Excel VBAで条件を満たすデータをPDF出力する方法

この記事では、Excel VBAを使用して、特定の条件を満たす行のデータをPDFで出力する方法について詳しく説明します。具体的なコード例とその詳細な解説、応用例を3つご紹介します。これにより、日常の業務で条件に合致するデータを効率的に取り出し、PDFとして活用する手法を身につけることができます。

基本的な手法

Excel VBAを使って特定の条件を満たす行のデータをPDFとして出力する手法は、ビジネスの現場で非常に役立ちます。以下に、基本的なコード例とその解説を示します。

Sub ExportDataToPDF()
    Dim LastRow As Long
    Dim StartRow As Long
    Dim i As Long
    Dim ws As Worksheet
    Dim PDFPath As String

    Set ws = ThisWorkbook.Sheets("Sheet1")
    LastRow = ws.Cells(ws.Rows.Count, "A").End(xlUp).Row
    StartRow = 2

    Application.ScreenUpdating = False
    For i = StartRow To LastRow
        If ws.Cells(i, 2).Value = "条件" Then
            ws.Rows(i).EntireRow.Hidden = False
        Else
            ws.Rows(i).EntireRow.Hidden = True
        End If
    Next i

    PDFPath = "C:\path_to_save\ExportedData.pdf"
    ws.ExportAsFixedFormat Type:=xlTypePDF, FileName:=PDFPath

    Application.ScreenUpdating = True
End Sub

コードの解説

このコードは、”Sheet1″のB列に”条件”という値が入っている行だけをPDFに出力します。

1. **変数定義**:
– `LastRow`はシートの最終行を取得します。
– `StartRow`はデータの開始行を設定します。ここでは2行目からとしています。
– `ws`は対象のワークシートを参照します。

2. **条件に合致する行の判別**:
– B列の値が”条件”に合致する場合、その行を非表示にしません。
– それ以外の行は非表示にします。

3. **PDF出力**:
– `ExportAsFixedFormat`メソッドを使用して、指定したパスにPDFとして出力します。

応用例

Excel VBAを用いてデータをPDF出力する際の応用例を3つ紹介します。

応用例1: 複数の条件でデータをフィルタリング

特定の条件だけでなく、複数の条件を使用してデータをフィルタリングし、PDFで出力します。

Sub ExportMultipleConditionsToPDF()
    ' (中略)
    For i = StartRow To LastRow
        If (ws.Cells(i, 2).Value = "条件1" Or ws.Cells(i, 3).Value = "条件2") Then
            ws.Rows(i).EntireRow.Hidden = False
        Else
            ws.Rows(i).EntireRow.Hidden = True
        End If
    Next i
    ' (中略)
End Sub

応用例2: 特定の列だけをPDFに出力

全ての列ではなく、特定の列のみをPDFで出力します。

Sub ExportSpecificColumnsToPDF()
    ' (中略)
    ws.Range("A:D").ExportAsFixedFormat Type:=xlTypePDF, FileName:=PDFPath
    ' (中略)
End Sub

応用例3: ファイル名に日付を含める

出力するPDFファイルの名前に現在の日付を含めます。

Sub ExportWithDateInFileName()
    ' (中略)
    PDFPath = "C:\path_to_save\ExportedData_" & Format(Now(), "YYYYMMDD") & ".pdf"
    ws.ExportAsFixedFormat Type:=xlTypePDF, FileName:=PDFPath
    ' (中略)
End Sub

まとめ

Excel VBAを活用することで、特定の条件を満たす行のデータを簡単にPDFとして出力することができます。今回紹介した基本的な手法や応用例を参考に、日々の業務に活かしてください。