Excel Onlineで複数ワークシートをまとめて削除・移動する方法

最近MacのブラウザでExcel Onlineを使ってSharePoint上のワークブックを開いたときに、「あれ、複数シートの削除や移動ができない…?」と驚いた経験はありませんか。デスクトップ版なら簡単にできる操作なのに、いざブラウザ版を使ってみると制限が多くて戸惑う方も多いようです。私も初めは「シフトキーでシートをまとめて選べないの?」と何度もキーボードを押し直してしまいました。同じようにお悩みの方へ向けて、Excel Onlineでのシート管理やデスクトップ版での効率的な整理方法、そしてちょっとした裏技的な対処法をまとめてご紹介します。

Excel Onlineで複数シートをまとめて削除・移動できない理由

Excel Onlineは非常に便利ですが、デスクトップ版と比べると機能に差があるため、複数シートを同時に扱う操作ができません。ブラウザで気軽に編集できる一方、どうしてもUIが制限されているのが現状です。特に複数ワークシートの選択や一括削除、新しいブックへのコピーなどはサポートされていないため、思わぬ作業ロスにつながりやすいです。

Excel Onlineとデスクトップ版の違い

Excel OnlineはMicrosoft 365のクラウドサービスの一部として、インターネット環境さえあればどこでも使える便利なツールです。ただし、一部の機能はデスクトップアプリに比べて大幅に簡素化されています。たとえば、数式バーの機能やツールバーのカスタマイズなども限定的です。特にシートを複数選択して削除や移動するといった操作はExcel Onlineでは提供されておらず、これが多くの利用者を戸惑わせる要因でもあります。

操作性における制限

Excel Onlineでは、CtrlキーやShiftキーを用いた複数選択がほぼ効きません。シートタブの右クリックメニューも限定されており、「削除」「名前の変更」「色の変更」くらいしか選択肢がない場合も多いです。そのため、複数のシートをまとめて削除したいときは、1枚ずつ削除ボタンを押すことになり、大量のシートを抱えていると相当な手間になります。

一度に複数シートを削除できず、大量のシートを整理するのに時間がかかる点がExcel Onlineの弱点です。

Mac環境でのExcel Online活用

Macを利用している場合でも、基本的にはWindows同様にブラウザからExcel Onlineにアクセス可能です。Officeをインストールしていない環境でも、Microsoftアカウントとインターネット接続さえあればワークシートを編集できます。これは一見大きなメリットですが、複数シートの操作制限に関してはMac環境でも変わりません。

実際にやってみた事例

私がMacBook AirでSharePoint上にあるファイルを開いたとき、20シート程度のワークブックがあったのですが、そのうち19シートを削除して1シートだけ残そうと思いました。デスクトップ版に慣れていた私はShiftキーでの一括選択を試したものの、まったく反応がなく「どうやるんだろう?」と困り果てたのです。結局、ブラウザ版ExcelのUIではそれが不可能であり、個別削除を試してみるも予想外に時間を取られました。

ブラウザ版とSharePointの連携

Excel Onlineは、Microsoft TeamsやSharePointと密に連携しています。共有ドキュメントをそのままブラウザで開けるため、他のメンバーと共同作業をするときはすごく便利です。リアルタイムで共同編集できるのは大きな利点といえますが、シートの操作に関してはまだ発展途上であり、思いどおりの柔軟な管理ができるわけではありません。

Excel Onlineはインストールなしで手軽に使える点や、SharePointとのリアルタイム共同編集がしやすい点が魅力です。

Macでの利点

・アプリをインストールしなくてもクラウド上で作業できる
・Officeライセンスを共有している組織などでは、環境構築が簡単
・同じMicrosoftアカウントでデスクトップ版へ移行しやすい

Macでの難しさ

・Windowsと異なり、ショートカットキーの互換性に戸惑うことがある
・デスクトップ版との切り替え操作にMac固有の手順が必要な場合がある
・複数シート選択やVBAの制限などで柔軟な編集が難しい

