ReactとReduxで学ぶ!ウィザード形式のステップ管理完全ガイド

ReactとReduxを使えば、複雑なUIでも効率的に状態を管理しながら構築できます。本記事では、ユーザーが順序立てて操作できる「ウィザード形式」のUIを例に、Reduxを活用したステップごとの状態管理方法を詳しく解説します。ウィザード形式のUIは、アンケートや設定画面など、ユーザーが段階的に情報を入力する場面でよく使用されます。この記事を通じて、Reduxの基礎から具体的なウィザード作成までを学び、実践的なスキルを身につけましょう。

目次

ウィザード形式の概要


ウィザード形式とは、ユーザーが複数のステップに分けて操作を進めるUIの一種です。各ステップはシンプルな操作に集中できるように設計され、全体の進捗を可視化することで、ユーザーに安心感を与えます。

ウィザード形式のメリット


ウィザード形式を採用することで得られる利点には以下があります:

  • 操作の分割:情報を小さな単位に分割することで、ユーザーが負担を感じにくくなります。
  • 進捗の把握:現在の位置と残りのステップを確認できるため、ユーザーがゴールを意識しやすくなります。
  • エラーの軽減:ステップごとに入力内容を確認するため、入力ミスや漏れが減少します。

活用例


ウィザード形式は、以下のような場面でよく利用されます:

  • オンライン登録フォーム(名前、連絡先、支払い情報の入力)
  • セットアップウィザード(ソフトウェアやデバイスの初期設定)
  • アンケートフォーム(段階的に質問に答える形式)

こうした特性により、ウィザード形式は複雑なタスクを分かりやすく整理し、ユーザーの体験を向上させる重要なUIパターンです。

Reduxを使う利点

Reduxは、Reactアプリケーションの状態管理を効率化するための強力なツールです。ウィザード形式のUIにおいても、その利点を最大限に活かすことができます。

グローバルな状態管理


ウィザード形式では、複数のステップにわたって入力データや進捗状態を共有する必要があります。Reduxを使うことで、以下のようにグローバルな状態管理が可能になります:

  • 全体のステップ進行状況の一元管理
  • 各ステップで入力されたデータの即時アクセス
  • 再利用可能な状態の構築

予測可能な動作


Reduxの状態管理は、「アクション」「リデューサー」「ストア」の3つの基本構造に基づいています。この仕組みは状態の変更が明確で、バグの発見や修正が容易です。例えば:

  • 現在のステップを進めるアクションが明示的に定義される
  • 状態の変更履歴が追跡可能

コンポーネント間の依存性削減


Reduxを利用することで、ウィザードの各ステップが直接状態を共有する必要がなくなります。その結果:

  • 親子コンポーネント間のプロップス受け渡しが簡素化
  • 独立したコンポーネント設計が可能になり、再利用性が向上

ミドルウェアでの拡張性


Reduxミドルウェア(例:Redux ThunkやSaga)を使用することで、非同期操作やデータ保存機能も統合できます。これにより:

  • ステップごとの入力内容をAPIに保存
  • 特定の条件で次のステップへ進むロジックを柔軟に構築

Reduxを採用することで、ウィザードのステップ管理がよりスムーズで堅牢になります。次節では、プロジェクトのセットアップ手順を解説します。

必要な準備と環境設定

ReactとReduxを使ってウィザード形式のUIを構築するためには、まず適切な開発環境を整える必要があります。このセクションでは、基本的なセットアップ手順を解説します。

1. プロジェクトの作成


新しいReactプロジェクトを作成します。以下のコマンドを使用してください:

npx create-react-app redux-wizard
cd redux-wizard

このコマンドで、Reactアプリの基本構造が生成されます。

2. 必要なライブラリのインストール


Reduxを使用するために必要なパッケージをインストールします。以下のコマンドを実行してください:

npm install redux react-redux @reduxjs/toolkit
  • redux: 状態管理の中核となるライブラリ
  • react-redux: ReduxをReactと統合するためのライブラリ
  • @reduxjs/toolkit: Reduxの公式ツールキットで、設定を簡素化します

3. プロジェクト構造の準備


ウィザード形式の実装に適した構造を整えます。以下のようなディレクトリ構造を推奨します:

src/
├── components/    // UIコンポーネントを格納
├── features/      // Reduxのスライスやリデューサーを格納
├── store/         // Reduxストアを格納
└── App.js         // メインアプリケーション

