Windows 11を使っていて「16GBのメモリを積んでいるはずなのに、Minecraftなどのゲームをプレイしていると、いつの間にかメモリ使用率が80%近くになってしまう…」とお悩みの方は意外と多いものです。私自身も大好きなゲームを快適に遊びたくて、色々と試行錯誤を繰り返してきました。そんな経験を踏まえ、原因や具体的な対処法を分かりやすくまとめました。これを読んで、少しでも心地よいPCライフを取り戻していただければうれしいです。
Windows 11でRAM使用率が高まる背景
Windows 11は見た目の洗練や新機能の追加など、ユーザーにとって魅力的な要素が数多く存在します。しかし、その一方でシステム要件やサービスも拡充され、従来のWindowsに比べるとメモリをより多く消費する傾向があります。特に16GBのRAMを搭載していても、タスクマネージャーを見れば、実際にアプリが使用している合計が4GBほどにしか見えないのに、メモリ使用率が80%を超えてしまうことがあるため、「どこでメモリを浪費しているの?」と気になってしまう場面もあるかもしれません。
見た目の改良と裏で働くサービス
Windows 11ではスタートメニューやタスクバーのレイアウトが一新され、視覚的にも大幅にアップデートされています。これらの改良を裏支えするためのサービスはOS内部に多く存在し、それらが起動プロセスやバックグラウンドで常に稼働しているケースが珍しくありません。この点はWindows 10からアップグレードした人にとって、想定外にメモリを使う要因となりえます。
自動更新やバックグラウンドアプリの存在
Windows Updateの自動更新やMicrosoft Storeアプリの自動アップデート、OneDriveの同期など、意識していないところで多数のプロセスが動作していることが考えられます。特にWindows 11になってからは、ストアアプリも拡充され、活用シーンも増えました。その反面、必要のないバックグラウンドアプリがメモリを圧迫している可能性も否めません。
RAM使用率が高い原因を探る方法
現象が起きている原因は「一体何がメモリを占有しているのか」という点を突き止めることが第一歩です。私も最初は「ゲームやってるから仕方ないのかな」と思っていましたが、調べてみると意外なプロセスが大量のメモリを使っていた、ということがありました。ここでは、具体的に何をすれば原因を把握できるかを解説します。
タスクマネージャーでのプロセスチェック
Windows 11であっても基本的な操作は以前とほぼ同じです。タスクマネージャーを起動して、「プロセス」タブからメモリ欄をソートすると、どのプロセスがどれだけメモリを消費しているかが一覧でわかります。もしMinecraftがメモリを大きく使用しているのであれば、それが直ちに原因とわかるでしょう。しかし、アプリの合計が少ないのに使用率が高い場合、ほかの要因が潜んでいる可能性があります。
隠れプロセスに注意
タスクマネージャーだけでは見えないプロセスとして、Windowsのサービスやドライバー関連のタスクがバックグラウンドで動作している場合もあります。そこで「詳細」をクリックして深くプロセスを追うか、別のモニタリングツールを活用して確認する方法もあります。私の場合は、使わない機能のサービスがいつの間にか自動起動していたことがありました。

私の知人がWindows 11を入れた後に「PCが急に重くなった」と嘆いていたのですが、詳しくチェックしてみると、謎の常駐プログラムがかなりのメモリを使っていたのが発覚しました。アンインストール後は劇的に改善したみたいです。
実際に取り組むべき対策の流れ
ここからは具体的な対処方法を、ある程度の優先度を考慮して紹介していきます。なるべく手軽にできる順番で取り上げていますので、すべてを一気にやる必要はありません。まずは簡単にできることから試して、改善が見られるかを確認しましょう。
バックグラウンドプロセスを確認する
実は、バックグラウンドで稼働しているプログラムがメモリを食いつぶしているケースは結構多いです。アンチウイルスソフト、常駐系のクリップボード拡張ツール、チャットツールなどが複数同時に動いていると、気づかぬうちにメモリをかなり使用していることがあります。定期的にタスクマネージャーで確認し、不要であれば終了させるか、不要なソフトならアンインストールを検討するだけでも効果があるかもしれません。
常駐ソフトの管理方法
タスクバーの右下の通知領域をチェックしてみると、アイコンがずらりと並んでいる方もいるのではないでしょうか。そこに並んでいるソフトは多くの場合、バックグラウンドで動いており、起動と同時にメモリを食っていることが多いです。各ソフトの設定で自動起動をオフにするか、あるいはタスクマネージャーの「スタートアップ」タブから無効にすることで、PCを軽くする効果が期待できます。
スタートアッププログラムの無効化
Windowsを立ち上げた瞬間から多数のプログラムが一斉に起動していると、それだけでシステムリソースが消費されます。使わないプログラムまでスタートアップで起動しているケースはよくある話です。
スタートアッププログラムの確認手順
タスクマネージャーを開き、「スタートアップ」タブをクリックすると、現在スタートアップで起動するアプリケーション一覧が確認できます。ここで「有効」になっているものの中に、明らかに普段使わないソフトや後で手動起動すれば間に合うソフトがあれば、思い切って「無効」に設定してしまいましょう。これだけで不要なメモリ消費を削減できますし、OSの起動速度も向上する場合があります。



