近年ChromeのManifest V2廃止が現実味を帯び、愛用者の多いuBlock Originもいずれ完全に使えなくなる見通しです。広告やトラッカーをしっかりブロックしたい方は、いまから「Braveブラウザ」への乗り換えを検討してみませんか?
ChromeでuBlock Originが使えなくなる理由
まず、なぜuBlock OriginがChromeで使えなくなるかを簡単に整理してみましょう。大きな要因は、Googleが拡張機能仕様のManifest V2(MV2)を廃止し、Manifest V3(MV3)へ完全移行しようとしている点にあります。MV3では広告やトラッカーをブロックするために重要な「webRequest
APIでの動的ブロック」が制限され、従来のuBlock Originが実装していた豊富な機能は実質的に動作不可能となります。
uBlock Originの開発者はMV3向けの軽量版「uBlock Origin Lite(uBOL)」を出しましたが、動的フィルタや自動更新など主要機能を犠牲にしており、同等の快適さを得られないのが実情です。「高度な広告ブロック・プライバシー保護」を徹底したい方にとっては、大きな痛手となるでしょう。

私自身、ブラウザでYouTubeやニュースサイトを開くたびに広告が表示されるのがストレスだったので、uBlock Originのブロック力には本当に助けられてきました。残念ながら、それもChromium系では長く続かないんですよね。
Braveブラウザとは
こうした状況下で注目が集まっているのが「Braveブラウザ」。Chromiumをベースに開発されているため、インターフェイスや使い勝手はGoogle Chromeに近く、直感的に移行しやすいのが特徴です。
- Chrome拡張の多くを継承できる
- プライバシー保護に重点を置いた設計
- 自前の広告ブロック機能を搭載
- 独自の報酬プログラム(Brave Rewards)
端的に言えば「Chromeの使いやすさ+高度なプライバシー保護」を実現したブラウザと言えます。実際に、多くのユーザーが「Chromeからブックマークやパスワードをスムーズに移行できた」と評価しており、ほとんど違和感なく乗り換えられることで知られています。
Braveの広告ブロック機能
Braveブラウザには「Shields」という独自のコンテンツブロッカーが搭載されています。これは広告だけでなく、トラッキングCookieやスクリプトをブロックする仕組みです。具体的には次のようなメリットが挙げられます。
機能 | 説明 |
---|---|
広告ブロック | 標準で多くのウェブ広告を遮断し、画面をすっきり表示 |
トラッカー遮断 | 第三者による行動追跡用Cookieやスクリプトをブロック |
スクリプトの制御 | サイト別にJavaScriptをブロック/許可など細かいカスタム可 |
プライベートウィンドウ | Torウィンドウを使うことでさらなる匿名性を確保 |
Chromeでも広告ブロック拡張は存在しますが、Shieldsはブラウザに標準搭載されているためAPI制限を受けにくく、Manifest V3の影響を受けずに動作します。uBlock Originほど細かいカスタマイズはできないかもしれませんが、少なくとも「煩わしい広告」からは高確率で解放されるでしょう。



標準ブロック機能は扱いやすさ抜群です。特にブラウザ初心者の家族や友人に「設定を色々いじる必要はないから使ってみて」とすすめやすいですね。
BraveでuBlock Originを使うメリット
「Braveには独自の広告ブロックがあるのにuBlock Originは必要?」と思われる方もいるかもしれません。しかし、BraveはManifest V2対応を延長する予定を公言しており、当面は従来のuBlock Originを使い続けられる可能性が高いのです。こうした状況は以下の恩恵をもたらします。
- uBlock Originの高度なカスタムフィルタや動的フィルタ機能を保持
- Braveの標準ブロッカー(Shields)と組み合わせて、より強固な保護を実現
- Chromeより厳しい追跡防止が可能
もちろんManifest V2は将来的にChromium全体から削除される方向ですが、Brave開発チームは「可能な限りMV2をサポートし続ける」と表明しているため、Chromeより長くuBlock Originを使える確率が高いのは大きな利点でしょう。
乗り換えるメリットのまとめ
- Chromeに近い操作性でスムーズな移行が可能
- 標準ブロック機能でも十分広告を遮断
- uBlock Originを引き続き使える猶予があり、高度なフィルタリングも期待
- プライバシー保護機能(Shields、Torウィンドウ等)で安心感アップ