4. Reduxストアの作成


まず、src/store/store.jsを作成し、以下のようにストアを初期化します:

import { configureStore } from '@reduxjs/toolkit';

const store = configureStore({
  reducer: {
    // 各スライスをここに追加
  },
});

export default store;

5. Reduxプロバイダーの設定


src/index.jsで、ReduxのプロバイダーをReactアプリケーションに設定します:

import React from 'react';
import ReactDOM from 'react-dom';
import { Provider } from 'react-redux';
import store from './store/store';
import App from './App';

ReactDOM.render(
  <Provider store={store}>
    <App />
  </Provider>,
  document.getElementById('root')
);

6. 動作確認


以上の手順を終えたら、npm startを実行してReactアプリが正しく動作することを確認します。

これで、ウィザード形式の構築に必要な開発環境が整いました。次のセクションでは、Reduxの基本構造について学びます。

Reduxの基本構造とセットアップ

Reduxは、Reactアプリケーションの状態管理をシンプルかつ強力にするためのツールです。このセクションでは、Reduxの基本構造とセットアップ方法を解説します。

1. Reduxの基本構造


Reduxは主に以下の3つの要素で構成されています:

アクション (Action)


状態を変更するための「指示書」の役割を果たします。アクションはtypeプロパティを持つオブジェクトであり、状態の変化を説明します。例えば:

const nextStep = { type: 'NEXT_STEP' };

リデューサー (Reducer)


アクションに基づいて状態を更新する純粋関数です。現在の状態とアクションを引数として受け取り、新しい状態を返します。例:

const initialState = { step: 1 };

function wizardReducer(state = initialState, action) {
  switch (action.type) {
    case 'NEXT_STEP':
      return { ...state, step: state.step + 1 };
    case 'PREV_STEP':
      return { ...state, step: state.step - 1 };
    default:
      return state;
  }
}

ストア (Store)


状態とアクションを管理する中心的な場所です。createStore関数を使用して作成します。例:

import { createStore } from 'redux';

const store = createStore(wizardReducer);

2. Redux Toolkitの活用


Redux Toolkitを使用することで、Reduxの設定が簡単になります。このツールキットでは、configureStorecreateSliceを活用します。

スライスの作成


Redux ToolkitのcreateSliceを使用して、アクションとリデューサーを簡単に定義できます。以下の例はウィザードのステップ管理用スライスです:

import { createSlice } from '@reduxjs/toolkit';

const wizardSlice = createSlice({
  name: 'wizard',
  initialState: { step: 1 },
  reducers: {
    nextStep: (state) => { state.step += 1; },
    prevStep: (state) => { state.step -= 1; },
    resetStep: (state) => { state.step = 1; },
  },
});

export const { nextStep, prevStep, resetStep } = wizardSlice.actions;
export default wizardSlice.reducer;

ストアの設定


スライスをストアに統合します:

import { configureStore } from '@reduxjs/toolkit';
import wizardReducer from '../features/wizardSlice';

const store = configureStore({
  reducer: {
    wizard: wizardReducer,
  },
});

export default store;

3. Redux DevToolsの導入


Redux DevToolsを使用すると、状態の変更履歴や現在の状態を確認できます。Redux Toolkitでは標準でサポートされています。

4. 基本的な動作確認


コンポーネントを作成し、現在のステップを表示することで動作を確認します:

import React from 'react';
import { useSelector, useDispatch } from 'react-redux';
import { nextStep, prevStep } from '../features/wizardSlice';

const Wizard = () => {
  const step = useSelector((state) => state.wizard.step);
  const dispatch = useDispatch();

  return (
    <div>
      <h1>Current Step: {step}</h1>
      <button onClick={() => dispatch(prevStep())}>Previous</button>
      <button onClick={() => dispatch(nextStep())}>Next</button>
    </div>
  );
};

export default Wizard;

以上で、Reduxの基本構造とセットアップが完了です。次のセクションでは、ウィザードのステップ管理用リデューサーを詳しく構築していきます。

ステップ管理用のリデューサー作成

Reduxを使用してウィザード形式のステップを管理するためには、リデューサーを設計することが重要です。このセクションでは、ウィザードのステップを管理するためのリデューサーを作成します。

1. ステップ管理の要件


ウィザード形式では、以下の機能をリデューサーで実現する必要があります:

