Windowsで複数ファイル名を簡単一括コピー!Excelやメモ帳での活用術

パソコンで作業をしていると、写真や文書など複数のファイル名を一覧でコピーしておきたい場面って意外と多いですよね。フォルダに並んだファイルを手作業でひとつずつ書き写すのはかなり大変です。そこで今回は、Windowsで複数ファイル名をまとめてコピーし、Excelやメモ帳へ貼り付ける方法をじっくりご紹介します。私自身、仕事で大量の書類データを管理していたときにとても助かったテクニックなので、きっとあなたの作業にも役立つはずです。

ファイル名コピーの基本的な考え方

ファイル名を一括コピーするときには「フルパス(Cドライブなどから始まるパス)をまとめてコピーする方法」と「ファイル名のみを抜き出す方法」の2パターンが主に考えられます。フルパスが必要になるケースとしては、他の人にファイルの保存場所を伝えたり、プログラムの設定に組み込んだりするときです。一方、ファイル名だけを知りたい場面も多く、例えばExcelに商品画像の一覧をまとめたいときなどにファイル名のみをコピーして使うことがあります。

フルパスを必要とするケース

例えば、遠方のクライアントとデータ共有をする際に「このフォルダにあるA.jpgからZ.jpgまでをチェックしてください」というような連絡をするとします。ファイルパスをリスト化しておけば「C:\Users\Documents\Project\A.jpg」といった形で、どこにファイルがあるかを一目で伝えることが可能です。

ファイル名だけが欲しいケース

一方、単純に「どんなファイルがあるのか一覧として把握しておきたい」「Excelで商品リストを作るために拡張子は不要」という場合には、ファイル名のみの抽出が便利です。大量のファイルから拡張子を削除するには、Excelの置換機能や文字列操作が手軽に使えますので後述の方法でまとめてコピーしたあと、Excelの機能で整形できます。

私が職場で大量の写真ファイルを管理していたとき、ファイル名だけのリストがどうしても必要でした。昔は手打ちで書き写していたのですが、今回紹介する方法を使うようになってから作業効率が数倍にアップしました。覚えておいて損はないですよ。

方法1:エクスプローラーでパスをコピーする

Windowsの標準機能を使ったシンプルな方法です。フルパスが貼り付けられるため、あとで「Cドライブ配下にあるのかDドライブ配下にあるのか」まで明確にわかります。

操作手順

ステップ1:フォルダを開く

まず、コピーしたいファイルが入っているフォルダをエクスプローラーで開きます。ここでは例として「C:\example\folder」というフォルダに写真がたくさん入っていると仮定しましょう。

ステップ2:ファイルを選択

一括コピーしたい複数のファイルをすべて選択します。Ctrlキーを押しながらクリックすると個別に追加選択できますし、Shiftキーを使って範囲選択もできます。

ステップ3:Shiftキー+右クリック

選択したファイル群の上でShiftキーを押しながら右クリックをすると、通常の右クリックメニューよりも詳細なオプションが表示されます。その中から「パスのコピー」あるいは英語版の場合は「Copy as path」を選びましょう。

ステップ4:貼り付け

Excelやメモ帳などのテキストエディタを開き、Ctrl+Vで貼り付けます。するとフルパスが改行ごとに一覧として貼り付けられ、コピーしたファイルすべてのパスがまとめて取得できます。

エクスプローラーだけで作業を完結できるので、とても手軽です。普段使い慣れたWindowsの標準機能で済むのは大きなメリットですね。

フルパスが必要ない場合、手動でパス部分を削除するかExcelなどで置換する作業が発生します。少し二度手間になるかもしれません。

方法2:コマンドプロンプトを使ってファイル名をコピー

昔ながらのDOSコマンドを使う方法ですが、慣れると案外便利です。拡張子込みのファイル名のみを抽出できるため、フルパスではなく純粋なファイル名だけを知りたい場合に特に重宝します。

