音量設定は、多くの人が毎日調整するものです。会議中、ゲーム中、映画鑑賞中、状況によって適切な音量が変わるものです。今回はPowerShellを使って、PCの音量を自動で設定する方法をご紹介します。この記事では、コードの基礎から応用までを解説し、初心者でも簡単に始められるように工夫しています。
PowerShellとは
PowerShellは、Windows環境で使えるスクリプト言語およびシェルです。GUI(グラフィカルユーザーインターフェース)ではなく、CUI(キャラクターユーザーインターフェース)で操作を行います。特にシステム管理者や開発者によく用いられるツールですが、日常的なPC操作を自動化するのにも有用です。
インストールと設定
PowerShellはWindows 10にデフォルトでインストールされています。スタートメニューから検索して開けます。ただし、バージョンによっては一部の機能が限定される場合がありますので、最新バージョンをインストールすることをお勧めします。
音量設定の基本操作
音量の設定は一見簡単に見えますが、背後にはいくつかの要素が関わっています。たとえば、マスターボリューム、アプリケーションごとのボリューム、左右のバランスなどです。これらを一括で制御するには、少し工夫が必要です。
マスターボリュームの設定
以下は、マスターボリュームを50%に設定するPowerShellスクリプトの一例です。
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# まずはNirCmdというユーティリティをダウンロード # インストール方法については後述 # マスターボリュームを50%に設定 .\nircmd.exe setsysvolume 32767 |
このコードでは、NirCmd
という外部ユーティリティを用います。これは無料でダウンロードできるツールで、多くのシステム操作をコマンドラインから行うことができます。
アプリケーションごとの音量設定
PowerShellで特定のアプリケーションの音量だけを変更するには、AudioDeviceCmdlets
というモジュールを用います。このモジュールはPowerShell Galleryからダウンロードできます。
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# AudioDeviceCmdletsモジュールをインストール Install-Module -Name AudioDeviceCmdlets -Scope CurrentUser # スクリプト実行の許可 Set-ExecutionPolicy Unrestricted # Google Chromeの音量を50%に設定 Set-AppVolume 'chrome.exe' 0.5 |
応用例
上記のスクリプトをさらに発展させ、状況に応じて音量を自動で変更することも可能です。
時間帯による音量変更
例えば、以下のスクリプトでは現在の時間帯に応じて音量を変更しています。
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# 現在の時間を取得 $currentHour = (Get-Date).Hour # 午前中は音量を30%に # 午後は音量を60%に # 夜は音量を15%に if ($currentHour -lt 12) { .\nircmd.exe setsysvolume 19660 } elseif ($currentHour -lt 18) { .\nircmd.exe setsysvolume 39321 } else { .\nircmd.exe setsysvolume 9830 } |
まとめ
この記事では、PowerShellを使ってPCの音量を設定する基本的な方法から応用例までを解説しました。音量設定は日常的な操作ですが、これを自動化することで、より快適なコンピュータライフを送ることができます。特にPowerShellは非常に強力なツールであり、基本操作から応用まで幅広くカバーしています。
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