Flaskでクロスオリジンリソース共有(CORS)を設定する完全ガイド

この記事では、PythonのWebフレームワークであるFlaskでクロスオリジンリソース共有(CORS)の設定方法について詳しく解説します。具体的なコード例とその解説、応用例を含めています。この記事を読むことで、CORSに対する理解が深まり、Flaskで安全なWebアプリケーションを開発する一助となるでしょう。

目次

はじめに:CORSとは?

CORS(Cross-Origin Resource Sharing:クロスオリジンリソース共有)は、ウェブページが異なるオリジンのリソースにアクセスする際のセキュリティ制限を緩和するための仕組みです。この設定がないと、ウェブページは同一オリジンポリシーによって制限され、別ドメインからのリソースの取得や操作ができません。

なぜCORSが必要なのか

CORSがない状態で、異なるオリジンのAPIやリソースにアクセスしようとすると、ブラウザはセキュリティ上の理由でアクセスを拒否します。しかし、現代のウェブアプリケーションでは、様々なサービスが連携するケースが増えているため、CORSの設定は避けて通れない道となっています。

FlaskでのCORS設定の基本

PythonのWebフレームワークであるFlaskでは、`flask_cors`という拡張を使用して簡単にCORSを設定できます。

環境のセットアップ

まずは、`flask_cors`をインストールしましょう。

pip install -U flask_cors

基本的なCORS設定

以下は、基本的なCORS設定の一例です。

from flask import Flask
from flask_cors import CORS

app = Flask(__name__)
CORS(app)

@app.route('/')
def hello_world():
    return 'Hello, World!'

このコードは、すべてのオリジンからのアクセスを許可する設定になっています。

応用例

特定のオリジンだけ許可する

すべてのオリジンを許可するのではなく、特定のオリジンだけを許可する設定も可能です。

from flask import Flask
from flask_cors import CORS

app = Flask(__name__)
CORS(app, resources={r"/api/*": {"origins": "http://localhost:8080"}})

@app.route('/api/data')
def send_data():
    return 'Some Data'

この設定では、`http://localhost:8080`からのアクセスのみを許可しています。

特定のHTTPメソッドだけ許可する

また、HTTPメソッド(GET、POSTなど)に応じてCORS設定を変更することもできます。

from flask import Flask
from flask_cors import CORS

app = Flask(__name__)
CORS(app, resources={r"/api/*": {"origins": "http://localhost:8080", "methods": ["GET", "POST"]}})

@app.route('/api/data', methods=['GET', 'POST'])
def send_data():
    return 'Some Data'

この設定では、GETとPOSTメソッドに限り、CORSが許可されます。

まとめ

FlaskでCORSの設定を行う方法について解説しました。基本的な設定から応用例まで、さまざまなケースでの設定方法を説明しました。これを機に、Flaskを使ってより高度なWebアプリケーションの開発を進めてみてはいかがでしょうか。

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