  • 次のステップに進む: 現在のステップ番号を増加させる。
  • 前のステップに戻る: 現在のステップ番号を減少させる。
  • 特定のステップにジャンプする: 任意のステップ番号に直接移動する。
  • 状態のリセット: ステップ番号を初期値に戻す。

2. リデューサーの構築


Redux ToolkitのcreateSliceを使用して、リデューサーを簡単に作成します。以下の例では、上記の機能を含むステップ管理用リデューサーを作成します。

import { createSlice } from '@reduxjs/toolkit';

const wizardSlice = createSlice({
  name: 'wizard',
  initialState: {
    step: 1,       // 現在のステップ番号
    totalSteps: 5, // ウィザードの総ステップ数
  },
  reducers: {
    nextStep: (state) => {
      if (state.step < state.totalSteps) {
        state.step += 1;
      }
    },
    prevStep: (state) => {
      if (state.step > 1) {
        state.step -= 1;
      }
    },
    jumpToStep: (state, action) => {
      const targetStep = action.payload;
      if (targetStep >= 1 && targetStep <= state.totalSteps) {
        state.step = targetStep;
      }
    },
    resetStep: (state) => {
      state.step = 1;
    },
  },
});

export const { nextStep, prevStep, jumpToStep, resetStep } = wizardSlice.actions;
export default wizardSlice.reducer;

3. アクションの動作確認


リデューサーをストアに統合し、アクションの動作を確認します:

import { configureStore } from '@reduxjs/toolkit';
import wizardReducer from './features/wizardSlice';

const store = configureStore({
  reducer: {
    wizard: wizardReducer,
  },
});

export default store;

動作確認のテストコード(オプション):

store.dispatch(nextStep());
console.log(store.getState().wizard.step); // 2

store.dispatch(prevStep());
console.log(store.getState().wizard.step); // 1

store.dispatch(jumpToStep(3));
console.log(store.getState().wizard.step); // 3

store.dispatch(resetStep());
console.log(store.getState().wizard.step); // 1

4. フィーチャーフォルダの管理


リデューサーとアクションを含むファイルを、features/wizardSlice.jsに配置します。これにより、プロジェクト全体の構造が整理され、保守性が向上します。

5. 次のステップ


このリデューサーは、ウィザードのステップ管理の基盤となります。次に、これをReactコンポーネントと連携させ、ステップごとのUIを実装していきます。

次のステップでのウィザード管理がさらに具体的になるように準備完了です。修正点や詳細説明が必要な場合はお知らせください。

コンポーネントの作成と接続

Reduxのリデューサーを活用するために、Reactコンポーネントを作成してウィザードの各ステップを表示し、ステップ管理機能を実現します。このセクションでは、ReduxストアとReactコンポーネントを接続する方法を説明します。

1. コンポーネントの構成


ウィザード形式では、以下のコンポーネントを作成します:

  • WizardContainer: ウィザード全体のラッパーコンポーネント
  • StepComponent: 各ステップを描画する個別のコンポーネント

2. WizardContainerの作成


ウィザード全体の構造とステップ管理を行うWizardContainerコンポーネントを作成します。

import React from 'react';
import { useSelector, useDispatch } from 'react-redux';
import { nextStep, prevStep } from '../features/wizardSlice';
import StepComponent from './StepComponent';

const WizardContainer = () => {
  const step = useSelector((state) => state.wizard.step); // 現在のステップ番号
  const totalSteps = useSelector((state) => state.wizard.totalSteps); // 総ステップ数
  const dispatch = useDispatch();

  return (
    <div>
      <h1>ウィザードのステップ管理</h1>
      <StepComponent step={step} />
      <div>
        <button
          onClick={() => dispatch(prevStep())}
          disabled={step === 1}
        >
          戻る
        </button>
        <button
          onClick={() => dispatch(nextStep())}
          disabled={step === totalSteps}
        >
          次へ
        </button>
      </div>
      <p>現在のステップ: {step} / {totalSteps}</p>
    </div>
  );
};

export default WizardContainer;