昔、共有プロジェクトのタスク一覧を複数のシートに分割して管理していたときに、ブラウザ版で一度に削除ができずかなり苦労した覚えがあります。デスクトップ版が使えれば簡単に済んだはずなのに…と思うことがよくありました。

複数シートを整理するための解決策

シンプルに言えば、複数のシートをまとめて扱う操作はExcel Online単体ではできません。そこで手間を減らすためには、いったんMac版Excelのデスクトップアプリを使うのが最善の方法です。もしもMicrosoft 365を契約しているなら、Mac用Excelアプリをダウンロードしてインストールしておくと重宝します。どうしてもインストールが難しい環境なら、地道に1枚ずつ削除するほかありませんが、作業効率は圧倒的に下がります。

デスクトップ版Excelに切り替えて操作する方法

SharePointやOneDrive上のファイルをブラウザで開いた場合でも、画面上部に「アプリで開く」「デスクトップアプリで開く」といったボタンが表示されることがあります。これをクリックすると、同じファイルをデスクトップ版Excelで開けます。もしこのボタンが表示されない場合は「ファイル」→「アプリで開く」を選択してみてください。

具体的な手順

1. SharePointなどで対象となるExcelファイルを開く
2. 画面上部の「アプリで開く」もしくは「デスクトップアプリで開く」をクリック
3. Mac版Excelが起動し、同じブックが開くので、そこから複数シートをShiftキーまたはCmdキーで選択
4. 右クリックで削除、あるいは「移動またはコピー」を選んで別のブックに移動・コピー
5. 操作が終わったらファイルを保存して閉じると、クラウド上のファイルが更新される

新規ブックへのシート移動手順

複数のシートを一気に新しいブックへ持っていきたいときも、デスクトップ版なら簡単です。特にMac版Excelでも手順はほとんどWindows版と同じなので、操作が分かっていれば混乱しにくいです。

事前準備

・既存のブックをバックアップしておく
・移動先として新しいブックを用意しておく(空の状態でもOK)
・クラウドファイルの場合はローカルに一時保存するか、ネット環境が安定しているか確認

Mac版Excelを使った操作

1. 元のブックを開き、移動したいシートタブをShiftキーでまとめて選択
2. 選択したシートタブを右クリックして、「移動またはコピー」を選ぶ
3. 移動先のブックを選択して「コピーを作成する」にチェックを入れる(必要であれば)
4. OKボタンを押すと、選択した複数シートが一度に新しいブックへ移動・コピーされる

Sub MoveSheets()
    Dim wbSource As Workbook
    Dim wbTarget As Workbook
    
    Set wbSource = ThisWorkbook
    Set wbTarget = Workbooks.Add
    
    ' シートをすべて選択して新しいブックに移動
    wbSource.Sheets.Select
    wbSource.Sheets.Move Before:=wbTarget.Sheets(1)
End Sub

上記のようなVBAマクロを組めば、デスクトップ版のExcelがさらに便利になります。Mac版Excelでもある程度のVBAは動作しますが、ブラウザ版Excelではこのようなマクロ機能が利用できない点は覚えておきましょう。

Excel Onlineでの代替策

どうしてもブラウザ版だけでシートを減らしたいなら、1シートずつ削除するしかありません。数枚程度なら許容範囲ですが、20枚、30枚単位だと作業量が膨大になります。やむを得ない場合に備えて、ある程度短縮できる手順やポイントを押さえておくとよいでしょう。

1シートを新規作成する方法

Excel Onlineでは新しいシートを追加するボタンがありますが、既存のシートをまとめて移動する方法はありません。ただ、逆転の発想で新規ファイルを作り、中身をコピーしてしまうという方法があります。たとえば、どうしても特定のシートだけを新しいブックに移動したいなら、そのシートのセルを全部コピーして、新規ブックのシートに貼り付けるという力技です。罫線やセルの書式設定も基本的には貼り付け先に反映されるので、最低限の体裁は保てます。

