この記事では、Excel VBAを用いて日次のWebサイト訪問者を集計する方法について詳しく説明します。初心者から中級者向けの内容として、基本的なコードから応用例までを取り扱います。日次集計だけでなく、月次や年次での集計方法への発展も視野に入れています。
Excel VBAの基本
Excel VBA(Visual Basic for Applications)は、Microsoft Excelに組み込まれたプログラミング言語です。これを用いると、単純作業の自動化だけでなく、高度なデータ分析やレポート作成も可能になります。
そもそも、どこにVBAコードを書いて、どう実行すれば良いのか分からない場合は、以下の記事をご参照ください。
基本の日次訪問者数集計コード
Excel VBAを利用して日次の訪問者数を集計する基本的なコードを以下に示します。
Sub DailyVisitors()
Dim LastRow As Long
Dim CountVisitors As Long
Dim ws As Worksheet
Set ws = ThisWorkbook.Sheets("訪問者データ")
LastRow = ws.Cells(ws.Rows.Count, "A").End(xlUp).Row
CountVisitors = Application.WorksheetFunction.CountIf(ws.Range("A1:A" & LastRow), Date)
MsgBox "今日の訪問者数: " & CountVisitors & "人"
End Sub
コードの詳細解説
このコードは、”訪問者データ”という名前のワークシートに記録された日付データから、今日の日付に一致するデータの数(訪問者数)を集計します。
1. **Dim**を使用して変数を宣言します。
2. **ThisWorkbook.Sheets(“訪問者データ”)** で集計対象となるワークシートを指定しています。
3. **LastRow** は最後の行の番号を取得しています。
4. **CountVisitors** は、今日の日付に一致するデータの数を集計しています。
5. **MsgBox** で今日の訪問者数をメッセージボックスで表示しています。
応用例
以下は、基本のコードを発展させた応用例を3つ紹介します。
応用例1:月次集計
Sub MonthlyVisitors()
Dim LastRow As Long
Dim CountVisitors As Long
Dim ws As Worksheet
Dim StartDate As Date, EndDate As Date
Set ws = ThisWorkbook.Sheets("訪問者データ")
StartDate = DateSerial(Year(Date), Month(Date), 1)
EndDate = DateSerial(Year(Date), Month(Date) + 1, 0)
LastRow = ws.Cells(ws.Rows.Count, "A").End(xlUp).Row
CountVisitors = Application.WorksheetFunction.CountIfs(ws.Range("A1:A" & LastRow), ">=" & StartDate, ws.Range("A1:A" & LastRow), "<=" & EndDate)
MsgBox "今月の訪問者数: " & CountVisitors & "人"
End Sub
応用例2:期間指定による集計
Sub PeriodVisitors(StartDate As Date, EndDate As Date)
Dim LastRow As Long
Dim CountVisitors As Long
Dim ws As Worksheet
Set ws = ThisWorkbook.Sheets("訪問者データ")
LastRow = ws.Cells(ws.Rows.Count, "A").End(xlUp).Row
CountVisitors = Application.WorksheetFunction.CountIfs(ws.Range("A1:A" & LastRow), ">=" & StartDate, ws.Range("A1:A" & LastRow), "<=" & EndDate)
MsgBox StartDate & " から " & EndDate & " までの訪問者数: " & CountVisitors & "人"
End Sub
応用例3:特定のリファラーからの訪問者集計
Sub ReferralVisitors(Referral As String)
Dim LastRow As Long
Dim CountVisitors As Long
Dim ws As Worksheet
Set ws = ThisWorkbook.Sheets("訪問者データ")
LastRow = ws.Cells(ws.Rows.Count, "A").End(xlUp).Row
CountVisitors = Application.WorksheetFunction.CountIf(ws.Range("B1:B" & LastRow), Referral)
MsgBox Referral & "からの訪問者数: " & CountVisitors & "人"
End Sub
まとめ
Excel VBAを利用して、日次、月次、期間指定、特定のリファラーからの訪問者数を簡単に集計することができます。これを基に、さらに高度なデータ分析や集計をVBAで行うことができます。
VBAも良いけどパワークエリも良い
VBAの解説をしてきましたが、VBAは正直煩雑でメンテナンス性が悪いです。最近はモダンExcelと呼ばれるパワークエリやパワーピボットへのシフトが進んできています。本サイトでもパワークエリの特集をしており、サンプルデータを含む全11回の学習コンテンツでパワークエリを習得することができます。
クリックするとパワークエリの全11講座が表示されます。
-
【初心者向け】パワークエリ入門:ETLツールを使ってエクセルデータを簡単に整形・統合しよう!(1/11)
-
【実践ガイド】パワークエリでデータ収集:Excel、CSV、PDF、Webデータを簡単に取り込む方法をマスターしよう!(2/11)
-
【総力特集】パワークエリで列操作をマスター:選択、変更、移動、削除、結合、分割の詳細解説&実践テクニック!(3/11)
-
【徹底解説】パワークエリで行操作をマスター!フィルター・保持・削除テクニックと練習用エクセルで実践学習(4/11)
-
パワークエリでデータクレンジング: 文字列結合、0埋め、テキスト関数をマスター(5/11)
-
パワークエリで四捨五入、切り捨て、切り上げをマスターする方法(6/11)
-
パワークエリで効率的なデータグループ化を実現する方法(7/11)
-
パワークエリで時間と日付の計算をマスター!便利な関数を使って効率アップ(8/11)
-
パワークエリで条件別集計をマスターする方法(9/11)
-
Excelパワークエリでクロス集計表とデータベース形式を瞬時に変換する方法(10/11)
-
Excelパワークエリ入門: 効率的なデータ整理をマスターしよう!(11/11)
パワーピボットの記事はありません。興味がある場合は、書籍で学んでみてください
コメント