Excel VBAを使用した複数のExcelファイルのテーマ統一方法

この記事では、Excel VBAを使用して複数のExcelファイルのテーマを一括で統一する方法を詳しく解説します。具体的なコードのサンプルやその詳細、さらに応用例を通じて、この手法の有用性とその活用方法を理解していただけることを目指します。

目次

Excel VBAの基本

Excel VBA(Visual Basic for Applications)は、Microsoft Excelに組み込まれたプログラミング言語です。これを用いると、単純作業の自動化だけでなく、高度なデータ分析やレポート作成も可能になります。

そもそも、どこにVBAコードを書いて、どう実行すれば良いのか分からない場合は、以下の記事をご参照ください。

なぜテーマを一括で統一するのか?

多くの企業や団体では、報告書やプレゼンテーション資料を作成する際に、統一されたデザインやテーマを使用することが求められます。これにより、資料全体のブランドイメージや一貫性を保つことができるためです。しかし、大量のExcelファイルのテーマを手動で一つずつ変更するのは非常に手間がかかります。VBAを使用してこの作業を自動化することで、効率的かつ正確にテーマを統一することができるのです。

基本的なコード

まず、基本的なコードをご紹介します。このコードは、指定したフォルダ内の全てのExcelファイルのテーマを指定したテーマに変更します。


Sub ChangeThemeInBulk()
    Dim strFolder As String
    Dim strFile As String
    Dim wb As Workbook
    '対象となるフォルダを指定
    strFolder = "C:\path\to\your\folder\"
    strFile = Dir(strFolder & "*.xls*")
    'フォルダ内の全てのExcelファイルに対して処理を行う
    Do While strFile <> ""
        Set wb = Workbooks.Open(strFolder & strFile)
        'テーマの変更
        wb.ApplyTheme "C:\path\to\your\theme.thmx"
        wb.Close SaveChanges:=True
        strFile = Dir
    Loop
End Sub

コードの詳細解説

上記のコードでは、まず対象となるフォルダ内の全てのExcelファイルを読み込んでいます。次に、各ファイルを開き、指定したテーマを適用して、変更を保存して閉じるという処理を行っています。ここでのポイントは、`ApplyTheme`メソッドを使用してテーマを適用している点です。このメソッドには、適用したいテーマのファイルのパスを引数として指定します。

応用例

1. 特定の拡張子のファイルのみを対象にする

特定の拡張子、たとえば.xlsxのファイルのみを対象にしたい場合、以下のようにコードを変更できます。


strFile = Dir(strFolder & "*.xlsx")

2. フォルダ内のサブフォルダも対象にする

フォルダ内のサブフォルダ内のファイルも対象にしたい場合、再帰的な処理を追加する必要があります。これにより、サブフォルダ内のファイルも自動で変更されるようになります。

3. 変更後のバックアップを作成する

テーマの変更前のファイルのバックアップを同じフォルダ内に作成する場合、以下のようにコードを変更できます。


wb.SaveCopyAs strFolder & "Backup_" & strFile

まとめ

Excel VBAを利用することで、複数のExcelファイルのテーマを一括で統一する作業を大幅に効率化することができます。上述した基本的なコードをベースに、ご自身のニーズや状況に応じてカスタマイズして使用してみてください。

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