単純コピーで別のブックを作る

「移動やコピー」機能がなくても、セルのコピー&ペーストは可能です。もし構造が複雑なシートでなければ、コピー後に貼り付けるだけでも十分使えます。ただし、グラフや画像などのオブジェクトがある場合は、上手く貼り付けられないこともあるので注意が必要です。

効率的な整理と作業のヒント

Excel Onlineとデスクトップ版の違いを理解し、必要に応じて切り替えることが、大量のシートを整理する近道です。Macユーザーであっても、Microsoft 365が使える状況ならデスクトップ版をぜひインストールしてみてください。

デスクトップ版Excelとブラウザ版を上手に切り替える

・共同編集が必要なときはブラウザ版で作業
・大量のシート整理や複雑な計算はデスクトップ版で一気に処理
・必要に応じて「アプリで開く」ボタンを活用し、適宜デスクトップ版に切り替える

共有ファイルの編集ルール

共同作業ファイルの場合は、誰がいつどのバージョンを編集しているかが重要です。ブラウザ版で同時編集をするときは、複数人が同じシートを触らないように調整したり、コメント機能を使ったりするのがポイントです。デスクトップ版で作業するときは、他の人の編集が終わったタイミングを見計らって更新するなど、チーム内のルールをしっかり決めておくと混乱を回避できます。

共同作業の流れをスムーズに

1. まずはブラウザ版を使って複数人で同時編集し、全体のタスクを整理
2. 人数が少なくなったタイミングでデスクトップ版を開き、大量のシート操作や複雑な数式管理を実施
3. 再度クラウドに上書き保存しておき、ほかのメンバーと再共有

クラウドでいつでもどこでも編集できる一方、オフラインでもがっつり作業できるのがMicrosoft 365の魅力です。

ショートカットを活用して時間短縮

ブラウザ版のExcelにも最低限のショートカットが割り当てられています。例えば「Ctrl + C」「Ctrl + V」のコピー&ペーストはもちろん使用できます。Macの場合は「Command + C」「Command + V」ですが、シートタブに関するショートカットはデスクトップ版に限られる部分が多いので、完全な置き換えは難しいです。とはいえ、セル編集の効率化だけでも大きく作業時間を縮められるので、地道に活用していきましょう。

まとめ

Excel Onlineはブラウザ上でサッと編集できる手軽さと、SharePointなどと連携してリアルタイム共同編集ができる便利さが最大の特徴です。ただし、複数ワークシートの同時削除や新しいブックへの移動といった機能は制限されているため、多数のシートを整理したい場面ではデスクトップ版Excelとの併用が必須に近いです。Mac版Excelでも、デスクトップアプリを利用すれば複数シートを簡単に扱えるので、インストールが可能ならぜひ導入してみてください。どうしてもブラウザ版だけで完結したい場合は、1枚ずつ削除や手動コピーで対応する必要があるため、それなりの時間と手間がかかる点は覚悟しておきましょう。適材適所でブラウザ版とデスクトップ版を切り替えることで、Excel作業をよりスムーズに進められるはずです。

ブラウザ版のみで大規模なシート管理をしようとすると、現状かなりの時間と手間が発生します。

項目 Excel Online デスクトップ版Excel
複数シート同時削除 不可 可能
新しいブックにシート移動 不可 可能
リアルタイム共同編集 可能 限定的(バージョンによる)
ショートカットの豊富さ やや制限 多彩
VBA・マクロの実行 不可 可能(Mac版も対応度に違いあり)

個人的には、共同編集がメインのときはExcel Online、いざ大量のシートを管理したいときは迷わずデスクトップ版を開くスタイルに落ち着いています。Mac版でも手順はほぼ同じなので、そこまで大きなストレスにはならないと感じています。

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