもご覧になると、より具体的な最新情報を得られます。自分の環境をしっかり把握して、最適な対策を取ってください。
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