Excel VBAを使用した特定のグラフの自動更新スケジューリング方法

Excelのデータを可視化する一つの強力な手段はグラフを使用することです。特に大量のデータや時間経過によるトレンドを一目で把握する際に役立ちます。しかしながら、データが頻繁に更新される場合、グラフもそれに合わせて頻繁に更新する必要があります。この記事では、Excel VBAを使用して特定のグラフを自動で更新するスケジューリング方法について詳しく解説します。

目次

Excel VBAの基本

Excel VBA(Visual Basic for Applications)は、Microsoft Excelに組み込まれたプログラミング言語です。これを用いると、単純作業の自動化だけでなく、高度なデータ分析やレポート作成も可能になります。

そもそも、どこにVBAコードを書いて、どう実行すれば良いのか分からない場合は、以下の記事をご参照ください。

VBAとは

VBA (Visual Basic for Applications) はMicrosoft Office製品, 特にExcel内で動作するプログラミング言語です。Excelの機能を拡張し、様々な自動化タスクを実行するために使用されます。

Excel VBAでグラフの自動更新を設定する方法

VBAを使用してExcelグラフを自動更新する基本的な手順は以下の通りです。

1. VBAエディタを開く

Excel内で、[Alt] + [F11] キーを同時に押してVBAエディタを起動します。

2. 新しいモジュールを追加

エディタ内で、[挿入] > [モジュール]を選択して新しいモジュールを追加します。

3. VBAコードを記述

新しいモジュール内に以下のVBAコードを貼り付けます。

Sub UpdateGraph()
    Dim ws As Worksheet
    Set ws = ThisWorkbook.Worksheets("Sheet1")
    ws.ChartObjects("Chart 1").Chart.Refresh
End Sub

このコードは、”Sheet1″の”Chart 1″という名前のグラフを更新するものです。必要に応じてシート名やグラフ名を変更してください。

応用例

VBAを使用すると、様々な応用的なタスクも実行することが可能です。

1. 複数のグラフを一度に更新

もし、複数のグラフを一度に更新する必要がある場合、以下のコードを使用してください。

Sub UpdateMultipleGraphs()
    Dim ws As Worksheet
    Dim cht As ChartObject

    Set ws = ThisWorkbook.Worksheets("Sheet1")
    For Each cht In ws.ChartObjects
        cht.Chart.Refresh
    Next cht
End Sub

2. 一定の時間間隔でグラフを更新

特定の時間間隔でグラフを自動更新する場合、以下のコードが役立ちます。

Sub ScheduleUpdate()
    UpdateGraph
    Application.OnTime Now + TimeValue("00:10:00"), "ScheduleUpdate"
End Sub

上記のコードは、10分ごとに`UpdateGraph`マクロを実行します。

3. 特定の条件下でのみグラフを更新

特定の条件が満たされたときだけグラフを更新するように設定することも可能です。

Sub ConditionalUpdate()
    Dim ws As Worksheet
    Set ws = ThisWorkbook.Worksheets("Sheet1")

    If ws.Range("A1").Value > 100 Then
        ws.ChartObjects("Chart 1").Chart.Refresh
    End If
End Sub

このコードは、Sheet1のA1セルの値が100を超えた場合にのみグラフを更新します。

まとめ

Excel VBAを使用することで、Excelのグラフの自動更新を簡単に設定することができます。基本的な手順から応用的な利用方法まで、VBAはExcelのデータ可視化において非常に有効なツールとなります。是非この知識を活用して、より効率的なデータ分析を行ってください。

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