この記事では、Excel VBAを使用して、サポートやヘルプデスクからのメールを「サポート」フォルダへ自動的に移動する方法について説明します。実用的なコード例を交えながら、コードの詳細な解説と、その応用例を3つご紹介します。
目次
基本的なコードの概要
Sub MoveSupportMails()
Dim OutlookApp As Object
Dim Namespace As Object
Dim Inbox As Object
Dim i As Integer
Dim TargetFolder As Object
Set OutlookApp = CreateObject("Outlook.Application")
Set Namespace = OutlookApp.GetNamespace("MAPI")
Set Inbox = Namespace.GetDefaultFolder(6) ' 6 = olFolderInbox
Set TargetFolder = Inbox.Folders("サポート")
For i = Inbox.Items.Count To 1 Step -1
If InStr(1, Inbox.Items(i).Subject, "サポート") > 0 Or _
InStr(1, Inbox.Items(i).Subject, "ヘルプデスク") > 0 Then
Inbox.Items(i).Move TargetFolder
End If
Next i
End Sub
コードの詳細解説
このコードは、Outlookのメールボックス内のメールを対象とし、件名に「サポート」または「ヘルプデスク」という文字列が含まれている場合、該当のメールを「サポート」フォルダに移動するものです。
補足事項
– 「サポート」フォルダは、事前にOutlookの受信トレイ内に作成しておく必要があります。
– このコードは、件名を基にメールをフィルタリングします。そのため、他のキーワードもフィルタリングの対象としたい場合は、コードを追加・変更する必要があります。
応用例
1. キーワードを外部のテキストファイルから読み込む
外部のテキストファイル(例: keywords.txt)からキーワードを読み込んで、それを基にメールの整理を行うことができます。これにより、キーワードを追加・変更したい場合、VBAのコードを変更することなく、テキストファイルのみを編集することで対応可能となります。
Sub MoveMailsByExternalKeywords()
' 上記の基本的なコードの一部を変更
' ...
Dim Keywords As String
Keywords = LoadKeywordsFromFile("C:\path\to\keywords.txt")
If InStr(1, Inbox.Items(i).Subject, Keywords) > 0 Then
Inbox.Items(i).Move TargetFolder
End If
' ...
End Sub
2. 複数のフォルダに分類
例えば、「サポート」と「ヘルプデスク」の2つのキーワードに対して、それぞれ異なるフォルダにメールを移動するといった整理も可能です。
Sub MoveMailsToMultipleFolders()
' 上記の基本的なコードの一部を変更
' ...
If InStr(1, Inbox.Items(i).Subject, "サポート") > 0 Then
Inbox.Items(i).Move Inbox.Folders("サポート")
ElseIf InStr(1, Inbox.Items(i).Subject, "ヘルプデスク") > 0 Then
Inbox.Items(i).Move Inbox.Folders("ヘルプデスク")
End If
' ...
End Sub
3. メールの送信者による分類
メールの送信者のアドレスや名前を基に、メールの整理を行うこともできます。
Sub MoveMailsBySender()
' 上記の基本的なコードの一部を変更
' ...
If InStr(1, Inbox.Items(i).SenderName, "サポート") > 0 Or _
InStr(1, Inbox.Items(i).SenderEmailAddress, "support@example.com") > 0 Then
Inbox.Items(i).Move TargetFolder
End If
' ...
End Sub
まとめ
Excel VBAを使用することで、Outlookのメール整理を自動化することが可能となります。今回紹介した基本的なコードや応用例を参考に、効率的なメール整理のためのカスタマイズを行いましょう。
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