この記事では、Pythonで`async for`を用いた非同期イテレーションについて詳しく解説します。具体的なコード例、その詳細な解説、および応用例を2つも取り上げます。
目次
非同期イテレーションとは?
非同期イテレーションとは、イテレーションを非同期に行うプロセスです。通常のイテレーションが一つずつ要素を処理するのに対し、非同期イテレーションでは他のタスクを同時に処理しながらイテレーションを進めることが可能です。
`async for`の基本的な文法
基本的な文法は以下の通りです。
# 非同期イテレータオブジェクトを用いる
async for item in some_async_iterator:
# 非同期処理
await some_async_task(item)
`async for`の基本的な使用方法
それでは、基本的な使用方法を確認していきましょう。
簡単な例
以下は、非同期イテレーションを用いた簡単な例です。
import asyncio
async def async_gen():
for i in range(5):
yield i
await asyncio.sleep(1)
async def main():
async for i in async_gen():
print(f"Processing {i}")
await asyncio.sleep(0.5)
if __name__ == "__main__":
asyncio.run(main())
このコードでは、`async_gen`が非同期ジェネレータとして機能しています。`main()`関数内で`async for`を使用し、非同期にイテレーションしています。
応用例
外部APIからのデータ取得
非同期イテレーションを用いて、外部APIからデータを効率よく取得する例です。
import aiohttp
import asyncio
async def fetch_urls(urls):
async with aiohttp.ClientSession() as session:
for url in urls:
async with session.get(url) as resp:
data = await resp.text()
yield data
async def main():
urls = ["http://example.com/api/data1", "http://example.com/api/data2"]
async for data in fetch_urls(urls):
print(f"Received data: {data[:50]}...")
if __name__ == "__main__":
asyncio.run(main())
このコードでは、`aiohttp`ライブラリを用いて非同期にAPIからデータを取得しています。
非同期なファイル操作
非同期イテレーションを用いて、大量のファイルを効率よく処理する例です。
import aiofiles
import asyncio
async def read_files(filenames):
for name in filenames:
async with aiofiles.open(name, mode='r') as f:
content = await f.read()
yield content
async def main():
filenames = ["file1.txt", "file2.txt", "file3.txt"]
async for content in read_files(filenames):
print(f"File content: {content[:50]}...")
if __name__ == "__main__":
asyncio.run(main())
このコードでは、`aiofiles`ライブラリを用いて非同期にファイルを読み込んでいます。
まとめ
この記事では、Pythonで`async for`を用いた非同期イテレーションについて、基本から応用まで幅広く解説しました。非同期イテレーションはAPIからのデータ取得や大量のファイル操作など、さまざまな場面で有用です。是非ともこの機能を活用して、効率的なプログラムを作成してみてください。
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