この記事では、Excel VBAを使用して特定の日付のデータベースレコードをExcelに抽出する方法を詳しく解説します。初心者から上級者までが利用できるよう、具体的なコード例とその詳細な解説、さらに応用例を3つ紹介します。
Excel VBAの基本
Excel VBA(Visual Basic for Applications)は、Microsoft Excelに組み込まれたプログラミング言語です。これを用いると、単純作業の自動化だけでなく、高度なデータ分析やレポート作成も可能になります。
そもそも、どこにVBAコードを書いて、どう実行すれば良いのか分からない場合は、以下の記事をご参照ください。

基本の抽出方法
Excel VBAを使用して、特定の日付を持つデータベースのレコードを抽出する方法を紹介します。
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 |
Sub ExtractByDate() Dim conn As Object Dim rs As Object Dim strDate As String Dim strSQL As String ' 接続情報 Set conn = CreateObject("ADODB.Connection") conn.Open "Your_Connection_String" ' 特定の日付のデータを抽出 strDate = "2023-09-17" ' 抽出する日付を設定 strSQL = "SELECT * FROM YourTableName WHERE YourDateField = '" & strDate & "'" Set rs = conn.Execute(strSQL) ' データをExcelに転送 ThisWorkbook.Sheets("Sheet1").Range("A1").CopyFromRecordset rs ' 接続を閉じる rs.Close conn.Close End Sub |
このコードでは、特定の日付(上記の例では”2023-09-17″)を持つレコードをデータベースから抽出し、Excelのシート1のA1セルから開始してデータを貼り付けています。
コードの解説
1. ADODB.Connectionオブジェクトを使用してデータベースに接続します。
2. 特定の日付を持つレコードを抽出するSQLクエリを構築します。
3. Executeメソッドを使用してクエリを実行し、結果をレコードセットオブジェクトに格納します。
4. CopyFromRecordsetメソッドを使用してレコードセットのデータをExcelに転送します。
応用例1: 複数の日付範囲での抽出
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 |
Sub ExtractByDateRange() Dim conn As Object Dim rs As Object Dim startDate As String, endDate As String Dim strSQL As String ' 接続情報 Set conn = CreateObject("ADODB.Connection") conn.Open "Your_Connection_String" ' 日付範囲を設定 startDate = "2023-09-01" endDate = "2023-09-30" strSQL = "SELECT * FROM YourTableName WHERE YourDateField BETWEEN '" & startDate & "' AND '" & endDate & "'" Set rs = conn.Execute(strSQL) ' データをExcelに転送 ThisWorkbook.Sheets("Sheet1").Range("A1").CopyFromRecordset rs ' 接続を閉じる rs.Close conn.Close End Sub |
応用例2: 特定の条件に基づくデータの抽出
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 |
Sub ExtractByDateAndCondition() Dim conn As Object Dim rs As Object Dim strDate As String Dim strSQL As String ' 接続情報 Set conn = CreateObject("ADODB.Connection") conn.Open "Your_Connection_String" ' 特定の日付および条件を持つデータを抽出 strDate = "2023-09-17" strSQL = "SELECT * FROM YourTableName WHERE YourDateField = '" & strDate & "' AND YourConditionField = 'YourConditionValue'" Set rs = conn.Execute(strSQL) ' データをExcelに転送 ThisWorkbook.Sheets("Sheet1").Range("A1").CopyFromRecordset rs ' 接続を閉じる rs.Close conn.Close End Sub |
応用例3: 抽出したデータのソート
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 |
Sub ExtractAndSortByDate() Dim conn As Object Dim rs As Object Dim strDate As String Dim strSQL As String ' 接続情報 Set conn = CreateObject("ADODB.Connection") conn.Open "Your_Connection_String" ' 特定の日付のデータを抽出およびソート strDate = "2023-09-17" strSQL = "SELECT * FROM YourTableName WHERE YourDateField = '" & strDate & "' ORDER BY YourSortField ASC" Set rs = conn.Execute(strSQL) ' データをExcelに転送 ThisWorkbook.Sheets("Sheet1").Range("A1").CopyFromRecordset rs ' 接続を閉じる rs.Close conn.Close End Sub |
まとめ
Excel VBAを使用することで、特定の日付や条件に基づくデータベースのレコードを簡単にExcelに抽出できます。この記事で紹介した方法や応用例を参考に、自身の業務やプロジェクトに応じたカスタマイズを行ってください。
VBAも良いけどパワークエリも良い
VBAの解説をしてきましたが、VBAは正直煩雑でメンテナンス性が悪いです。最近はモダンExcelと呼ばれるパワークエリやパワーピボットへのシフトが進んできています。本サイトでもパワークエリの特集をしており、サンプルデータを含む全11回の学習コンテンツでパワークエリを習得することができます。
クリックするとパワークエリの全11講座が表示されます。
-
【初心者向け】パワークエリ入門:ETLツールを使ってエクセルデータを簡単に整形・統合しよう!(1/11)
-
【実践ガイド】パワークエリでデータ収集:Excel、CSV、PDF、Webデータを簡単に取り込む方法をマスターしよう!(2/11)
-
【総力特集】パワークエリで列操作をマスター:選択、変更、移動、削除、結合、分割の詳細解説&実践テクニック!(3/11)
-
【徹底解説】パワークエリで行操作をマスター!フィルター・保持・削除テクニックと練習用エクセルで実践学習(4/11)
-
パワークエリでデータクレンジング: 文字列結合、0埋め、テキスト関数をマスター(5/11)
-
パワークエリで四捨五入、切り捨て、切り上げをマスターする方法(6/11)
-
パワークエリで効率的なデータグループ化を実現する方法(7/11)
-
パワークエリで時間と日付の計算をマスター!便利な関数を使って効率アップ(8/11)
-
パワークエリで条件別集計をマスターする方法(9/11)
-
Excelパワークエリでクロス集計表とデータベース形式を瞬時に変換する方法(10/11)
-
Excelパワークエリ入門: 効率的なデータ整理をマスターしよう!(11/11)
パワーピボットの記事はありません。興味がある場合は、書籍で学んでみてください
コメント