この記事では、Excel VBAを利用して、ヘルスケアサイトから医師や施設の情報を抽出する方法を紹介します。初心者向けに基本的な手法から始め、応用例としてさまざまなデータの取得や加工方法を解説しています。
Excel VBAの基本
Excel VBA(Visual Basic for Applications)は、Microsoft Excelに組み込まれたプログラミング言語です。これを用いると、単純作業の自動化だけでなく、高度なデータ分析やレポート作成も可能になります。
そもそも、どこにVBAコードを書いて、どう実行すれば良いのか分からない場合は、以下の記事をご参照ください。
VBAによるヘルスケアサイトからのデータ抽出の基礎
ExcelのVBAを使用してウェブサイトからのデータ抽出を行う場合、主に「Webクエリ」や「IEオートメーション」の2つの方法があります。今回は、IEオートメーションを使用した例を中心に解説します。
Sub ExtractDataFromHealthcareSite()
Dim IE As Object
Dim doc As HTMLDocument
Dim i As Integer
Dim physicianInfo As Object
' Internet Explorerのインスタンスを作成
Set IE = CreateObject("InternetExplorer.Application")
IE.Visible = True
' ヘルスケアサイトにアクセス
IE.Navigate "https://www.healthcaresite.jp"
' ページが読み込まれるのを待つ
Do While IE.Busy Or IE.readyState <> 4
DoEvents
Loop
Set doc = IE.document
' 医師の情報を抽出
i = 1
For Each physicianInfo In doc.getElementsByClassName("physician-info")
Sheets("Sheet1").Cells(i, 1).Value = physicianInfo.innerText
i = i + 1
Next physicianInfo
' Internet Explorerを閉じる
IE.Quit
Set IE = Nothing
End Sub
コードの詳細解説
上記のコードは、Internet Explorerを自動操作してヘルスケアサイトから医師の情報を抽出するものです。主なポイントを以下に解説します。
1. **Internet Explorerの操作**:VBAからInternet Explorerを操作するために、`CreateObject(“InternetExplorer.Application”)`を使用しています。
2. **ページの読み込み待機**:`Do While IE.Busy Or IE.readyState <> 4`で、ページが完全に読み込まれるのを待っています。
3. **医師情報の取得**:`doc.getElementsByClassName(“physician-info”)`を使用して、クラス名が”physician-info”の要素を取得しています。
応用例
1. 施設情報の抽出
医師の情報だけでなく、施設情報も取得したい場合の方法を紹介します。
' 施設の情報を抽出
i = 1
For Each facilityInfo In doc.getElementsByClassName("facility-info")
Sheets("Sheet2").Cells(i, 1).Value = facilityInfo.innerText
i = i + 1
Next facilityInfo
2. 特定の条件を満たす医師の情報のみを抽出
例えば、ペディアトリクス専門の医師の情報のみを抽出したい場合の方法を示します。
' ペディアトリクス専門の医師の情報を抽出
i = 1
For Each physicianInfo In doc.getElementsByClassName("physician-info")
If InStr(physicianInfo.innerText, "ペディアトリクス") > 0 Then
Sheets("Sheet3").Cells(i, 1).Value = physicianInfo.innerText
i = i + 1
End If
Next physicianInfo
3. 抽出した情報のフォーマット整形
抽出した情報を見やすく整形する方法を紹介します。
' 抽出した情報を整形
i = 1
For Each physicianInfo In doc.getElementsByClassName("physician-info")
Dim data As Variant
data = Split(physicianInfo.innerText, vbNewLine)
Sheets("Sheet4").Cells(i, 1).Value = data(0) ' 医師の名前
Sheets("Sheet4").Cells(i, 2).Value = data(1) ' 専門分野
i = i + 1
Next physicianInfo
まとめ
Excel VBAを使用してヘルスケアサイトから医師や施設の情報を抽出する手法を解説しました。この技術を使って、自動化の範囲をさらに拡大して、効率的な情報収集を行ってください。
VBAも良いけどパワークエリも良い
VBAの解説をしてきましたが、VBAは正直煩雑でメンテナンス性が悪いです。最近はモダンExcelと呼ばれるパワークエリやパワーピボットへのシフトが進んできています。本サイトでもパワークエリの特集をしており、サンプルデータを含む全11回の学習コンテンツでパワークエリを習得することができます。
クリックするとパワークエリの全11講座が表示されます。
-
【初心者向け】パワークエリ入門:ETLツールを使ってエクセルデータを簡単に整形・統合しよう!(1/11)
-
【実践ガイド】パワークエリでデータ収集:Excel、CSV、PDF、Webデータを簡単に取り込む方法をマスターしよう!(2/11)
-
【総力特集】パワークエリで列操作をマスター:選択、変更、移動、削除、結合、分割の詳細解説&実践テクニック!(3/11)
-
【徹底解説】パワークエリで行操作をマスター!フィルター・保持・削除テクニックと練習用エクセルで実践学習(4/11)
-
パワークエリでデータクレンジング: 文字列結合、0埋め、テキスト関数をマスター(5/11)
-
パワークエリで四捨五入、切り捨て、切り上げをマスターする方法(6/11)
-
パワークエリで効率的なデータグループ化を実現する方法(7/11)
-
パワークエリで時間と日付の計算をマスター!便利な関数を使って効率アップ(8/11)
-
パワークエリで条件別集計をマスターする方法(9/11)
-
Excelパワークエリでクロス集計表とデータベース形式を瞬時に変換する方法(10/11)
-
Excelパワークエリ入門: 効率的なデータ整理をマスターしよう!(11/11)
パワーピボットの記事はありません。興味がある場合は、書籍で学んでみてください
コメント