WordのHTTPエラー400を回避してカスタム透かしを設定する方法

Wordを使っていて、カスタム透かしを挿入しようとしたら突然エラー画面が出てしまい、戸惑った経験はありませんか。普段当たり前にできていた作業が急にできなくなると、作業手順を変えざるを得なくなり、とても面倒ですよね。私自身も制作途中でこのエラーに遭遇して、時間を取られて焦ったことがあります。ここでは、Wordのカスタム透かし挿入時に「HTTPエラー400 (Bad Request – Request Too Long)」が出てしまう症状や原因、対処法についてじっくりと解説していきます。どうぞ最後までお付き合いください。

WordでHTTPエラー400が発生する背景

WordやPublisherを使っていると、ときどきオンラインで画像を挿入しようとした際にブラウザのようなエラー画面が表示されるケースがあります。多くの場合「Bad Request – Request Too Long」というメッセージが示され、Word内で操作しているにもかかわらず、ウェブブラウザの通信エラーのような表示になるのが特徴です。オンライン画像の取得時に内部的にマイクロソフトのサーバーと通信しているために発生するエラーといわれています。

現象概要

同じMicrosoft 365環境でも、問題なく透かしを挿入できる人と、突然エラーが起きる人がいます。ある日までは普通に使えていたのに、ある日を境にエラー表示が出るようになったという事例も多いです。またWordだけでなく、Publisherで画像を変更する際にも同様のHTTPエラー400が起こることが報告されています。さらに、Wordで段落設定から箇条書きをカスタム設定し、Bingイメージ検索を使用した場合にも同じエラーが起きるケースがあるようです。

私自身もイベント向けのチラシをPublisherで作る際に、Bing画像検索を通してイラストを差し替えようとしたところ、突然このエラーが出て「なんだこれは」とびっくりしました。設定を多少いじってみても状況が変わらず、結局オフラインの画像を手動で挿入して対処したんですよね。

原因について

これまでの報告例やMicrosoftの公式フォーラムの情報を総合すると、いくつかの要因が指摘されています。しかし確定的な原因については、マイクロソフト社が継続調査中の不具合である可能性が高いとされています。ネットワーク環境やバージョンによって再現性がまちまちで、あるPCではまったく問題なく使えるのに、隣のPCでは毎回エラーを吐くなど、謎めいた状況が多いようです。

現時点では、公式にこの不具合を解消するアップデートは提供されていないため、根本的な解決には至っていません。

解決・回避策

エラーが解消されず、Wordのカスタム透かしやオンライン画像の挿入を使えなくて困っている方も多いのではないでしょうか。現実的に即日できるアプローチとしては「回避策」を試すことがメインになります。ここでは、主な回避策をいくつかご紹介します。

プライバシー設定をオフライン使用に切り替える

Wordのプライバシー設定には、「オンラインコンテンツをダウンロードするエクスペリエンス」というオプションがあり、これをオフにすることでエラーを回避できたというユーザーの声が多いです。

Wordを起動 → ファイル → オプション → プライバシー設定 
→ オンラインコンテンツをダウンロードするエクスペリエンスのチェックを外す

オフラインで作業する設定に切り替えることで、Bingなどのオンラインサービスを介した画像の呼び出しを行わなくなり、その結果、エラーも発生しないという流れです。ただし、オンライン検索機能を使えなくなるなどのデメリットも考慮してください。

セーフモードで起動

Wordをセーフモードで起動してみると、アドインなどの影響を排除して動作確認ができます。セーフモード起動でエラーを回避できる場合は、何らかのアドインやプラグインが関係している可能性もあります。

Windowsキー + R → 「winword /safe」 → Enter

このコマンドでWordをセーフモードで起動した状態でカスタム透かしを挿入できるかを確認します。ただし、セーフモードでは一部の機能が制限される点に注意が必要です。

キャッシュやCookieの削除

一部ユーザーからは、ブラウザのCookieやキャッシュをクリアすることで解決したという報告もあります。ただし、別のユーザーでは改善しなかった事例もあるため、万能の対処法とは言えません。

メリット・デメリット

対処法 メリット デメリット
プライバシー設定をオフにする オンライン接続によるエラーを回避 オンライン画像検索や連携機能が使えなくなる
セーフモード起動 アドインなどの影響を排除しやすい 一部機能が制限されるため作業効率が落ちる
キャッシュ/Cookie削除 手軽に試せる 効果がない環境もある

状況によっては複数の対処法を組み合わせると改善の可能性が高まるという声もあります。

印刷時のトラブルと対処

回避策の適用後、透かしの設定自体はできても、印刷プレビューで正しく透かしが表示されない、あるいは白紙扱いになってしまうケースもあるようです。そのようなときは、PDFに一旦書き出してから印刷する方法がよく挙げられています。具体的には「名前を付けて保存」でPDF形式を選ぶか、仮想プリンタでPDF化した後、Adobe Acrobatや他のビューアで印刷するという流れです。

私の環境でも、オフライン設定に切り替えたあと何とか透かしを入れられたのですが、いざ印刷プレビューを見てみたら透かしが反映されておらず、少し慌てました。PDF保存を経由する方法を試したらうまく印刷できましたので、困ったときはぜひお試しを。

今後の展望

現時点では、マイクロソフトから公式に「修正パッチをリリースしました」というアナウンスは確認できていません。サーバー側の調整によって一時的に直ったという話や、逆に直っていた機能が再び使えなくなる話もあるようです。早期の公式対応が望まれるところですが、状況を見守るしかないというのが実情です。

Microsoftによる調査について

Microsoftのコミュニティフォーラムなどを見ていると、多数のユーザーが同様の不具合を報告しています。投稿によっては「現在調査中」という回答がついているため、公式的に問題を認識しているのは間違いありません。もしあなたの環境でもエラーが頻繁に起きるようなら、Microsoftのフィードバック機能やフォーラムで詳細を報告してみるのも手です。ユーザーの声が増えれば増えるほど、修正対応が早まる可能性があるかもしれません。

ただし、現段階で根本解決を約束する情報は出ていないため、最新バージョンにアップデートしても症状が続く可能性は残ります。

執筆者のコメント

透かし機能って、チラシや文書にちょっとしたロゴや注意書きを入れたいときに本当に便利ですよね。私自身、社内報やプレゼン資料などでしょっちゅう使っているので、今回のエラーが出たときは正直かなり焦りました。とはいえ、完全に機能が使えないわけではなく、オフライン作業に切り替えれば続行できるのは不幸中の幸いかなと思います。

今後、Microsoftが公式に修正アップデートをリリースする可能性は高いですが、いつになるかは読めません。私の場合、裏技的に透かしを諦めて「ヘッダーやフッターに透かしっぽい画像を入れる」という手段で乗り切ったこともあります。ちょっとだけ面倒ですが、デザイン的には似たような見た目に仕上げられるので急ぎの方は一度ご検討ください。

まとめ

Wordのカスタム透かしを挿入するときに突然現れる「HTTPエラー400 (Bad Request – Request Too Long)」は、Microsoft側でも把握している不具合で、一部の環境で顕在化しやすいようです。プライバシー設定をオフラインに切り替える、セーフモードで起動する、キャッシュやCookieを削除するなどの回避策があるものの、根本的に直ったわけではなく、正式な修正を待つ必要があります。とはいえ、PDFへの書き出しなど工夫次第で作業自体は進められるはずです。こうした回避策をうまく利用して、大事な文書制作をストップさせないようにしたいですね。

コメント

コメントする