ここでは、Windows 11のバージョン21H2から23H2へアップグレードする際によく起きるトラブルや対処法について、できる限りわかりやすく解説していきます。私自身、アップグレードで苦労した経験があり、ドライバを見直したりBIOS設定を変更したりと試行錯誤を重ねました。同じように悩まれている方の助けになれば幸いです。
Windows 11のアップグレードでよくあるトラブル
Windows 11 23H2へのアップグレードを試みても、エラーが出たり更新が見つからなかったりといったトラブルを経験する人は意外と多いようです。私が体験したケースでも、Windows Update経由で23H2が見当たらないことがあり、更新プログラムを適用したとしても途中でエラーコードが表示されて再起動を繰り返す、という状況に陥りました。ここでは、そんなアップグレードトラブルの典型的な原因と症状をひとつずつ紹介していきます。
ドライバの不具合が原因となる例
パソコンのパーツを制御する各種ドライバは、Windowsのバージョンアップの際に重要な役割を担います。特に、Intel RST(Rapid Storage Technology)のような記憶装置関連のドライバが古かったり互換性が低かったりすると、アップグレードの途中で止まってしまうことが頻繁に報告されています。また、グラフィックドライバなどが古い場合にも、更新中に画面が乱れるなどの問題が生じる場合があります。
BIOS設定との整合性が取れない場合
Windows 11を利用するにあたっては、TPM 2.0のサポートやSecure Bootの有効化などの条件を満たす必要があります。21H2の時点では設定がうまく機能していたとしても、23H2へ移行するタイミングで改めてチェックされることがあるようです。そのため、BIOS(UEFI)の設定でSecure Bootが無効化されていたり、TPMがオフになっていたりすると、アップグレード途中で弾かれてしまうことがあります。
アップグレード後の不安定な挙動
インストール自体は完了しても、再起動を繰り返したり、一部のアプリが起動できなくなったりという症状も報告されています。これらは、不完全にアップグレードされたファイルやドライバ、またはレジストリの不整合が原因となりやすいです。
回復機能も効かない場合の深刻さ
セーフモードで起動しようとしても、OSがクラッシュしてしまう場合や、システム復元ポイントを選択しても復旧に失敗することもあります。こうした状態になった場合には、残念ながらクリーンインストールを検討せざるを得なくなることがあります。

以前、私が実家のパソコンでアップグレードを試みた際、ドライバをすべて更新しSecure Bootの設定も確認していたつもりでしたが、何度やってもエラーコード0xC1900101が表示されてアップグレードが止まってしまいました。最終的にはクリーンインストールに踏み切ることで解決しましたが、大事なデータのバックアップを取る手間が発生するので、事前の対策をもっとしておくべきだったと痛感しました。
エラーコードの代表例と原因
アップグレード中に表示されるエラーコードはいくつか種類がありますが、よく報告されるものと推定される原因を以下の表にまとめました。
エラーコード | 主な原因 | 対策例 |
---|---|---|
0xC1900101 – 0x30018 | ドライバの不備(Intel RSTやグラフィックドライバなど) | ドライバ更新やBIOS更新で解消しなければクリーンインストール |
0x80070070 | ディスク容量不足 | 不要なファイルの削除、容量の大きなファイルを外部ストレージへ移動 |
0x800F0922 | Windows Updateの接続エラーや.NET Framework関連の不具合 | ネットワーク環境の見直し、.NET Frameworkの修復 |
0x80240034 | Windows Updateファイルの破損 | 更新コンポーネントのリセット、DISMコマンドなどによる修復 |
エラーコード0xC1900101の特徴
このエラーコードは幅広いドライバ関連の問題を指すことが多く、一概に「これを直せばOK」というわけではありません。ただ、私の場合はIntel RSTドライバが古いままだったり、メーカー提供のドライバを導入していなかったことが大きな原因でした。また、BIOSアップデートをずっとしていなかったのも悪さをしていたようで、アップデート後は多少状況が改善しました。
BIOSとドライバを見直すメリット
Windows 11 23H2へのアップグレードに失敗する理由の多くは、OSよりもむしろハードウェア周りの環境設定にあると考えられます。ここでは、ドライバやBIOSを見直すメリットについて整理します。
互換性を高める効果
メーカーが提供する最新のドライバは、Windows 11の機能とスムーズに連携できるよう調整されています。特に、ストレージ系やネットワーク系のドライバが古いと、アップグレード時にハングアップしたり異常終了したりするケースが増えてしまいます。BIOSも古いままだと、一部の機能(特にセキュアブートやTPM)の制御がうまくいかず、結果としてアップグレード失敗のトリガーになりやすいです。
デバイスのリソース管理が正しく行われる