操作手順

ステップ1:コマンドプロンプトを起動

Windowsのスタートボタンやタスクバーの検索欄から「cmd」と入力すると、コマンドプロンプトが起動します。黒い画面が立ち上がったらOKです。

ステップ2:フォルダへ移動

コピー対象のファイルがあるフォルダへ移動します。例えば「C:\example\folder」に移動する場合は以下のように入力してEnterキーを押してください。

cd C:\example\folder

ステップ3:dir /b コマンドでファイル一覧を取得

次に、ファイル名のみをリストに出力するために「dir /b > filelist.txt」を実行します。

dir /b > filelist.txt

こうすると、フォルダ内のファイル名がすべて「filelist.txt」というテキストファイルに書き出されます。

ステップ4:テキストファイルを開く

エクスプローラーなどで同じフォルダを開くと「filelist.txt」が作成されているはずです。ダブルクリックすればメモ帳が立ち上がり、中にファイル名一覧がずらりと並んでいます。あとはそのファイルをCtrl+Aで全選択して、Ctrl+Cでコピーし、Excelなどで貼り付ければ完成です。

フルパスではなく、ファイル名だけを取得できる点がこの方法の魅力です。さらにバッチファイルやスクリプトに組み込みやすいメリットもあります。

コマンドプロンプトに慣れていないと最初は抵抗を感じるかもしれません。誤って別のフォルダに切り替えてしまうと望まない結果になる恐れもあるので、作業前にフォルダの場所をしっかり確認しておきましょう。

最初はcmd画面が少し怖かった私ですが、慣れるとコピー&ペーストより楽な場合も多いので、不思議なものですね。dirコマンドでファイル一覧を眺めてみるだけでも新しい発見があったりして面白いですよ。

方法3:ExcelのPower Query機能を使う

比較的新しいExcelの機能である「Power Query」を利用する方法です。Excel 2016以降やMicrosoft 365では標準搭載されており、複雑なデータの取り込みや変換を自動化できる強力なツールです。フォルダを指定するだけでExcelにファイル名リストを作ってくれるので、見た目にも分かりやすいです。

準備:Power Queryが使える環境を確認

Excel 2016以降やMicrosoft 365であれば標準で「データ」タブの中に「データの取得」というメニューがあるはずです。もし見当たらない場合は、追加アドインのインストールが必要なケースもあるので、Microsoft公式サイトなどを参考にご確認ください。

操作手順

ステップ1:データの取得からフォルダーを選択

Excelを開き「データ」タブをクリックして「データの取得」→「ファイルから」→「フォルダーから」と進みます。するとフォルダを指定する画面が表示されるので、一括コピーしたいファイルが存在するフォルダを選択しましょう。

ステップ2:ファイル一覧をプレビュー

フォルダを指定して「OK」を押すと、読み込みのプレビュー画面が出ます。この段階でExcelは自動的にファイルの情報を取得し、ファイル名、拡張子、日時などを一覧表示してくれます。

ステップ3:データを変換

「データを変換」ボタン(または「Transform Data」)を押すとPower Queryエディターが立ち上がり、取り込む列の調整が可能です。ファイル名だけ必要であれば「Folder Path」や「Date modified」など不要な列を削除し、「Name」列だけ残しましょう。

ステップ4:閉じて読み込む

作業が終わったら「閉じて読み込む」をクリックすると、Excelのシート上にファイル一覧が整形されて表示されます。これで完成です。あとは通常のExcelのセルと同じように、リストとして編集や加工が可能です。

Excelで直接ファイル名の一覧を管理できるのは便利です。Power Queryを使えばファイル数や更新日などの情報も自動で読み取れるので、データ管理に強力な味方になってくれます。

少し設定項目が多く、最初はどの列を削除すればいいのか戸惑うこともあるかもしれません。Excelのバージョンによってメニュー構成が異なる場合もあるので、そこだけ注意が必要です。

もっと高度な方法:PowerShellやスクリプト活用

Windowsの標準機能にはPowerShellと呼ばれる、より強力なスクリプト環境も備わっています。例えば「Get-ChildItem」コマンドレットを使ってファイル名やパスを取得することができ、CSV形式で一括出力することなども可能です。大量のフォルダを横断的に操作するような場合や、自動処理を組み込みたい場合に役立ちます。

