OneDriveの容量を劇的に回復!Excelバージョン履歴を一括削除する手順と注意点

日々の業務でExcelファイルを活用していると、気づかないうちにOneDrive上に膨大なバージョン履歴が蓄積されてしまうことがあります。数十GBから数百GB単位にファイルサイズが肥大化してしまうと、他の業務にも支障をきたしてしまいがちです。本記事では、そうした容量トラブルを解決するために、Excelファイルのバージョン履歴を一括削除する方法や注意点、さらにバージョン肥大化を防ぐコツを具体的にご紹介します。

バージョン履歴とは? まずは基本を理解しよう

バージョン履歴は、ファイルの変更や保存を行うたびに作成される変更履歴のことです。OneDriveやSharePointで管理されるExcelファイルは、履歴が自動的に保存されていくため、誤ってファイルを上書きした場合でも過去の状態に戻せるといったメリットがあります。
しかし、一方で細かな変更や自動保存が頻繁に行われる環境下では、バージョン数が膨れ上がる可能性が高いのです。

なぜバージョン履歴が数千〜数万単位で増えてしまうのか

Excelファイルは、従来の「編集 → 名前を付けて保存」の手順だけでなく、Officeアプリケーションの自動保存機能や、共同編集の仕組みによって細かい変更のたびにバージョンが追加される場合があります。
また、以下のような状況があると、さらに爆発的にバージョンが増加します。

  • 共有先が多く、複数人が並行して同じファイルを頻繁に更新している
  • Power Automateなど自動化フローでファイルを定期的に書き換えている
  • ファイルの構造が複雑で、ほんの少しのデータ変更でも大きなサイズ差が生じる

バージョン履歴が溜まることで起こる具体的な問題

  • OneDriveの容量圧迫:大量のバージョン履歴がストレージを無駄に消費し、有料プランでもすぐに上限に達してしまう。
  • ファイルの読み込み・書き込み速度の低下:クラウドへのアクセスが遅くなり、業務効率が悪化。
  • ライセンス適用の不具合:ストレージ超過やファイル管理が不安定な状態だと、新たに上位プランを購入しても反映までに問題が起きやすい。
  • Power AutomateやPower BIとの連携に支障:ファイルの読み込み時間が長くなり、フローが途中で止まる、レポート更新に時間がかかるなどのトラブルが発生しやすい。

Excelファイルのバージョン履歴を一括削除する手順

それでは、実際にOneDrive上のExcelファイルに蓄積されたバージョン履歴を削除する具体的なステップを見ていきましょう。

手順1: OneDrive上で対象ファイルのバージョン履歴ページを開く

  1. ブラウザでOneDriveにアクセスし、バージョン履歴を整理したいExcelファイルを探します。
  2. 対象ファイルを右クリック(またはファイルの「…」メニュー)し、「バージョン履歴」を選択します。
  3. バージョン履歴が時系列で一覧表示される画面に移ります。

手順2: 「すべてのバージョンを削除」オプションを選択

バージョン履歴が大量にあると数万件表示される場合もありますが、一覧画面の上部やメニューに「すべてのバージョンを削除」というリンクやボタンが用意されているケースがあります。
Microsoftの更新状況や、OneDriveのUI変更に伴い項目名が変わる可能性はありますが、だいたい次のような流れです。

  1. すべてのバージョンを削除」をクリック
  2. 確認ダイアログが表示されるので、内容をよく確認したうえで「OK」や「削除」を選択
  3. 削除が完了すると、バージョン履歴一覧がクリアされる

削除が完了しない・エラーになる場合

バージョン数が極端に多い場合、一度に削除操作をかけると読み込みや処理でタイムアウトが起きることがあります。その際は以下の方法を検討してください。

  • バージョン履歴の一覧画面で、一部ずつ削除して段階的に処理を進める
  • Excelファイルそのものを新ファイルとしてアップロードし直し、リファレンス先(Power AutomateやPower BI)を再設定する
  • 削除を少し待ってからページを再度読み込み、処理が完了しているか確認

手順3: 削除後のバージョン履歴数とファイル容量を確認

すべてのバージョンを削除できたら、再度OneDriveのストレージ使用量を確認します。削除後はファイルの実体サイズが大幅に縮小されているはずです。
また、Excelファイルを実際に開いて動作確認し、破損や不具合がないかチェックすることをおすすめします。

複数ファイルのバージョン履歴を一括削除する際のポイント

上記の手順では、あくまでも「特定のExcelファイル」に対してバージョン履歴を一括削除する方法です。複数のファイルが同様に容量オーバーを引き起こしている場合は、同じ操作を各ファイルに対して繰り返す必要があります。

自動化ツールやスクリプトを利用する方法

OneDriveの標準UIではファイル単位の操作が基本ですが、たとえばPowerShellやMicrosoft Graph APIを組み合わせて、指定フォルダ内の複数ファイルのバージョン履歴をまとめて削除できる可能性があります。ただし、これらは上級者向けであり、企業ポリシーによっては制限があるかもしれません。

以下はあくまで概念例ですが、PnP PowerShellモジュールを使った削除例です。

# PnP PowerShellをインストール
# Install-Module PnP.PowerShell -Scope CurrentUser

Connect-PnPOnline -Url "https://<あなたのテナント名>.sharepoint.com/sites/<サイト名>" -Interactive