以前、動画編集ソフトや複数のクラウドサービスがスタートアップにあったことに気づいたときは、「こんなに同時に起動していたんだ!」と驚きました。それを無効にしただけで起動時の重さがかなりマシになりました。
マルウェア対策ソフトによるスキャン
「いつの間にかメモリがどんどん減っていく」という事態の場合、ウイルスやマルウェアが悪さをしている可能性も考慮しなければなりません。特にトロイの木馬やアドウェアの類は、ユーザーが気づかぬうちにメモリやCPUを占有して、不審な通信を行ったり、データを勝手に送信したりすることがあります。
スキャンの実行と定期的なチェック
Windows 11にはWindows セキュリティ(Defender)が標準搭載されており、比較的高い検出率を持っています。しかし、それだけに頼らず、有償のセキュリティソフトやオンラインスキャンツールなども活用してフルスキャンを実行してみるのがおすすめです。もし異常が検出されれば、それが原因でメモリが圧迫されていた可能性は高いでしょう。
仮想メモリ(ページファイル)の設定確認と増量
物理メモリ(RAM)の容量に余裕があるはずなのに、RAM使用率が高止まりしている場合、仮想メモリの設定もチェックしてみましょう。特にデフォルト設定のままだと、自動管理がうまく機能しないケースもまれにあります。
ページファイルの確認方法
システムのプロパティを開き、「詳細設定」のパフォーマンス項目から「パフォーマンス オプション」を選び、「仮想メモリ」の項目を確認します。通常、「すべてのドライブのページング ファイルサイズを自動的に管理する」にチェックが入っていますが、これを外してカスタムサイズを手動で設定するのも一つの手です。
具体的な設定例
自分の場合は、推奨値を参考にしながら初期サイズと最大サイズを同じ値に設定することが多いです。たとえば、16GBのRAMがあるなら、仮想メモリを8GB〜16GB前後にするなど、自分のPC環境に合わせて調整してみると良いでしょう。以下はイメージしやすいように目安をまとめたものです。
RAM容量 | 推奨初期サイズ | 推奨最大サイズ |
8GB | 1024MB〜4096MB | 4096MB〜8192MB |
16GB | 4096MB〜8192MB | 8192MB〜16384MB |
32GB | 8192MB〜16384MB | 16384MB〜32768MB |



私の環境では、最初に推奨値をそのまま入れてみてから、実際の動作を見つつ微調整する方法をとっています。ゲーム中のカクつきが減るのが体感できる場合もあるので、いろいろ試してみる価値はありますよ。
ドライバーやWindowsのアップデートを確認
メモリ消費に直接関係なさそうに思われがちですが、グラフィックスドライバーやOS自体の不具合によってメモリリーク(正しく解放されずにメモリが使われ続けてしまうバグ)が発生することもあります。Windows Updateを怠っていると、こうした不具合修正が適用されずに放置されてしまうケースもあるのです。
アップデートの優先度
「ドライバーの更新って面倒」と思う方もいるかもしれませんが、特にグラフィックボードメーカー(NVIDIAやAMDなど)のサイトから最新ドライバーを入手して適用するのは、ゲームをする上ではほぼ必須作業ともいえます。安定性やパフォーマンスが大きく向上することも多いので、定期的にチェックする習慣をつけると良いでしょう。
自動更新と手動更新の違い
Windows Updateの自動更新に任せるだけでなく、自分でデバイスマネージャーを開いてドライバーの更新を明示的に行う方法もあります。自動更新に引っかからないドライバーのアップデートがある場合、メーカーの公式サイトを直接確認したほうが早いことも。ゲームが快適になったり、ブルースクリーンが減ったりといったメリットは意外と大きいです。
ハードウェア・システム診断の実施
もしソフトウェア的な対策を全て行っても改善されない場合、物理的なメモリの不具合や他のハードウェアトラブルを疑うことも必要です。特定のメモリスロットやメモリモジュールが正常に動作していない可能性があるからです。
Windowsメモリ診断ツール
Windowsに標準装備されている「Windowsメモリ診断ツール」を使えば、簡単な手順でメモリエラーをチェックできます。PCを再起動してテストが実行され、その結果が出れば、エラーの有無を一目で確認できるでしょう。



