SQLでJOINを使ってデータを結合と変換する方法

SQLのJOINを用いてデータを結合したり変換する手法は、データベース操作において非常に一般的な作業です。本記事では、INNER JOIN、LEFT JOIN、RIGHT JOIN、FULL OUTER JOINといった異なるタイプのJOINを使ってデータをどのように結合と変換するのか詳しく解説します。

目次

はじめに

データベースは複数のテーブルから成り立っていることが多く、それらのテーブルを適切に結合してデータを取得するスキルは必須です。SQLのJOIN文はこの結合を効率よく行うための方法の一つです。

JOINの基本

JOINは、基本的には2つのテーブルを特定の条件で結合するためのSQLの命令です。結合にはいくつかの種類がありますが、主なものはINNER JOIN、LEFT JOIN、RIGHT JOIN、そしてFULL OUTER JOINです。

INNER JOIN

INNER JOINは、指定した条件に一致する行だけを結合します。これが最も一般的に使用されるJOINです。

SELECT A.*, B.* 
FROM TableA AS A 
INNER JOIN TableB AS B 
ON A.id = B.id;

LEFT JOIN

LEFT JOINは、左のテーブルにある全ての行と、右のテーブルにある条件に一致する行を結合します。

SELECT A.*, B.* 
FROM TableA AS A 
LEFT JOIN TableB AS B 
ON A.id = B.id;

RIGHT JOIN

RIGHT JOINは、右のテーブルにある全ての行と、左のテーブルにある条件に一致する行を結合します。

SELECT A.*, B.* 
FROM TableA AS A 
RIGHT JOIN TableB AS B 
ON A.id = B.id;

FULL OUTER JOIN

FULL OUTER JOINは、両方のテーブルにある全ての行を結合します。

SELECT A.*, B.* 
FROM TableA AS A 
FULL OUTER JOIN TableB AS B 
ON A.id = B.id;

実践的な例

ここで、実際にJOINを用いたデータの結合と変換の例を見てみましょう。

注文と顧客の情報を結合する

例えば、注文テーブルと顧客テーブルがあり、どの顧客がどの商品を注文したかを一覧で知りたい場合には以下のようなSQLが使えます。

SELECT Orders.OrderID, Customers.CustomerName
FROM Orders
INNER JOIN Customers ON Orders.CustomerID = Customers.CustomerID;
注文ID顧客名
1山田太郎
2佐藤花子
注文と顧客の結合例

商品の在庫と価格を結合する

別の例として、商品の在庫テーブルと価格テーブルを結合して、在庫のある商品だけの価格一覧を作成する場合は以下のSQLが使えます。

SELECT Stock.ProductName, Price.Cost
FROM Stock
INNER JOIN Price ON Stock.ProductID = Price.ProductID
WHERE Stock.Quantity > 0;
商品名価格
リンゴ200円
バナナ100円
商品の在庫と価格の結合例

まとめ

SQLのJOINを使ってデータを結合する方法にはいくつかの種類があります。INNER JOIN, LEFT JOIN, RIGHT JOIN, FULL OUTER JOINなど、用途に応じて適切なJOINを選ぶことが重要です。具体的な例を通して、どのようにデータが結合されるのか理解することで、より高度なデータ操作が可能になります。

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