データベースで作業をする際、複雑なクエリが必要なケースがよくあります。しかし、そのようなクエリは可読性が低く、管理も煩雑です。そこでビュー(View)を用いて複雑なクエリを簡素化する方法を解説します。
目次
ビュー(View)とは
ビューは一種の仮想テーブルであり、実際のテーブルから特定のデータを抽出して保存するものです。ビューを用いることで、複雑なSQLクエリを単純化することが可能です。
ビューのメリット
1. クエリが簡潔になる
2. データのセキュリティ向上
3. データの整合性の確保
4. クエリの再利用性向上
ビューの作成方法
ビューの作成は非常に簡単で、CREATE VIEWステートメントを使用します。下記はビューの基本的な作成方法を示すSQLステートメントです。
CREATE VIEW ビュー名 AS
SELECT カラム名1, カラム名2, ...
FROM テーブル名
WHERE 条件;
ビューの作成例
例として、employeesとdepartmentsという2つのテーブルがあり、それぞれ以下のようなデータが格納されているとします。
employeesテーブル | ||
---|---|---|
社員ID | 名前 | 部署ID |
1 | 田中 | 101 |
2 | 佐藤 | 102 |
3 | 鈴木 | 101 |
departmentsテーブル | |
---|---|
部署ID | 部署名 |
101 | 営業部 |
102 | 総務部 |
上記のテーブルを用いて、「名前」と「部署名」を一覧で取得するビューを作成する場合、以下のようにします。
CREATE VIEW employee_with_department AS
SELECT e.名前, d.部署名
FROM employees e
JOIN departments d ON e.部署ID = d.部署ID;
ビューを用いたクエリの簡素化
ビューを用いてクエリを簡素化すると、以下のようなメリットがあります。
クエリの可読性が向上する
ビューを用いると、複数のテーブルにまたがる複雑なJOIN操作や、多数の条件を指定するWHERE句などを簡潔にまとめることができます。
ビューの使用例
先程作成したビュー`employee_with_department`を用いて、営業部に所属する社員の名前を取得するクエリは以下のように簡素化できます。
SELECT 名前
FROM employee_with_department
WHERE 部署名 = '営業部';
まとめ
ビューを用いることで、複雑なクエリを効率的に簡素化できます。ビューはデータの抽出、集計、または複数テーブル間でのデータの結合など、多くの場面で有用です。特に大規模なデータベースで作業する場合には、ビューの使用はほぼ必須と言えるでしょう。
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