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Microsoft Viva「Insights for GitHub Copilot spend and usage」変更点・導入条件・管理策

Microsoft 365 CopilotやGitHub Copilotを管理していると、「AIの利用は増えているが、どの部門がどれだけコストを使っているのか把握しにくい」という問題が生じます。GitHub側の請求画面では金額を確認できても、Microsoft 365の組織階層と結び付けて、管理職がチーム単位で判断するのは簡単ではありません。

「Microsoft Viva: Insights for GitHub Copilot spend and usage」は、GitHub CopilotのAI支出・利用状況をViva InsightsのConsumption Dashboardで確認できるようにする更新です。

結論からいうと、2026年7月8日(日本時間)の実質更新で追加されたのは、主に2026年7月のプレビュー情報です。一般提供の予定月や機能説明は変わっておらず、既存のGitHub APIやレポートを移行する必要があるような破壊的変更は公表されていません。一方、ダッシュボードは既定で有効になるため、GitHub Copilotを利用中の組織は、アクセス権、組織階層、請求データとの整合性を事前に確認しておく必要があります。(Microsoft)

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目次

Microsoft Vivaの「Insights for GitHub Copilot spend and usage」とは

「Microsoft Viva: Insights for GitHub Copilot spend and usage」は、Viva InsightsのConsumption Dashboardに、GitHub CopilotのAI支出と利用状況に関する分析機能を追加するものです。

Consumption Dashboardは、Microsoft 365 Copilot Analyticsを構成する機能の一つです。Copilot CreditsやGitHub AI Creditsについて、利用者数、クレジット消費量の推移、消費を生み出しているサービスや組織、上限に近づいているユーザーや支出ポリシーを確認する用途があります。(Microsoft Learn)

ロードマップID 566470で公表されている内容は、次のとおりです。

項目公開情報
機能名Microsoft Viva: Insights for GitHub Copilot spend and usage
対象サービスMicrosoft Viva、Microsoft Copilot(Microsoft 365)
表示場所Viva InsightsのWeb画面
対象クラウドWorldwide(Standard Multi-Tenant)
ステータス開発中
プレビュー予定2026年7月
一般提供予定2026年7月
主な利用者対象条件を満たす管理職、グローバルパーティションのInsights Analyst、Microsoft 365 Global Administrator
初期状態ダッシュボードは既定で有効

公式ロードマップAPIの更新日時は2026年7月7日23時10分48秒(UTC)で、日本時間では2026年7月8日8時10分48秒です。(Microsoft)

2026年7月8日の更新で何が変わったのか

公開時点のロードマップ情報と2026年7月8日時点の情報を比較すると、変更の中心はリリースフェーズです。

項目2026年6月23日の公開時2026年7月8日の実質更新後管理者への影響
リリースフェーズ一般提供プレビュー、一般提供一般提供前に検証できる可能性がある
プレビュー予定月記載なし2026年7月テナントへの先行展開を確認する必要がある
一般提供予定月2026年7月2026年7月変更なし
機能説明GitHub Copilotの支出・利用状況をViva Insightsで確認同じ仕様の大幅変更は確認されていない
既定の有効化有効有効変更なし
開発ステータス開発中開発中完成仕様とは限らない

履歴比較では、リリースフェーズに「Preview」が追加され、プレビュー予定月として2026年7月が設定されています。機能説明そのものや一般提供予定月は変わっていません。(Microsoft 365 Message Center Archive)

したがって、今回の変更を「既存システムの改修が必要な仕様変更」と捉える必要はありません。実務上は、一般提供前の検証期間が明示された更新と考えるのが適切です。

ただし、Microsoft 365 Roadmapに記載される時期は展開予定であり、テナント、地域、展開リングなどによって実際の提供時期が前後する場合があります。2026年7月になった時点で全テナントに同時表示されるとは限りません。(Microsoft)

