Excelファイルが極端に遅く開く不具合の原因と対処法まとめ

最近、身近なオフィスでも「あれ、前まではサクッと開いていたのに…」と首をかしげる場面が増えています。特に外部参照が入ったExcelブックがいつまでたっても開かないと、業務のスケジュールまでも狂ってしまいがちです。ここでは、同様のトラブルを乗り越えた体験談や対策を交えながら、快適なExcelライフに戻すお手伝いをします。

Excelブックが極端に遅く開く問題とバージョンアップデートの関連

ここ数年、Microsoft 365やOffice 2016、2021など、さまざまなエディションにおいてExcelのバージョンアップデートが頻繁に行われています。普段であればセキュリティ強化や新機能追加を喜ぶ場面ですが、最近のアップデートを適用した後に、一部のExcelファイルが何十分、場合によっては数時間もかかってようやく開くというケースが相次いで報告されています。

体験談:ある日を境に業務がストップ

私は普段、大量の外部参照ファイルをやり取りする仕事をしています。総務部門の取引先から数十の請求書データを集約し、それを一元管理するブックを作っていたのですが、ここ数か月は「ファイルを開く→長時間待機→業務再開する頃には午前が終わる」という事態に陥っていました。原因を探るうちに、どうやらOfficeのバージョンが変わったあたりから挙動が怪しくなったようです。

バージョン 16.0.17628.20110あたりで多発

調べてみると、2024年5月末から6月上旬に配信されたバージョンがきっかけであるらしいと判明。以前はサクサク動いていた同じファイルがこのバージョン以降、開くまでひどいときには30分以上もかかるようになりました。どうやら外部参照リンクを多用しているブックほど待機時間が長くなる傾向があるようです。

問題の原因について

OfficeやExcelが新しくなることは歓迎すべきですが、今回のように生産性に大きく関わる不具合が起きると、日常業務に支障をきたしてしまいます。ここからは、現状で考えられている原因をもう少し掘り下げてみます。

リンク先の参照処理の不具合

一番多くの報告が寄せられているのは、別のExcelブック(外部ファイル)からデータを参照しているケースです。会計データや給与計算データなど、複数のブックを相互に参照するような使い方をしていると、起動時にリンクを読み込む工程でかなりの時間がかかるようになったようです。

Office 2016/2021/365で共通

特定のエディションだけでなく、広範囲にわたって同様の症状が見られる点も注目すべきです。365は常に最新の状態が提供されるため問題に遭遇しやすい印象ですが、企業によっては2016や2021を使い続けているところでも同じ事象が起こるとの報告がありました。

Accessでも不具合が発生

私の取引先には、AccessでVBAプログラムを組んで業務を効率化している部門があります。そこでも同じバージョンアップデート以降、VBAコードが途中でエラーを起こしてAccess自体が強制終了するという現象が稀に起こるようになりました。ExcelのみならずOffice全体に何らかの影響が出ている可能性を感じました。

代表的な解決策・回避策

問題が起きると、まず「Office修復」や「再インストール」を試してしまいがちですが、今回の不具合は少々根深いため完全な解決に至らないことも少なくありません。以下では、実際に試されている主な対処法をまとめています。

過去バージョンへのロールバック

利用していたバージョンを一つ前、あるいは問題が発生しなかった安定版に戻してしまう方法です。私は困り果てていた頃、知り合いのIT担当者に聞いて試してみたところ、たしかにサクサクとファイルが開く状態に戻りました。方法としては、コマンドプロンプトから特定のバージョンを指定して更新プログラムを逆行させます。

cd %programfiles%\Common Files\microsoft shared\ClickToRun
OfficeC2RClient.exe /update user updatetoversion=16.0.17531.20152

更新を無効にする手順

ロールバックした後は、再び自動更新で問題のあるバージョンに戻ってしまわないように、Excelの「ファイル」→「アカウント」→「更新オプション」で更新を無効にしておきます。これをやり忘れると翌日にはまた最新バージョンに戻ってしまい、結局同じ不具合に見舞われることになります。

ロールバックで従来の動作速度を取り戻せるという声が多い

セキュリティ更新までストップしてしまうのが悩みどころ

レジストリの修正による対処

今回の遅延現象とはやや異なりますが、Excelの起動時にDDE(Dynamic Data Exchange)関係の処理がボトルネックになっている場合に、レジストリを変更することで起動速度が改善するとの報告があります。具体的には「Excel.Sheet.xx」下の「ddeexec」を削除し、「command」の「/dde」を「/e \”%1\”」に書き換える操作を行います。

注意点

レジストリの修正は誤操作で大きなトラブルを招く可能性があります。作業する前には必ずバックアップを取るなど、慎重に進める必要があります。私自身も、昔レジストリをいじってPCが起動しなくなった苦い思い出があるので、できれば慣れていない方はIT専門担当者に相談するか、ロールバックの方を優先する方が安全だと感じます。