最新のBIOSやドライバでは、パソコンの各パーツへ割り当てるリソースの管理がより適切に行われます。メモリやハードディスクの制御に関する微妙な違いが、OS上のトラブルを引き起こすことは珍しくありません。そこで、今使っているハードウェアが最新のBIOS・ドライバで動作する状態を常に保つことで、Windows 11の大規模アップデートにも落ち着いて対応できるようになります。
セキュリティ強化にもつながる
ドライバやBIOSの更新は、単に機能向上や不具合修正だけでなく、セキュリティ面の強化にもつながることがあります。特にWindows 11は、従来のOSよりもセキュリティを重視しているため、各種ハードウェアコンポーネントも最新の状態へアップデートしておくと安心です。
Secure BootとTPMの重要性
Windows 11を導入するうえで多くの方がつまずくポイントとして、Secure BootとTPMの設定があります。特に「Windows 11への要件は満たしていたはずなのにアップグレードできない」という場合、実はSecure Bootが無効になっているケースがしばしば見受けられます。
Secure Bootとは
UEFI上で不正なブートローダやOSが起動しないようにチェックする仕組みです。マザーボードのBIOS設定画面から有効化できます。Windows 10からWindows 11への移行時に「要件を満たしていない」と表示される場合は、このSecure Bootが無効化されている可能性があります。
OEMマザーボードでは設定方法が異なる
メーカー製PCでは、Secure Bootを有効にするための設定がやや独特なメニュー構成になっていることもあります。自作PCの場合でも、メーカー独自のBIOS画面レイアウトによっては見つけにくい場所に設定項目があるかもしれません。事前にマザーボードのマニュアルやメーカーサポートページを確認しておくと、アップグレード時の混乱を防げます。
TPM2.0との連動
TPMはパソコンのセキュリティを底上げするためのモジュールです。Windows 11では、TPM2.0が必須要件のひとつになっています。物理的にTPMチップを搭載しているか、またはCPUやBIOSレベルでfTPM(ファームウェアTPM)を利用する設定を有効にしておかないと、アップグレード途中で弾かれる可能性が高いです。



私の知人は、マザーボードの説明書を手元に置いてSecure BootやTPMの設定をじっくり確認した結果、すんなりアップグレードできたそうです。逆に、私が初めてWindows 11を導入したときは、Secure Bootをオフにしたまま試してしまい、何度も再起動を繰り返す結果になってしまいました。やはり事前確認は大事ですね。
アップグレード実行前のチェックリスト
スムーズにWindows 11 23H2へ移行するために、実際に私が確認している項目をまとめました。リスト形式ではなく見出しで分けてご紹介します。
システム要件を再確認する
TPM 2.0とSecure BootがBIOSで有効になっているか、プロセッサやメモリ、ストレージ容量がWindows 11の推奨以上であるかを改めて確認します。Windows 11の要件を満たしていても、マザーボード側の設定が妨げになっている可能性もあるため、念には念を入れてチェックすることが大切です。
必要なドライバを最新にする
特にIntel RSTやグラフィックドライバ、ネットワークドライバ、チップセットドライバなどは、各メーカーサイトから最新版をダウンロードしておくと安心です。メーカー純正のアップデートツールが提供されている場合は、それを利用することで漏れが少なくなります。
BIOSのアップデートを行う
BIOSの更新は一度ミスをするとリスクが伴いますが、Windows 11との互換性向上や不具合修正のために大きな効果があります。メーカーサイトの更新履歴を確認し、Windows 11に対応したバージョンが提供されているかをしっかり見極めましょう。
インストールメディアの準備
Windows 11 23H2の公式ISOイメージをダウンロードし、USBメモリなどに書き込んでおくと、いざというときにIn-placeアップグレードやクリーンインストールで利用できます。Windows Updateがうまく動かない場合に備えて必ず作成するのがおすすめです。
In-placeアップグレードとクリーンインストールの違い
Windows 11 23H2への更新には、Windows Update経由での自動アップデートや、ISOファイルを使ったIn-placeアップグレード、そしてクリーンインストールなど、いくつかの手段があります。それぞれのメリット・デメリットを簡単に比較すると、以下のようになります。
方法 | 概要 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|
Windows Update | 標準の更新機能を使ってアップグレード | 操作がシンプル | エラーが出ると対処が難しい |
In-placeアップグレード | ISOから上書きインストール | アプリや設定をそのまま引き継げる | ドライバの不備があると失敗しやすい |
クリーンインストール | 全ドライブを初期化して再インストール | 不具合が残りにくい | データ移行や再設定に手間がかかる |
In-placeアップグレードのポイント
