この記事では、Excel VBAを使用して特定のキーワードを含むドキュメントをPDFで自動保存する方法を詳細に説明します。初心者でも理解しやすいように具体的なコード例、その詳細解説、および応用例を3つ以上提供しています。
Excel VBAの基本
Excel VBA（Visual Basic for Applications）は、Microsoft Excelに組み込まれたプログラミング言語です。これを用いると、単純作業の自動化だけでなく、高度なデータ分析やレポート作成も可能になります。
そもそも、どこにVBAコードを書いて、どう実行すれば良いのか分からない場合は、以下の記事をご参照ください。
基本的な自動保存のコード
Sub SaveAsPDFWithKeyword()
Dim ws As Worksheet
Dim keyword As String
Dim savePath As String
' 対象のワークシートを指定
Set ws = ThisWorkbook.Worksheets("Sheet1")
' 検索するキーワードを指定
keyword = "特定キーワード"
' キーワードが含まれるか確認
If InStr(1, ws.Cells.Value, keyword, vbTextCompare) Then
' 保存先のパスを指定
savePath = "C:\path\to\save\document.pdf"
' PDFとして保存
ws.ExportAsFixedFormat Type:=xlTypePDF, Filename:=savePath
End If
End Sub
コードの詳細解説
上記のコードは、指定したワークシート内の全セルに対して特定のキーワードが含まれているかどうかを確認し、含まれていればそのワークシートをPDFとして指定した場所に保存するものです。
– `Dim ws As Worksheet`: 対象となるワークシートを参照するための変数を宣言。
– `InStr`関数: 第3引数に指定したテキストが第2引数に指定したテキストの中に存在するかを確認します。存在する場合、その位置（1から始まる）を返す。
– `ExportAsFixedFormat`: 指定した範囲をPDFとして保存するためのメソッド。
応用例1：複数のシートをPDFで保存
Sub SaveMultipleSheetsAsPDF()
Dim sh As Worksheet
Dim keyword As String
Dim savePath As String
Dim shs() As String
Dim i As Integer, count As Integer
keyword = "特定キーワード"
count = 0
For Each sh In ThisWorkbook.Worksheets
If InStr(1, sh.Cells.Value, keyword, vbTextCompare) Then
ReDim Preserve shs(count)
shs(count) = sh.Name
count = count + 1
End If
Next sh
If count > 0 Then
savePath = "C:\path\to\save\combined_document.pdf"
ThisWorkbook.Sheets(shs).Select
ActiveSheet.ExportAsFixedFormat Type:=xlTypePDF, Filename:=savePath
End If
End Sub
応用例1の解説
この応用例では、ワークブック内のすべてのワークシートを走査して、特定のキーワードが含まれるシートだけをPDFで保存します。
応用例2：キーワードに基づいたファイル名で保存
Sub SaveWithKeywordFilename()
Dim ws As Worksheet
Dim keyword As String
Dim savePath As String
Set ws = ThisWorkbook.Worksheets("Sheet1")
keyword = "特定キーワード"
If InStr(1, ws.Cells.Value, keyword, vbTextCompare) Then
savePath = "C:\path\to\save\" & keyword & "_document.pdf"
ws.ExportAsFixedFormat Type:=xlTypePDF, Filename:=savePath
End If
End Sub
応用例2の解説
この応用例では、指定したキーワードをファイル名の一部として使用して、特定のキーワードに基づいた名前でPDFとして保存します。
応用例3：キーワードリストを使用して複数のキーワードを検索
Sub SaveWithMultipleKeywords()
Dim ws As Worksheet
Dim keywords() As String
Dim savePath As String
Dim k As String
Set ws = ThisWorkbook.Worksheets("Sheet1")
keywords = Split("キーワード1,キーワード2,キーワード3", ",")
For Each k In keywords
If InStr(1, ws.Cells.Value, k, vbTextCompare) Then
savePath = "C:\path\to\save\" & k & "_document.pdf"
ws.ExportAsFixedFormat Type:=xlTypePDF, Filename:=savePath
End If
Next k
End Sub
応用例3の解説
この応用例では、キーワードのリストを使用して複数のキーワードを検索します。キーワードごとにワークシートをPDFで保存します。
まとめ
Excel VBAを使用することで、特定のキーワードを含むドキュメントをPDFとして簡単に自動保存することができます。基本的なコードから、複数のシートをPDFで保存する方法、キーワードに基づいたファイル名で保存する方法、キーワードリストを使用して複数のキーワードを検索する方法まで、さまざまな応用例を通じて、その実装方法を学ぶことができました。
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