その他の応急処置や軽減策

本質的にはMicrosoftからの修正パッチを待つ、あるいはロールバックで回避するのが有力ですが、それらが難しい場合に試されている方法もいくつか存在します。

アドインやOfficeの修復を試す

設定画面からCOMアドインをすべてオフにして再起動する、あるいはOfficeの「クイック修復」や「オンライン修復」を行うと、改善することがあります。ただし、今回の根本的な不具合を完全に解消するわけではなく、一時的・部分的な効果にとどまる可能性が高いようです。

私の取引先では、アドインをオフにしてもあまり変化がなく、結局ロールバックせざるを得なかったケースがありました。それでも試すだけ試してみる価値はあるかもしれません。

リンク先ファイルを先に開く

リンクしている元ファイルをすべて開いてから、リンク先となるメインのブックを開くという方法を試すと、待ち時間が多少短くなる例もあるようです。外部参照の更新を最初からパスできるため、全体の処理時間がやや軽減するイメージです。ただし、何十ものリンクファイルを開く手間を考えると、毎回行うのは現実的に厳しい面があります。

追加コストなしで部分的に問題を緩和できる

多くのファイルを管理している場合は非常に手間がかかり、根本解決には至らない

Microsoftの正式な修正対応への期待

過去にもExcelやOfficeの不具合が修正されるまで数か月かかった事例があります。現状はMicrosoftから公式アナウンスがあまり出ていないようですが、いずれバグフィックスとして修正パッチがリリースされる可能性があります。

いつ修正されるかは未定

Officeの大規模アップデートは数週間から数か月単位で配信されることが多いですが、そのタイミングで不具合が確実に直るとは限りません。大規模なリグレッションテストを要する場合、さらに時間がかかる可能性があります。

修正までは待てない場合の選択肢

大きな会社であれば、IT担当者が適切にオフラインインストーラーを用意して、以前のバージョンの状態をキープしながら運用することが可能です。小さな事業所や個人事業主だとそのような準備が難しいこともあるため、今回のように「ファイルを開く順序を変える」「アドインをオフにする」「レジストリを修正する」といった小手先の対処で凌ぎながら、作業効率を下げないよう気を配る必要があります。

解決策比較表

HTMLテーブルを使って、解決策を簡単に比較してみます。現場でどのように選択するかの目安にしてください。

対処法 安定度 操作難易度 実用性
バージョンロールバック 高い 抜群
レジストリ修正 状況次第
リンク順序を工夫 低い 一時的
アドインや修復 低い 一時的

執筆者のコメント

私は普段からマクロ付きブックやリンクを複数扱うため、一度仕事が滞り始めるとスケジュールが崩壊しかねません。結局、社内担当者と相談して一度ロールバックを行い、更新を無効にする措置を取りました。社内セキュリティルールとの兼ね合いもあり悩ましい部分はありますが、やはり作業が滞るデメリットの方が大きいですね。

今後の展望とまとめ

最新バージョンには魅力的な新機能やセキュリティ向上が含まれていることも多いため、いつまでもロールバックしたままというわけにもいきません。とはいえ、現段階では業務優先で旧バージョンに戻すのが最も実用的との声が根強いです。

おすすめの対策フロー

1. まずはロールバック

緊急性が高い場合はバージョンを戻して通常どおり業務を行うことを優先します。作業が回る状態を作ってから、今後の方針を検討するのが現実的です。

2. セキュリティについての社内協議

自動更新を停止すると、セキュリティホールを放置するリスクが出てきます。ウイルス対策ソフトやファイアウォールの強化など、ほかで防御策を補う必要もあるかもしれません。

3. 改めて最新バージョンを試すタイミング

今後、Microsoftから修正が出たらまずテスト環境などで動作を確認して問題が再現しないかを確認します。問題が解消されていれば、改めて最新バージョンを導入するのがベストです。

最終的なアドバイス

今回の不具合は外部参照やVBAなど、普段の業務を支える機能が影響を受けているため、多くの人が困っているように見受けられます。私も長時間待ちぼうけをして、作業の効率が激減してしまう辛さを実感しました。しかし、ロールバックやレジストリ修正といった実践的な対処法で回避できる場合が多いのも事実です。

また、この機会にリンクの張り方やブックの構成を見直すのも一案です。どうしても複雑なファイル構成になる場合は、マクロ付きの集約システムを使うなど別のアプローチも考えられます。Excelだけに依存しないシステム構築を視野に入れる企業も少なくありません。

とはいえ、多くの現場ではExcelが依然として基幹業務の重要なツールであり続けています。迅速に作業できる環境を取り戻すためにも、状況に合わせた対処法を選びながら、Microsoftの正式な修正を待つことになるでしょう。

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