この記事では、SQLでよく使用されるJSON関数と、それを組み合わせて高度なクエリを作成する方法について解説します。このテクニックは、複雑なデータ構造を持つデータベースで特に役立ちます。
目次
SQLとJSONの基本
SQL（Structured Query Language）は、データベース管理システムで使用されるプログラミング言語です。一方でJSON（JavaScript Object Notation）は、データ交換形式の一つです。JSONはSQLと共に使われることが多く、多くのRDBMSがJSON形式のデータをサポートしています。
SQLでのJSONサポート
JSONはテキストベースのデータフォーマットであり、MySQL、PostgreSQL、SQL Serverなど、多くのRDBMSがJSONデータ型やJSON関数をサポートしています。
JSON関数の種類
- JSON_ARRAY()
- JSON_OBJECT()
- JSON_EXTRACT()
- JSON_REPLACE()
JSON_ARRAY()
JSON_ARRAY関数は、指定された値からJSON配列を作成します。
SELECT JSON_ARRAY('apple', 'banana', 'cherry');
JSON_OBJECT()
JSON_OBJECT関数は、キーと値のペアからJSONオブジェクトを作成します。
SELECT JSON_OBJECT('key1', 'value1', 'key2', 'value2');
JSON_EXTRACT()
JSON_EXTRACT関数は、JSONオブジェクトから指定したキーに対応する値を取り出します。
SELECT JSON_EXTRACT('{"key1": "value1", "key2": "value2"}', '$.key1');
JSON_REPLACE()
JSON_REPLACE関数は、JSONオブジェクト内の指定したキーの値を新しい値で置き換えます。
SELECT JSON_REPLACE('{"key1": "value1", "key2": "value2"}', '$.key1', 'new_value1');
複雑なクエリの例
ここでは、これらのJSON関数を組み合わせた複雑なクエリの例をいくつか紹介します。
商品データの検索
以下のクエリでは、JSON配列内の特定の値を持つ商品データを検索します。
SELECT * FROM products WHERE JSON_EXTRACT(product_info, '$.tags') LIKE '%laptop%';
| productsテーブル | product_info列 |
|---|---|
| 1 | {“name”: “MacBook”, “tags”: [“laptop”, “Apple”]} |
| 2 | {“name”: “Dell”, “tags”: [“laptop”, “Windows”]} |
在庫データの更新
以下のクエリでは、JSONオブジェクト内の在庫数を更新します。
UPDATE inventory SET item_data = JSON_REPLACE(item_data, '$.stock', new_stock) WHERE item_id = 1;
| inventoryテーブル | item_data列 |
|---|---|
| 1 | {“name”: “MacBook”, “stock”: 5} |
| 2 | {“name”: “Dell”, “stock”: 7} |
まとめ
SQLとJSONを組み合わせることで、より複雑で高度なデータ操作が可能になります。JSON関数を理解し、適切に活用することで、データベース操作が格段に効率的になるでしょう。
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