とある日、自宅のパソコンでWindows Updateを進めようとしたとき、いきなりエラーが出てアップデートが完了できず、途方に暮れたことがあります。アップデートエラーに慣れていないと、解決までの道のりが遠く感じられるかもしれません。ですが、適切に手順を踏めば解決できるケースが多いのも事実です。このページでは、エラーコード(0x8007000d)を中心に、Windows Updateにまつわるトラブルと対処法についてじっくり解説していきます。
Windows Updateエラー「0x8007000d」とは
Windows Updateエラー「0x8007000d」は、Windows 10 Version 22H2向けの累積アップデート(KB5034122)をはじめ、ファイルの欠損や破損が疑われるときに表示されることが多いエラーコードです。エラー文には「Some update files are missing or have problems. We’ll try to download the update again later. Error code: (0x8007000d)」といった説明があり、更新プログラムが正常に適用されない状態を示唆します。
よくある現象とトラブル概要
・アップデートが100%まで進んでも更新が失敗する。
・エラーの再試行を行っても同じコード(0x8007000d)が繰り返される。
・複数台のPCで同様のエラーが発生するケースも報告あり。
・稀にブルースクリーン(BSOD)や「bootdevice not found」という深刻なエラーに派生する。
こうした状況では、Windows Updateにまつわるサービスの動作不良やシステムファイル破損が考えられます。次章からは具体的な対処の流れを詳細に見ていきましょう。
自己体験例
私の自宅PCでも、過去にディスク容量を十分に確保しているのにアップデートが完了せず、いろいろ対策をしても解決しなくてイライラした経験があります。最終的にはWindows Updateコンポーネントのリセットとインプレースアップグレードであっさりと直ったのですが、やり方を知らないと時間ばかり消費してしまうのがつらいところです。
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自作PCや複数のPCを管理している方は、一度に複数台でエラーが起きると、すべてを順番に解決するのに大変な手間がかかります。私も一時期、自宅と職場のPCが同時にエラーを発症して、どれから手をつけるか悩んだ経験がありました。
Windows Updateの基本サービスを確認・再起動する
Windows Updateエラーを解決するにあたって、まず見直したいのがWindows Update関連サービスの状態です。これらのサービスが停止していたり、何らかの理由で正しく動作していないと、アップデート失敗の要因となり得ます。
サービスの確認手順
サービス画面を開く
「Windowsキー + R」を押して「ファイル名を指定して実行」を開きます。そこに「services.msc」と入力してEnterキーを押すと「サービス」画面が起動します。
ポイントとなるサービス
– Background Intelligent Transfer Service (BITS)
– Windows Update
この2つのサービスが停止している場合は開始し、すでに「実行中」になっている場合は一度停止してから再度開始してみてください。
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BITSが実行されていないと、更新ファイルを正しくダウンロードできません。Windows Updateがうまく走らないと、その時点で更新処理全体がストップしてしまいます。
よくあるサービスのステータス表
以下はサービス画面で確認すべき主要項目をまとめた簡易表です。
サービス名 | 推奨ステータス |
---|---|
Windows Update | 実行中 |
Background Intelligent Transfer Service (BITS) | 実行中 |
Cryptographic Services | 実行中 |
Windows Updateコンポーネントのリセット
サービスが正常に動いていても解決しないときは、Windows Updateコンポーネント自体のリセットが手助けになります。キャッシュやダウンロードが途中で壊れたまま残っていると、何度やり直しても同じファイルが読み込まれ続けるため、再インストール失敗を繰り返すことがあります。
主なリセット手順
サービスを停止させる
管理者権限でコマンドプロンプト(またはPowerShell)を開き、以下のコマンドを順番に実行します。
net stop wuauserv
net stop cryptSvc
net stop bits
net stop msiserver
古いキャッシュをリネーム
続けて、更新ファイルが格納されるフォルダをリネームしておきます。
ren C:\Windows\SoftwareDistribution SoftwareDistribution.old
ren C:\Windows\System32\catroot2 catroot2.old
サービスを再開
最後に、先ほど停止したサービスを再び起動します。
net start wuauserv
net start cryptSvc
net start bits
net start msiserver
こうすることで、Windows Updateのキャッシュや一時ファイルがリセットされ、新たにダウンロードし直す手はずが整います。
