この記事では、SQLで時系列データの欠損値(NULL値や未入力データなど)を効率よく処理する具体的な方法を深掘りします。リアルタイムデータベースでの操作を前提とし、リアルワールドでよく遭遇するケースを考慮しています。
目次
はじめに
時系列データは、株価、気温、売上など、時間に沿って得られるデータです。これらのデータにはしばしば欠損値が含まれることがあり、その処理が重要です。SQLはデータの抽出、操作、集計に非常に強力な言語であり、欠損値処理においてもその力を発揮します。
SQLの基本的な欠損値処理関数
SQLには欠損値を処理するための基本的な関数がいくつかあります。主な関数は以下の通りです。
関数 | 説明 |
---|---|
IS NULL | 値がNULLかどうか判定 |
IS NOT NULL | 値がNULLでないかどうか判定 |
COALESCE | NULL値を別の値に置換 |
IFNULL | NULL値を特定の値で置き換え |
NVL | Oracle専用のNULL値置換関数 |
基本関数の使用例
SELECT COALESCE(column_name, 'N/A') FROM table_name;
上記のSQLクエリは、指定されたカラムの値がNULLの場合に、’N/A’という文字列で置き換えます。
時系列データでの欠損値処理
時系列データでの欠損値処理は少し複雑です。以下にその処理方法を示します。
連続するデータポイントでの補間
欠損値を前後のデータポイントで補間する方法です。これは、線形補間とも呼ばれます。
SELECT time,
value,
COALESCE(value, LAG(value) OVER (ORDER BY time), LEAD(value) OVER (ORDER BY time))
FROM time_series_table;
固定値での補完
時系列データで値が欠損している場合に、固定値(例えば0や平均値)で補完する方法です。
SELECT time,
COALESCE(value, 0)
FROM time_series_table;
まとめ
欠損値処理はデータ分析の質を大きく左右します。SQLには、基本的な関数から時系列データに特化した高度な補完方法まで、多くの選択肢があります。実務で出会う様々なケースに柔軟に対応するために、これらの関数やクエリの使い方をマスターすることが重要です。
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