SQLデータベースへの大量のデータインポートは、しばしばパフォーマンスのボトルネックになり得ます。特に企業環境で大規模なデータを取り扱う際、効率的なインポートが求められます。本記事では、そのようなケースで役立ついくつかのテクニックを紹介します。
目次
バルクインサートの活用
単純なINSERT文をループで回してデータを挿入する方法は、非効率的です。代わりに、バルクインサート(一括挿入)を使用することで、大量のデータを高速にデータベースに挿入することができます。
通常のINSERTとバルクインサートの違い
通常のINSERT | バルクインサート |
---|---|
1レコードごとにクエリを実行 | 複数レコードを一度に挿入 |
トランザクションが多い | トランザクションが少ない |
バルクインサートの例
-- SQL Serverの例
INSERT INTO テーブル名 (列1, 列2, 列3)
VALUES (値1, 値2, 値3),
(値4, 値5, 値6),
(値7, 値8, 値9);
インデックスと制約を一時的に無効にする
大量のデータをインポートする前に、インデックスや外部キー制約を一時的に無効にすることで、パフォーマンスを向上させることが可能です。
操作手順
- インデックスをDROPする
- データをインポートする
- 再度、インデックスをCREATEする
パーティショニングを活用する
テーブルのパーティショニングは、特定の条件でデータを分割し、クエリのパフォーマンスを向上させるテクニックです。
パーティショニングの種類
範囲パーティショニング | リストパーティショニング | ハッシュパーティショニング |
---|---|---|
数値範囲で分割 | 特定の値で分割 | ハッシュ関数で分割 |
パーティショニングの活用例
-- Oracleの例
CREATE TABLE テーブル名 (
列1 型1,
列2 型2,
列3 型3
)
PARTITION BY RANGE (列1) (
PARTITION p1 VALUES LESS THAN (値1),
PARTITION p2 VALUES LESS THAN (値2)
);
まとめ
大量のデータを効率的にデータベースにインポートするためには、バルクインサート、インデックスと制約の一時的な無効化、そしてテーブルのパーティショニングが有効です。これらのテクニックを適切に組み合わせることで、より高速なデータインポートが可能になります。
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