私が以前使っていたマシンでは、原因不明のフリーズが多発していましたが、メモリ診断ツールで不良が見つかったので交換したらあっさり直りました。やはり疑わしいときはチェックしてみるべきですね。
BIOSやファームウェアの更新
マザーボードのメーカーサイトを訪れると、BIOSやファームウェアのアップデートが配布されていることがあります。これらの更新によりメモリ周りの互換性が向上し、RAM使用率の異常な増加が防げる場合もあります。ただし、BIOS更新は手順を誤ると起動しなくなるリスクもあるため、しっかりと手順を確認してから行ってください。
Minecraftをはじめとしたゲーム側の設定調整
ゲームをプレイする際、特にMinecraft(Java版)では、起動オプションでメモリ割り当てをカスタマイズできる機能があります。標準設定のままでは不足、または過剰に割り当てられていることもあり、これが意外とRAM使用率に影響します。
Java版Minecraftのメモリ設定
Minecraftランチャーから「インストール」タブへ行き、該当のバージョンの「編集」ボタンを押して、オプションを展開すると、JVM引数の項目があります。ここで-Xmxや-Xmsの値を変更することでMinecraftに割り当てるメモリ量を指定できます。ただし、割り当てすぎると他のアプリがメモリ不足に陥る原因となるので注意が必要です。たとえば16GB搭載PCなら、Minecraftには4〜6GB程度を割り当てるのがちょうどいいかもしれません。
他のアプリとの同時起動
Minecraftに限らず、高負荷なゲームをプレイする際は、Chromeで大量のタブを開きっぱなしにするなどの行為は避けたほうが無難です。特にChromeはタブ数が増えるとメモリ使用量も跳ね上がることで知られています。「ゲームするならゲームに集中する」という意識で、余計なアプリを閉じておくと、全体の動作が安定しやすくなるでしょう。
不要な一時ファイルやキャッシュの整理
ハードディスクやSSDのストレージが圧迫されると、ページファイルの配置が断片化しやすくなり、仮想メモリの読み書きが遅くなる場合があります。これも間接的にメモリ使用率を押し上げる要因となりえます。
ディスククリーンアップとデフラグ
Windows 11では「ディスククリーンアップ」や「ストレージセンサー」を使って一時ファイルを削除することができます。また、HDDを使っている場合は定期的にデフラグを実行することも重要です。SSDでは基本的にTrimが自動で働きますが、空き容量が少なくなるとパフォーマンスが落ちるので、不要ファイルの整理は欠かせません。
さらに踏み込みたい場合の追加アドバイス
ここまで対策してもなかなか症状が改善しない場合は、次のような対応を検討してみてもいいかもしれません。
メモリの増設や交換
16GBでも足りないほどヘビーに使っているなら、32GBへ増設するのも手です。ただし、増設より先にメモリモジュールの故障や互換性問題を確かめる必要があるので、診断ツールやチェックをしっかり行った上で検討しましょう。
ハードウェア構成を見直す
CPUやストレージの速度がボトルネックになっていて、結果的にメモリ使用率が高まっているケースも稀に存在します。たとえば、CPU使用率が常に高いと、タスクの処理が滞留し、メモリを使い切るまで解放されないシナリオが考えられます。全体的なハードウェアのバランスを見て、最適な構成にしていくことが大切です。



私はゲーム用PCを組むとき、CPUとGPUに気を取られがちでしたが、思い切ってメモリを増設したら想像以上に動作が快適になりました。ボトルネックがメモリだったケースも意外とあるんだなと実感しました。
まとめ:対策を段階的に進めて快適なPC環境を取り戻そう
RAM使用率が高い原因にはさまざまな可能性がありますが、まずはタスクマネージャーで見える範囲のバックグラウンドプロセスを整理し、スタートアップを無効化するところから始めましょう。次にウイルス対策ソフトでスキャンを実行し、仮想メモリの設定も見直してみることが大事です。それでも改善しない場合は、ドライバーやWindowsの更新、そしてハードウェアの診断を行い、必要に応じてメモリの増設や交換も検討してみてください。Minecraftなどのゲームにおいては、ゲーム側のメモリ割り当てを適切に行い、同時起動アプリは最小限にすることで、より快適に遊べるはずです。
最終的には、「これだ!」と断定できる原因が一つとは限りません。いくつかの要因が重なってメモリに不具合をきたしているケースも多いです。時間はかかるかもしれませんが、一歩ずつ対策を進めていけば、きっとあなたのWindows 11環境も本来のパフォーマンスを取り戻し、Minecraftをはじめとしたゲームライフもぐっと快適になることでしょう。



私も過去にメモリ不足が原因でChromeがクラッシュしまくり、作業がストップしてイライラした時期がありました。少しずつ原因を潰していく作業は大変ですが、ちゃんと改善して快適に動き始めたときの喜びは格別です。
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