ISOファイルを使ったIn-placeアップグレードは、Windows Updateでうまくいかない場合の救済手段として有効です。Windows 11 23H2のISOを用意し、セットアップを実行するだけで、基本的にはアプリやドキュメントをそのまま残したままアップグレードできます。ただし、ドライバの整合性が取れていないと途中でエラーとなり、作業が巻き戻される可能性があるので注意が必要です。
クリーンインストールのメリットとデメリット
不要なファイルやレジストリのゴミがすべてリセットされるため、アップグレードで生じるトラブルを根本的に回避できる点が最大のメリットです。私も重度のエラーを繰り返している時には、いつまでも時間を浪費するよりスパッとクリーンインストールした方がはるかに早いと実感しました。ただし、一から環境を構築し直すため、アプリの再インストールやデータの移行作業が必要になります。
最終手段としてのクリーンインストールと事前準備
ドライバ更新やBIOS設定の見直し、Windows Updateのトラブルシューティングなどを一通り試しても解決しない場合、クリーンインストールがほぼ確実な最終手段となります。ここでは、クリーンインストールに踏み切る前に準備しておくと良い点を挙げます。
バックアップの取り方
普段からクラウドにデータを置いている方でも、念のため重要なファイルは外付けHDDや別のPCにコピーしておくことをおすすめします。特に写真やビデオなど容量の大きいデータは転送にも時間がかかるため、あらかじめ準備を始めておくと後が楽です。
ライセンス関連の確認
有料ソフトやサブスクリプション型のソフトを使っている場合、再インストール時にライセンスキーや認証情報が必要になることがあります。手元にライセンスキーを控えておく、あるいはメーカーサイトのライセンス情報を確認しておくとスムーズです。
インストールメディアの作成とBIOS設定
クリーンインストールを行う際は、Windows 11 23H2のISOを使ってブート可能なUSBメモリを作成しておく必要があります。マイクロソフト公式の「メディア作成ツール」やサードパーティ製ツールを使って準備すると簡単です。あらかじめBIOS画面からSecure Bootを有効にし、TPMがオンになっているかを確認してからUSBメモリから起動するよう設定しておくと、インストール時に余計なエラーに悩まされにくくなります。



私がクリーンインストールをした際は、まずSecure Bootを有効にして、事前にメモリチェックやハードディスクのエラースキャンも行っておきました。おかげでインストール自体はすんなり完了し、ドライバもWindowsが自動的に認識してくれる部分が多く、とても助かりました。
アップグレード後に確認しておきたいポイント
Windows 11 23H2への移行が完了したら、安定して動作しているかやセキュリティ関連の設定が正しく維持されているかをチェックすることをおすすめします。
Windows Updateの再確認
新バージョンインストール直後は、追加の更新プログラムやドライバの更新が存在する場合があります。特に、クリーンインストール直後はWindowsが標準ドライバで動作しているパーツが多いため、それぞれのデバイスに最適化されたドライバへアップデートしておくと、より快適になります。
アプリケーションの動作テスト
日常的に利用するアプリケーションやソフトウェアが問題なく動くかを一通り確認しておくと安心です。特にセキュリティソフトや特殊なドライバを必要とするアプリがある場合は、Windows 11 23H2で対応しているかどうかを念入りにチェックしておくとトラブルを未然に防げます。
仮想環境の利用
検証用に仮想環境(Hyper-V、VirtualBoxなど)を構築している場合は、再度設定を行う必要があるかもしれません。特にHyper-VはWindowsのエディションやバージョンによって有効・無効が変わることもあるため、実際に動作しているか確認しておきましょう。
まとめ:トラブルを避けるには事前準備がすべて
Windows 11 21H2から23H2へのアップグレードでつまずく原因は、ドライバの不備やBIOS設定、あるいはセキュアブートやTPMが無効な状態など、OSの外側にあることが多いです。In-placeアップグレードやクリーンインストールをスムーズに行うためには、まずはドライバとBIOSのアップデートを丹念に行い、Secure BootやTPM 2.0を有効化しておくことが鉄則といえるでしょう。それでも解決できない場合には、クリーンインストールという最終手段があります。確かに手間はかかりますが、一度クリーンな環境を構築できれば、その後は安定してWindowsを使い続けられる可能性が高いです。パソコンの大掃除のつもりでアップグレード前後のチェックを行うと、結果的にパフォーマンス向上やセキュリティ対策にもつながるはずです。



私自身もトラブル対応には何度も頭を悩ませてきましたが、結局は基本に忠実にドライバやBIOSを最新にし、Secure BootやTPMの設定を確認することで、ほとんどの問題は乗り越えられました。アップグレード作業は怖いイメージがありますが、しっかり準備しておけば時間も手間も最小限で済ませられます。ぜひ皆さんも安心してWindows 11 23H2の新機能を楽しんでくださいね。
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