PowerShellでのサンプルコマンド

コマンド例:Get-ChildItemとExport-CSV

以下のようなコマンドをPowerShellで実行すれば、指定したフォルダ下のファイルリストを「csv」ファイルとして出力できます。Excelで開いて整形できるので、業務でも使いやすいです。

Get-ChildItem -Path "C:\example\folder" -File | 
Select-Object Name, FullName, Extension, LastWriteTime |
Export-Csv -Path "C:\example\folder\myFileList.csv" -NoTypeInformation

Name、FullName、Extension、LastWriteTimeなどの列を自由に変えて、必要な情報だけをまとめることができます。

私の知人は会社で数万ファイル以上を扱っていて、PowerShellのスクリプトで自動リスト化を組んでいました。手作業では不可能な規模でも、スクリプト化すれば一瞬で完了するので、プログラミングが好きな方にはおすすめです。

Excelやメモ帳に貼り付けた後の活用術

ファイル名やパスのリストをコピーしたら、その後の使い道はさまざまです。Excelであれば表形式で一つひとつにメモを加えたり、メモ帳であれば必要な部分だけを抜き出して使うことも簡単です。

Excelでのデータ整形例

文字列操作関数の活用

ExcelにはLEFT、RIGHT、MIDなどの文字列操作関数のほか、FINDやLENを組み合わせて文字を抜き出すテクニックがあります。フルパスからフォルダの部分だけ抜き出して分析したり、拡張子だけを取り出すことも可能です。

置換機能で拡張子を削除

ファイル名から「.jpg」や「.pdf」などの拡張子を一括削除したい場合、Excelの「検索と置換」機能がとても便利です。例えば「.jpg」を空文字で置換すれば一瞬で拡張子のないファイル名一覧が作れます。これは商品コードやID管理に流用したい場合にも重宝します。

Excelの文字列操作が使えるようになると、本当にいろいろな可能性が広がります。私も最初は拡張子の削除くらいしかやっていなかったのですが、気づけばフォルダ名とファイル名を分解して棚卸しリストに転用したり、かなり応用できるようになりました。

メモ帳でシンプルに扱いたい場合

メモ帳に貼り付けておくだけでも、簡単な記録やメモとして十分に役立ちます。ファイル数がそこまで多くないのであれば、テキストファイルとして管理するのも手軽です。仕事で共有するときに、会議資料として「ファイル名リスト.txt」をメールに添付すれば受け取り側もすぐ確認できて便利ですね。

参考:表形式で各方法を比較

HTMLのテーブルを使って、各方法の特徴をまとめてみます。必要に応じて、ご自身の作業環境や目的に合わせて選んでみてください。

方法 フルパス or ファイル名のみ 難易度 特徴
エクスプローラー「パスのコピー」 フルパス 簡単 Windows標準の右クリックメニュー。気軽に使えるがファイル名だけ欲しい場合は別途加工が必要。
コマンドプロンプト「dir /b」 ファイル名のみ やや難 コマンド入力に慣れていれば素早い。フォルダの移動など基本操作がポイント。
ExcelのPower Query ファイル名(拡張子情報も可) 中級 Excel上で一覧管理ができる。自動更新や高度なデータ操作にも対応可能。
PowerShellスクリプト 選択可能 中級~上級 スクリプトで自由度が高く、大量ファイルや複雑な要件に向く。知識が必要。

まとめ

ファイル名をまとめてコピーする方法と一言でいっても、Windows標準機能のエクスプローラー、コマンドプロンプト、ExcelのPower Query、さらにスクリプトのPowerShellなど、様々な手段があります。それぞれ得意分野が異なるので、あなたの作業内容や目的に合わせて最適な方法を選んでみてください。特に一度覚えてしまえば、数百、数千という大量のファイル名リストでもサッと取得できるようになります。作業の効率アップだけでなく、ミスの削減にもつながるので、ぜひ活用してみてくださいね。

私が初めて大規模なファイル管理で苦労したとき、ひとつひとつ名前を書き写してテンションが下がったのを覚えています。ですが、ほんの少しのテクニックを覚えるだけで、あの苦痛から解放されました。あなたの作業もきっとスムーズになるはずなので、ぜひ試してみてください。

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