3. StepComponentの作成


StepComponentは、現在のステップに応じて動的にコンテンツを表示します。

import React from 'react';

const StepComponent = ({ step }) => {
  switch (step) {
    case 1:
      return <div>ステップ1: 基本情報を入力してください。</div>;
    case 2:
      return <div>ステップ2: 詳細情報を入力してください。</div>;
    case 3:
      return <div>ステップ3: 確認画面です。</div>;
    case 4:
      return <div>ステップ4: 完了!お疲れ様でした。</div>;
    default:
      return <div>無効なステップです。</div>;
  }
};

export default StepComponent;

4. Reduxとの接続


これらのコンポーネントをApp.jsでレンダリングし、Reduxストアと連携させます。

import React from 'react';
import WizardContainer from './components/WizardContainer';

const App = () => {
  return (
    <div>
      <WizardContainer />
    </div>
  );
};

export default App;

5. 動作確認


npm startを実行し、以下を確認します:

  • 「次へ」「戻る」ボタンでステップが正しく遷移すること。
  • 現在のステップが画面に表示され、各ステップのコンテンツが切り替わること。

6. 拡張可能な設計

  • 動的ステップ追加: Reduxの状態を変更することで、ステップ数を動的に増減できます。
  • 入力内容の管理: 各ステップでのユーザー入力をReduxで保持するように拡張します。

これで、ウィザードの各ステップを表示し、状態管理をReactコンポーネントと連携させる方法が完成しました。次に、ステップ間のナビゲーション機能を実装します。

ステップナビゲーションの実装

ウィザード形式のUIでは、「次へ」や「戻る」ボタンを使ってユーザーが直感的にステップを移動できるナビゲーション機能が必要です。このセクションでは、ReduxとReactを組み合わせてステップナビゲーションを実装します。

1. ナビゲーションボタンの機能


ウィザードには次の機能を持つナビゲーションボタンを実装します:

  • 次へ: 現在のステップを1つ進める(最終ステップでは無効)。
  • 戻る: 現在のステップを1つ戻す(最初のステップでは無効)。
  • ジャンプ: 特定のステップへ直接移動する。

2. ナビゲーションロジックの実装


WizardContainerコンポーネントを修正して、ナビゲーションロジックを追加します。

import React from 'react';
import { useSelector, useDispatch } from 'react-redux';
import { nextStep, prevStep, jumpToStep } from '../features/wizardSlice';
import StepComponent from './StepComponent';

const WizardContainer = () => {
  const step = useSelector((state) => state.wizard.step); // 現在のステップ
  const totalSteps = useSelector((state) => state.wizard.totalSteps); // 総ステップ数
  const dispatch = useDispatch();

  const handleJump = (targetStep) => {
    dispatch(jumpToStep(targetStep));
  };

  return (
    <div>
      <h1>ウィザード形式のナビゲーション</h1>
      <StepComponent step={step} />
      <div>
        <button
          onClick={() => dispatch(prevStep())}
          disabled={step === 1}
        >
          戻る
        </button>
        <button
          onClick={() => dispatch(nextStep())}
          disabled={step === totalSteps}
        >
          次へ
        </button>
      </div>
      <div>
        <h3>ステップを選択</h3>
        {[...Array(totalSteps).keys()].map((index) => {
          const stepNumber = index + 1;
          return (
            <button
              key={stepNumber}
              onClick={() => handleJump(stepNumber)}
              disabled={step === stepNumber}
            >
              ステップ {stepNumber}
            </button>
          );
        })}
      </div>
      <p>現在のステップ: {step} / {totalSteps}</p>
    </div>
  );
};

export default WizardContainer;

3. 実装のポイント

  • 戻るボタンの無効化: 現在のステップが1の場合、「戻る」ボタンを無効化。
  • 次へボタンの無効化: 現在のステップが最終ステップの場合、「次へ」ボタンを無効化。
  • ジャンプボタン: ユーザーが任意のステップを直接選択できるボタンを用意。

4. コードの解説

  • dispatch(prevStep())dispatch(nextStep())で、ステップの進行と後退を実現。
  • handleJump関数で、jumpToStepアクションを使用して特定のステップに直接移動。
  • ボタンのdisabledプロパティで、無効な操作を防止。

5. 動作確認


npm startでアプリケーションを起動し、以下を確認します:

  • 「次へ」「戻る」ボタンで正常にステップを移動できること。
  • 任意のステップボタンで直接移動できること。
  • 不正な操作(例:最初のステップで「戻る」をクリック)が防止されていること。