インプレースアップグレード(修復インストール)で解消を狙う
「サービスの再起動やリセットをやってみたけど治らない…」そんなときには、Windows OSを上書き更新する「インプレースアップグレード」が頼りになります。これはWindowsのインストールメディアやMedia Creation Toolを使い、システムファイルを修復しながら最新バージョンへ導く方法です。
インプレースアップグレードの手順
Media Creation Toolの入手
Microsoftの公式サイトからMedia Creation Toolをダウンロードし、ツールを起動します。「このPCを今すぐアップグレードする」を選択して次へ進みましょう。
外部デバイスを外す
アップグレード前にUSBメモリや外付けHDDなどの余分なデバイスを取り外します。サードパーティ製ウイルス対策ソフトが動いている場合は、一時的に停止またはアンインストールするのがおすすめです。
個人ファイルを保持したまま再インストール
セットアップの途中で「個人用ファイルとアプリを保持」または「個人用ファイルのみ保持」といったオプションを選択できます。重要なデータを残したい場合は「個人用ファイルとアプリを保持」を選び、トラブルが再発しにくい形でシステムの再構築を行いましょう。
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私はこの方法でWindows Updateが何度も失敗していたPCを無事に修復できました。ダウンロードの時間は少しかかりますが、クリーンインストールよりはるかに手軽です。
BSODや「bootdevice not found」など深刻な場合
エラー(0x8007000d)に端を発し、ブルースクリーンや起動時に「bootdevice not found」と表示される場合は、ハードウェア的な問題も含め広範囲にチェックが必要になります。
ストレージの健康状態を確認する
ケーブルやポートの確認
デスクトップPCの場合は、SATAケーブルがしっかり接続されているか、あるいはポート自体に問題がないかを見直してみてください。
ディスク診断ツールの利用
OSが立ち上がる場合は、HDD/SSDメーカーが提供する診断ツールを使いセクタ異常などを検査します。起動しない場合はUSBから起動できるメディアや別のPCを用いてチェックが必要です。
セーフモードでの確認
Windowsが通常起動できないときはセーフモードを試してみましょう。セーフモードなら最低限のドライバとサービスのみで動作するので、BSODを起こすドライバやプログラムを回避できる場合があります。
セーフモードからできること
– Windows Updateコンポーネントのリセット
– DISMコマンドやsfc /scannowなどシステム修復系コマンドの実行
– 不要なドライバやソフトウェアのアンインストール
起動が難しいと感じたら、Windowsの回復環境(WinRE)からオプションを確認するのも手です。
根本解決に向けた総合的なアプローチ
上記の対策を一通り行ってもなおエラーが解決しない場合は、原因が複合的になっているか、システムファイルの深刻な損傷や物理ディスクの劣化などが疑われます。
バックアップとクリーンインストールの検討
どうしても解決に至らない場合は、必要なデータをバックアップした上でOSのクリーンインストールを行うのが最終手段です。
クリーンインストールは初期化することで、システム上のしがらみをリセットしますが、アプリの再設定など手間が増えます。しかし、長期間エラーに振り回され続けるよりは結果的に早道の場合もあります。
エラーを予防する普段の心がけ
ディスク空き容量の確保
アップデート前にCドライブの空き容量が十分あるかを確認し、不足しているときは不要データの削除や別ドライブへの移動を行いましょう。
ドライバやソフトの定期アップデート
古いデバイスドライバが原因でWindows Updateに影響することがあります。特にグラフィックカードやネットワークドライバなど、メジャーなものは常に最新版への更新を心がけてください。
システム復元ポイントの作成
大きなアップデートや新しいソフトのインストール前には、システム復元ポイントを作ると、万一のトラブル時に回復の近道になります。
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ハードディスクの空き容量が不足していたり、古い周辺機器のドライバが悪さをしているときは、アップデートに失敗しがちです。定期的なメンテナンスでトラブルを未然に防ぐのが理想ですね。
まとめ
Windows Updateが失敗し、エラーコード(0x8007000d)が表示されたときの対処法は多岐にわたりますが、サービス再起動やコンポーネントリセット、インプレースアップグレードなど段階的に進めれば解決の糸口が見えることが多いです。BSODや「bootdevice not found」といった深刻な状態に至った場合でも、ストレージ点検やセーフモードでの操作を試みる価値は大いにあります。最終的にはクリーンインストールも検討する形で、まずは焦らず順序立てて作業してみてください。
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私自身も複数のPCを管理している中で何度もWindows Updateエラーに遭遇していますが、大抵はこれらの対策で解決してきました。もしトラブルに直面してしまったら、今回の記事が少しでも役に立てばうれしいです。
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