この記事では、Excel VBAを用いてファイルの期限や期日情報をファイル名に自動で追加する方法について解説します。初心者でも実践できるステップと、より高度な応用例を通してVBAの実用性を深めるための情報を提供します。
Excel VBAの基本
Excel VBA(Visual Basic for Applications)は、Microsoft Excelに組み込まれたプログラミング言語です。これを用いると、単純作業の自動化だけでなく、高度なデータ分析やレポート作成も可能になります。
そもそも、どこにVBAコードを書いて、どう実行すれば良いのか分からない場合は、以下の記事をご参照ください。
VBAを使って期日をファイル名に追加する基本的な方法
まず、VBAを用いて期日をExcelファイル名に追加する基本的な方法を見ていきます。
Sub AddDueDateToFileName()
Dim NewFileName As String
Dim DueDate As Date
'期日を設定
DueDate = DateValue("2023/09/15")
'新しいファイル名を作成
NewFileName = ThisWorkbook.Name & "_" & Format(DueDate, "yyyymmdd") & ".xlsx"
'ファイル名を変更して保存
ThisWorkbook.SaveAs ThisWorkbook.Path & "\" & NewFileName
End Sub
コードの解説
1. `Dim NewFileName As String` および `Dim DueDate As Date` で、新しいファイル名と期日を保存するための変数を宣言します。
2. `DueDate = DateValue(“2023/09/15”)` で、期日を指定します。この部分を変更することで任意の期日を設定できます。
3. `NewFileName = ThisWorkbook.Name & “_” & Format(DueDate, “yyyymmdd”) & “.xlsx”` で、現在のファイル名に期日を追加して新しいファイル名を作成します。
4. 最後に `ThisWorkbook.SaveAs ThisWorkbook.Path & “\” & NewFileName` で新しいファイル名でExcelファイルを保存します。
補足事項
– このコードは現在開いているワークブックの名前に期日を追加します。複数のファイルに対して一括で実行する場合は、ループ処理を組み込む必要があります。
– 既存のファイル名を上書きしないように、新しいファイル名で保存するようにしています。しかし、既に同じファイル名のものが存在する場合はエラーが発生するので注意が必要です。
応用例
1. 今日の日付を基にした期日の自動設定
期日を今日から一定の日数後とする場合の例です。
Sub AddDueDateFromToday()
Dim NewFileName As String
Dim DueDate As Date
'今日から10日後を期日とする
DueDate = Date + 10
'新しいファイル名を作成
NewFileName = ThisWorkbook.Name & "_" & Format(DueDate, "yyyymmdd") & ".xlsx"
'ファイル名を変更して保存
ThisWorkbook.SaveAs ThisWorkbook.Path & "\" & NewFileName
End Sub
2. ユーザー入力に基づいた期日の設定
InputBoxを使用してユーザーに期日を入力してもらう例です。
Sub AddUserSpecifiedDueDate()
Dim NewFileName As String
Dim DueDate As Date
'ユーザーに期日を入力してもらう
DueDate = InputBox("期日を入力してください(例:2023/09/15)")
'新しいファイル名を作成
NewFileName = ThisWorkbook.Name & "_" & Format(DueDate, "yyyymmdd") & ".xlsx"
'ファイル名を変更して保存
ThisWorkbook.SaveAs ThisWorkbook.Path & "\" & NewFileName
End Sub
3. 期日が近い時に警告メッセージを表示する
現在の日付とファイル名に含まれる期日を比較し、期日が近い場合に警告メッセージを表示する例です。
Sub AlertWhenDueDateIsNear()
Dim FileName As String
Dim DueDate As Date
Dim DaysToDue As Integer
'ファイル名から期日を取得
FileName = ThisWorkbook.Name
DueDate = DateValue(Mid(FileName, Len(FileName) - 11, 8))
'期日までの日数を計算
DaysToDue = DateDiff("d", Date, DueDate)
'期日が5日以内の場合、警告メッセージを表示
If DaysToDue <= 5 Then
MsgBox "期日まで" & DaysToDue & "日しかありません!", vbExclamation
End If
End Sub
まとめ
Excel VBAを使用して、ファイル名に期日情報を追加する方法は非常に簡単であり、日常の業務を大幅に効率化することができます。この記事の情報を活用して、VBA
のスキルをさらに向上させてみてください。
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