6. 応用のアイデア

  • 条件付きステップ移動: 特定のステップに進む前にバリデーションを追加。
  • ステップ進行の履歴表示: 過去に訪問したステップを強調表示。

これで、ウィザード形式のステップナビゲーションが完成しました。次は、ステップごとの入力状態をReduxで保存し、活用する方法を解説します。

状態の保存と活用

ウィザード形式では、各ステップでユーザーが入力した情報を一時的に保存し、次のステップで利用したり、最終確認画面でまとめて表示する必要があります。このセクションでは、Reduxを使って入力データを状態として保存し、それを活用する方法を解説します。

1. 状態管理の要件


状態管理のために、以下の機能を実装します:

  • 入力内容の保存: 各ステップでユーザーが入力したデータをReduxストアに保存。
  • 状態の取得: ステップ間で共有するため、保存されたデータを取得して活用。
  • 入力データのリセット: ウィザードを最初からやり直す際に状態をクリア。

2. 状態管理の拡張


wizardSliceを修正し、入力データを保存するための状態とアクションを追加します。

import { createSlice } from '@reduxjs/toolkit';

const wizardSlice = createSlice({
  name: 'wizard',
  initialState: {
    step: 1,       // 現在のステップ番号
    totalSteps: 5, // ウィザードの総ステップ数
    formData: {},  // 各ステップの入力データを保存するオブジェクト
  },
  reducers: {
    nextStep: (state) => {
      if (state.step < state.totalSteps) {
        state.step += 1;
      }
    },
    prevStep: (state) => {
      if (state.step > 1) {
        state.step -= 1;
      }
    },
    updateFormData: (state, action) => {
      const { step, data } = action.payload;
      state.formData[step] = { ...state.formData[step], ...data };
    },
    resetWizard: (state) => {
      state.step = 1;
      state.formData = {};
    },
  },
});

export const { nextStep, prevStep, updateFormData, resetWizard } = wizardSlice.actions;
export default wizardSlice.reducer;

3. 入力データの保存


各ステップでの入力データを保存するためのフォームコンポーネントを作成します。

import React, { useState } from 'react';
import { useDispatch } from 'react-redux';
import { updateFormData } from '../features/wizardSlice';

const StepForm = ({ step }) => {
  const [input, setInput] = useState('');
  const dispatch = useDispatch();

  const handleSave = () => {
    dispatch(updateFormData({ step, data: { input } }));
  };

  return (
    <div>
      <h2>ステップ {step} の入力</h2>
      <input
        type="text"
        value={input}
        onChange={(e) => setInput(e.target.value)}
        placeholder="データを入力してください"
      />
      <button onClick={handleSave}>保存</button>
    </div>
  );
};

export default StepForm;

4. 入力データの活用


保存されたデータを他のステップや確認画面で利用します。

import React from 'react';
import { useSelector } from 'react-redux';

const Summary = () => {
  const formData = useSelector((state) => state.wizard.formData);

  return (
    <div>
      <h2>入力内容の確認</h2>
      {Object.keys(formData).map((step) => (
        <div key={step}>
          <h3>ステップ {step}</h3>
          <p>{formData[step].input}</p>
        </div>
      ))}
    </div>
  );
};

export default Summary;

5. Reduxとの統合


WizardContainer内でStepFormSummaryコンポーネントを組み合わせて使用します。

import React from 'react';
import { useSelector } from 'react-redux';
import StepForm from './StepForm';
import Summary from './Summary';

const WizardContainer = () => {
  const step = useSelector((state) => state.wizard.step);
  const totalSteps = useSelector((state) => state.wizard.totalSteps);

  return (
    <div>
      {step <= totalSteps ? <StepForm step={step} /> : <Summary />}
    </div>
  );
};

export default WizardContainer;

6. 動作確認


アプリを起動して以下を確認します:

  • 各ステップで入力したデータが保存される。
  • 確認画面にすべてのデータが正しく表示される。
  • ウィザードをリセットすると入力データがクリアされる。

これで、ウィザードの各ステップの入力状態をReduxで管理し、活用する方法が完成しました。次は、動的なウィザード構築について解説します。

応用例: 動的ウィザードの構築

ウィザード形式のUIをさらに柔軟にするには、動的に生成されるステップをサポートする設計が有効です。このセクションでは、条件に応じてステップを動的に追加・変更する方法を解説します。

1. 動的ウィザードの要件


動的なウィザード構築では、以下の機能が必要です:

