この記事では、Pythonでのカーネルメソッドと窓関数の基本から応用までを解説します。具体的なコード例とその解説、応用例を含めています。
目次
カーネルメソッドとは
カーネルメソッドは、非線形データを高次元空間に写像する手法の一つです。主に機械学習で利用され、高次元に移すことで線形分離が可能になる場合があります。
基本的なコード例
from sklearn import svm
import numpy as np
# サンプルデータ
X = np.array([[1, 2], [5, 8], [1.5, 1.8], [8, 8], [1, 0.6], [9, 11]])
y = [0, 1, 0, 1, 0, 1]
# カーネルメソッド(RBFカーネルを使用)
clf = svm.SVC(kernel='rbf', C=1)
clf.fit(X, y)
このコードはscikit-learnを用いた基本的なカーネルメソッドの例です。ここではRBF(Radial Basis Function)カーネルを使用しています。
窓関数とは
窓関数は、信号処理で頻繁に用いられる関数です。主に、無限に続く信号を有限の長さに切り取る際に使用されます。
基本的なコード例
import numpy as np
import matplotlib.pyplot as plt
# 信号の生成
x = np.linspace(0, 1, 100, endpoint=False)
y = np.cos(2 * np.pi * 7 * x) + np.sin(2 * np.pi * 13 * x)
# 窓関数(ハミング窓)
window = np.hamming(100)
# 窓関数の適用
y_windowed = y * window
# グラフ描画
plt.figure()
plt.subplot(311)
plt.plot(y)
plt.title('Original Signal')
plt.subplot(312)
plt.plot(window)
plt.title('Hamming Window')
plt.subplot(313)
plt.plot(y_windowed)
plt.title('Windowed Signal')
plt.show()
このコードはNumPyとMatplotlibを用いた窓関数の基本的な例です。ハミング窓を信号に適用しています。
応用例
カーネルメソッドの応用:非線形SVM
# 非線形データの生成
X = np.array([[1, 2], [5, 8], [1.5, 1.8], [8, 8], [1, 0.6], [9, 11], [8, 2], [4, 7], [9, 5], [2, 3]])
y = [0, 1, 0, 1, 0, 1, 1, 0, 1, 0]
# 非線形SVM
clf = svm.SVC(kernel='poly', degree=3, C=1)
clf.fit(X, y)
このコードでは、多項式カーネル(degree=3)を用いて非線形SVMを実装しています。
窓関数の応用:STFT(Short-Time Fourier Transform)
from scipy.signal import stft
# STFT
f, t, Zxx = stft(y_windowed, fs=100, nperseg=16, noverlap=8, window='hann')
# グラフ描画
plt.pcolormesh(t, f, np.abs(Zxx))
plt.title('STFT Spectrogram')
plt.show()
このコードでは、窓関数を用いたSTFT(Short-Time Fourier Transform)を実行しています。
まとめ
この記事では、Pythonでカーネルメソッドと窓関数を用いた基本的な操作から応用までを学びました。これらの手法は、機械学習や信号処理で非常に有用です。具体的なコードとともにその理解を深めることができたであろうと思います。
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