広告ブロックにとって最悪のシナリオは「MV2廃止でuBlock Originが全く機能しなくなる」こと。そんな事態になってから慌ててブラウザを乗り換えるよりは、早めにBraveに移行して使い勝手を確かめておく方が絶対に賢明です。
Braveへの乗り換え方法
実際にChromeからBraveへ移行する際の手順はさほど難しくありません。公式サイト(Brave.com)からインストーラをダウンロードし、画面の案内に従ってインストールします。以下に大まかな流れを示します。
- Braveインストーラをダウンロード&実行
- 初回起動時に表示されるウィザードで「Chromeのブックマークやパスワード、履歴」をインポート
- 拡張機能が必要なら、ChromeウェブストアやBrave専用ストアからインストール
- プライバシー設定(Shieldsの詳細設定など)をお好みで調整
Chromeで使っていた拡張機能の多くは、Braveでも問題なく動きます。uBlock Originをインストールしたい場合は、Chromeウェブストアで「uBlock Origin」または「uBlock Origin Lite」を検索すればOKです。MV2版が残っているうちは、そちらを選択することも可能でしょう。
Brave導入後のポイント
Shieldsの管理
Braveにはサイト別にブロックの細かい設定を行える「Shields」パネルがあります。普段はデフォルト設定でも十分ですが、もし特定のページで動画が再生できないなどの問題が起きたら、Shieldsの強度を下げてみるのも手です。
uBlock Originとの併用
Braveの標準機能である程度のブロックは可能ですが、uBlock Originを併用すればさらに高度なフィルタ処理が期待できます。とくにユーザーが独自の動的ルールを作りたい場合や、詳細な統計情報を見たい場合などはuBlock Originが便利です。インストール後は拡張機能のアイコンからダッシュボードを開き、必要なフィルタリストや設定を行ってください。



私は最近、BraveのShieldsで大まかなブロックを行いつつ、uBlock Originで特定のフィルタをピンポイントに設定する「二段構え」スタイルに落ち着きました。これがなかなか快適です。
プライベートブラウジングやTorウィンドウ
Braveではプライベートブラウジング(シークレットモード)の一環で、Torウィンドウを利用できます。これによりIPアドレスを隠しながらウェブ閲覧が可能となり、より強力な匿名性を確保することができます。uBlock Originとも併用可能なので、特にプライバシー意識の高い方は活用してみてください。
Braveブラウザを選ぶ際の注意点
もちろんBraveにも万能ではない部分があります。例えば以下のような点には気をつけておきましょう。
とはいえ、こうしたデメリットがあってもBraveは「広告ブロック」と「プライバシー保護」に力を注いだ有力な選択肢として評価されています。少なくともChromeでuBlock Originが使えなくなる問題を回避するための有望なブラウザであることは間違いありません。
まとめ:今からBraveへ移行して快適な広告ブロックを継続しよう
Google ChromeのManifest V2廃止によって、uBlock Originが完全に使えなくなる日は着実に近づいています。Chrome系ブラウザにこだわりがなければ、Braveへの乗り換えを検討することで、MV2版uBlock Originをより長く活用することができるでしょう。さらにBraveの標準ブロック機能(Shields)も強力なので、結果的にChrome以上の広告・トラッキング対策が期待できます。
もちろん、将来的にはBraveでもManifest V3の影響が避けられない場合がありますが、それまでの間に環境を整え、ブラウジングの快適さを損なわないよう準備するのは賢い選択です。Firefoxへの移行という手段もありますが、「Chromeそっくりの使いやすさが欲しい」という方にはBraveが特におすすめです。迷っている方はぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。



今のうちにBraveを導入しておけば、煩わしい広告に悩まされる機会も減り、オンラインライフがグッと快適になるはずです。慣れてきたら、独自の報酬システム(Brave Rewards)でサイトやクリエイターを応援するのも面白いですよ。
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