  • 条件に応じたステップの追加: ユーザーの入力や選択に基づき、ステップを動的に変更。
  • ステップの内容をAPIから取得: ステップのデータをサーバーから動的に取得して表示。

2. 動的ステップリストの管理


Reduxストアにステップリストを追加し、動的に管理します。

import { createSlice } from '@reduxjs/toolkit';

const wizardSlice = createSlice({
  name: 'wizard',
  initialState: {
    step: 1,
    steps: [
      { id: 1, content: '基本情報の入力' },
      { id: 2, content: '詳細情報の入力' },
    ],
    formData: {},
  },
  reducers: {
    nextStep: (state) => {
      if (state.step < state.steps.length) {
        state.step += 1;
      }
    },
    prevStep: (state) => {
      if (state.step > 1) {
        state.step -= 1;
      }
    },
    addStep: (state, action) => {
      state.steps.push(action.payload);
    },
    updateFormData: (state, action) => {
      const { step, data } = action.payload;
      state.formData[step] = { ...state.formData[step], ...data };
    },
    resetWizard: (state) => {
      state.step = 1;
      state.steps = [
        { id: 1, content: '基本情報の入力' },
        { id: 2, content: '詳細情報の入力' },
      ];
      state.formData = {};
    },
  },
});

export const { nextStep, prevStep, addStep, updateFormData, resetWizard } = wizardSlice.actions;
export default wizardSlice.reducer;

3. 動的ステップの追加


特定の条件を満たした場合に、新しいステップを追加します。

import React from 'react';
import { useDispatch } from 'react-redux';
import { addStep } from '../features/wizardSlice';

const DynamicStepButton = () => {
  const dispatch = useDispatch();

  const handleAddStep = () => {
    dispatch(addStep({ id: 3, content: '動的に追加されたステップ' }));
  };

  return (
    <button onClick={handleAddStep}>ステップを追加</button>
  );
};

export default DynamicStepButton;

4. 動的データ取得


ステップのデータをサーバーから取得し、ウィザードに反映します。

import React, { useEffect } from 'react';
import { useDispatch } from 'react-redux';
import { addStep } from '../features/wizardSlice';

const FetchSteps = () => {
  const dispatch = useDispatch();

  useEffect(() => {
    const fetchSteps = async () => {
      const response = await fetch('/api/steps');
      const data = await response.json();
      data.forEach((step) => {
        dispatch(addStep(step));
      });
    };

    fetchSteps();
  }, [dispatch]);

  return null;
};

export default FetchSteps;

5. 動的ウィザードのレンダリング


現在のステップを動的に表示するようにWizardContainerを修正します。

import React from 'react';
import { useSelector } from 'react-redux';

const WizardContainer = () => {
  const step = useSelector((state) => state.wizard.step);
  const steps = useSelector((state) => state.wizard.steps);

  return (
    <div>
      <h1>{steps[step - 1]?.content || '無効なステップ'}</h1>
    </div>
  );
};

export default WizardContainer;

6. 応用例

  • 条件付きウィザード: 質問の回答に基づき、必要なステップだけを表示。
  • 非同期ウィザード: 各ステップをAPIで取得し、リアルタイムにレンダリング。

7. 動作確認

  • ステップが動的に追加され、正常にナビゲートできること。
  • サーバーから取得したデータが反映されること。

これで動的ウィザードが完成しました。柔軟で拡張性の高いUIを実現できるようになります。

次のセクションでは、この記事のまとめを簡潔に行い、構築した内容を振り返ります。修正や追加のご希望があればお知らせください!

まとめ

本記事では、ReactとReduxを使用してウィザード形式のステップ管理UIを構築する方法を解説しました。Reduxによる状態管理を活用し、基本的なステップ遷移から入力データの保存、動的なステップの生成までを実装しました。これにより、ウィザード形式のUIを柔軟かつ効率的に構築する手法を学ぶことができました。

ポイントを振り返ると以下の通りです:

  • Reduxの基礎: ステップ管理用のリデューサーとアクションの設計。
  • 状態の活用: 各ステップの入力データの保存と再利用。
  • 動的な構築: 条件に応じたステップ追加や外部データ取得の実装。

これらの知識を活用することで、複雑なUIもシンプルでメンテナンス性の高いコードで実現できます。次のプロジェクトでぜひ試してみてください!

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