# フォルダを指定し、Excelファイルを取得してループ処理する例
$files = Get-PnPFolderItem -FolderSiteRelativeUrl "<ライブラリ名>/<フォルダ名>" -ItemType File

foreach($file in $files) {
    # バージョン一覧を取得
    $versions = Get-PnPFileVersion -Url $file.ServerRelativeUrl
    foreach($version in $versions){
        # バージョン削除
        Remove-PnPFileVersion -Url $file.ServerRelativeUrl -Id $version.Id -Confirm:$false
    }
}

このようにAPIやスクリプトを使えば、大量のファイルを自動処理することも可能ですが、導入や実行にはIT管理者の権限や知識が必要となるため、注意が必要です。

削除がうまくいかないときの対処法

ファイルがロックされている・他アプリが参照している場合

OneDrive上のファイルを別のアプリ(Power BIやPower Automate)が「編集中」扱いにしていると、バージョンの削除がブロックされるケースがあります。以下の対応を試してください。

  • 該当のフローやデータ接続を一時停止・停止して再度削除を実行
  • 誰もExcelファイルを開いていないことを確認
  • クライアントPCのキャッシュやOfficeアプリケーションの一時ファイルを消去してみる

OneDrive上の空き容量が極端に少ない

ファイル削除処理を行う前に、残り容量がほぼゼロに近い場合はシステム側で正しく処理が走りにくいことがあります。できれば別の不要データを先に削除するか、一時的にストレージプランを増強して余裕を作ってから操作するほうが安全です。

バージョン履歴削除前に注意すべき点

バージョン履歴には、過去の重要データや復元が必要な内容が含まれているかもしれません。
以下の項目をチェックしてから削除に取り掛かりましょう。

  1. 復元が必要なバージョンがないか最終確認
  2. Power Automate、Power BIなどのレポートやフローに影響がないか
  3. ファイルをローカルや別の場所に一時バックアップしておく

バージョン履歴を削除できない代替策:ファイル置き換え

何らかの理由で一括削除ができない、あるいは削除操作がうまくいかない場合は、新しいファイルをアップロードして運用を切り替える方法も考えられます。
ただし、既存のフローやレポートなどがそのファイルパスを参照している場合、名前を変更したり、場所を変えたりするとリンク切れが生じます。以下の点に注意しましょう。

  • アップロード先、ファイル名を同じにして上書きする(バージョン履歴は別管理される場合もあり)
  • すべての参照元でファイルパスを再設定できるよう準備しておく
  • 移行タイミングを業務に支障の少ない時間帯に設定

バージョン履歴増加を防ぐための予防策

「気づいたらまた数万バージョン…」とならないように、日常的にバージョン管理を見直すことが重要です。

自動保存機能の設定を見直す

Officeアプリケーションの自動保存が数分おきに行われると、ほんの小さな編集でも新たなバージョンが作成されることがあります。

  • 自動保存の間隔を少し長めに設定
  • 頻繁に誤って編集が加わらないよう、シートやセルに保護をかける

バージョン管理ポリシーを導入する

OneDriveやSharePointのライブラリ設定で、バージョン数の上限や保存期間を制御できます。例えば「バージョンは最新の100個だけを残す」といった運用ルールを設定することで、無制限に増え続けるのを防げます。

定期的なファイルアーカイブ・バックアップ

一定期間が経過したら、重要なファイルのコピーを別のアーカイブフォルダにまとめて、運用中の場所からは削除またはバージョン管理をオフにするといった方法も有効です。
大規模なチームやプロジェクトでは、月次や四半期ごとにアーカイブをとる習慣づくりが大切です。

ライセンスやプラン更新時に気を付けるポイント

容量超過のタイミングで上位プランに切り替えたが、なかなか適用されないという悩みもあるでしょう。
実際には、バージョン履歴の巨大化により、OneDrive上のストレージが圧迫されている状態ではライセンス切り替えがスムーズに反映されない場合があります。

上位プランへの切り替えと同時にすべきこと

  • 不要ファイルやバージョン履歴を可能な限り削除し、空き容量を確保する
  • 管理センターやライセンス管理画面で、プランが正常に切り替わったか確認
  • OfficeアプリやOneDriveクライアントをサインアウト → 再サインインしてみる

こうした手順を踏むことで、ライセンス適用のトラブルを回避しやすくなります。

表を使ったバージョン履歴削除前後の比較

以下のような表を作成して、削除前後でどの程度容量が変化するのかを把握してみると、社内説得や運用改善に役立ちます。

ファイル名削除前容量削除後容量削除前バージョン数削除後バージョン数
売上管理_2023.xlsx120GB10MB30,0001
在庫リスト.xlsx15GB2MB5,0001

このように、バージョン履歴を削除するとファイルサイズが劇的に小さくなることが分かります。ただし、過去の履歴を完全に参照できなくなるリスクもあるので、必要に応じてバックアップを残してから削除するのが安全です。

まとめ:バージョン履歴を適切に管理して、OneDriveを快適に使おう

バージョン履歴の膨大化は、OneDriveのストレージ容量を圧迫し、Excelファイルの運用に多大な支障をもたらします。しかし、OneDriveやSharePointの機能、あるいはPnP PowerShellなどのスクリプトを活用すれば、バージョン履歴を一括削除することは可能です。
削除が難しい場合でも、新ファイルへの置き換えを検討したり、定期アーカイブや自動保存の設定見直しなどを行うことで、今後の同様トラブルを未然に防ぎやすくなります。
まずは不要なバージョンを削除して容量を確保し、OneDriveをストレスなく活用していきましょう。

コメント

コメントする