Excelを日常的に使用する多くの方々は、データの視認性やプレゼンテーションのために列の幅を調整することがよくあります。特に大量のデータを扱う場合や、複数のシートでの作業が必要な場合、一括で列幅を調整できると非常に便利です。この記事では、Excel VBAを使用して複数のシートの列幅を一括調整する方法について詳しく解説します。
Excel VBAの基本
Excel VBA(Visual Basic for Applications)は、Microsoft Excelに組み込まれたプログラミング言語です。これを用いると、単純作業の自動化だけでなく、高度なデータ分析やレポート作成も可能になります。
そもそも、どこにVBAコードを書いて、どう実行すれば良いのか分からない場合は、以下の記事をご参照ください。
基本のコード: 複数シートの列幅を一括調整する
Excel VBAを使用して、複数のシートに対して列幅を一括で調整する基本のコードは以下の通りです。
Sub AdjustColumnWidth()
Dim ws As Worksheet
For Each ws In ThisWorkbook.Worksheets
ws.Columns("A:Z").AutoFit
Next ws
End Sub
このコードは、ワークブック内の全てのワークシートでAからZ列までの列幅を自動調整します。`AutoFit`メソッドを使用して列幅を調整します。
コードの詳細解説
1. `Dim ws As Worksheet`: Worksheetオブジェクトとしてのwsを宣言します。
2. `For Each ws In ThisWorkbook.Worksheets`: 現在のワークブックにあるすべてのワークシートに対して繰り返し処理を行います。
3. `ws.Columns(“A:Z”).AutoFit`: wsで参照されるシートのA列からZ列までの列幅を自動調整します。
4. `Next ws`: 次のワークシートへの処理を継続します。
応用例1: 特定のシートだけ列幅を調整する
特定のシート名を指定して、そのシートだけ列幅を調整したい場合のコード例です。
Sub AdjustSpecificSheetsColumnWidth()
Dim ws As Worksheet
Dim targetSheets As Variant
targetSheets = Array("Sheet1", "Sheet3")
For Each ws In ThisWorkbook.Worksheets
If IsInArray(ws.Name, targetSheets) Then
ws.Columns("A:Z").AutoFit
End If
Next ws
End Sub
Function IsInArray(valToBeFound As Variant, arr As Variant) As Boolean
IsInArray = (UBound(Filter(arr, valToBeFound)) > -1)
End Function
応用例2: 列幅を指定したピクセル値に設定する
AutoFitではなく、特定のピクセル値で列幅を設定する方法です。
Sub SetColumnWidthPixel()
Dim ws As Worksheet
For Each ws In ThisWorkbook.Worksheets
ws.Columns("A:Z").ColumnWidth = 20
Next ws
End Sub
応用例3: 特定の列だけ列幅を調整する
特定の列、例えばA列とC列だけ列幅を調整する方法です。
Sub AdjustSpecificColumnsWidth()
Dim ws As Worksheet
For Each ws In ThisWorkbook.Worksheets
ws.Range("A:A, C:C").AutoFit
Next ws
End Sub
まとめ
Excel VBAを利用すると、複数のシートの列幅を効率的に一括調整することが可能です。上述のコードを参考に、独自のニーズに合わせてカスタマイズしてみてください。
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