GitHub Copilotの支出・利用状況で確認できること

Consumption Dashboardで把握できる情報

Consumption Dashboardの共通機能では、主に次の観点からAI利用を確認できます。

  • アクティブユーザー数
  • クレジット消費量の推移
  • サービス別、組織別、職務別の消費状況
  • 一部の利用者に消費が偏っていないか
  • 支出ポリシーやユーザー上限に近づいている対象
  • 月初から現在までの利用状況

会社全体を確認できるのは、グローバルパーティションのInsights AnalystとMicrosoft 365 Global Administratorです。管理職は原則として、自分の組織階層に含まれるグループだけを確認します。(Microsoft Learn)

例えば、開発部門全体のAI支出が増えた場合でも、「利用者が広く増えた結果なのか」「一部の高度なモデル利用者に集中しているのか」「特定の支出ポリシーが上限に近いのか」を分けて判断しやすくなります。

「spend」はGitHub Copilotのライセンス数だけを意味しない

ここで表示対象になる支出は、単純なGitHub Copilotのシート数だけではありません。GitHub AI Creditsは、Copilot BusinessおよびCopilot EnterpriseにおけるAI利用量の課金単位です。

1 AI Creditは0.01米ドル相当で、消費量は利用したモデルと、入力・出力・キャッシュに使われたトークン量によって変わります。短いチャットと、複数ファイルを処理する長時間のエージェントセッションでは、同じ1回の操作でもコストが異なります。(GitHub Docs)

一方、コード補完とNext Edit SuggestionsはAI Creditsの課金対象ではありません。そのため、コード補完の利用回数が多くても、AI支出が同じ割合で増えるとは限りません。(GitHub Docs)

現時点でできないこと

Consumption Dashboardは便利ですが、GitHubの請求管理を完全に置き換える機能ではありません。

項目現時点の扱い
正式な請求額の確定GitHub.comの請求情報を使用する
GitHub固有のモデル別コスト確認GitHubのAI usage画面を使用する
Viva InsightsのカスタムConsumption QueryへのGitHubデータ追加対応していない
Consumption DashboardからのGitHub指標エクスポート対応していない
管理職から別ユーザーへのダッシュボード権限委任現時点では対応していない
GitHub側の予算・支出上限設定GitHub側で管理する

Microsoftは、Consumption Dashboardの情報を参考値として扱い、正式なGitHub AI Creditsの請求額や詳細はGitHub.comで確認するよう案内しています。また、Consumption Queryの対象からGitHubデータは除外され、Consumption DashboardのエクスポートでもGitHub指標は出力できません。(Microsoft Learn)

なお、公式ドキュメントはConsumption Dashboard全体の対象としてGitHub AI Creditsを挙げていますが、「Microsoft 365 services」ページで詳細が説明されているサービスは、現時点ではCopilot CoworkとWork IQ APIです。GitHub固有の指標名、画面構成、フィルター、更新間隔については、実際のプレビュー環境で確認する必要があります。(Microsoft Learn)

既存の管理画面やAPIとの違い

GitHub CopilotとMicrosoft 365 Copilotには、目的の異なる複数の管理画面があります。数字が表示されるからといって、同じ指標を扱っているわけではありません。

管理機能主な目的確認できる内容正式な請求確認
Viva Insights Consumption Dashboard組織・チーム単位のAIコスト管理クレジット消費、利用者、傾向、組織別の偏り参考値
GitHub Billing and licensing/AI usageGitHub AI Creditsの請求管理使用済みクレジット、追加利用、モデル別クレジット・コスト正式な確認元
GitHub Copilot usage metrics利用定着と開発活動の分析アクティブユーザー、機能利用、コード生成、エンゲージメント請求確認用ではない
GitHub Copilot usage metrics API・NDJSONBI連携や長期分析Enterprise、Organization、ユーザー単位の利用指標請求確認用ではない
Microsoft Copilot DashboardMicrosoft 365 Copilotの効果測定準備状況、導入率、利用状況、効果、従業員の評価AI Credits管理用ではない

GitHubのAI usage画面では、プランに含まれるクレジットの利用量、追加利用、使用モデル、モデル別のクレジットとコストを確認できます。一方、GitHub Copilot usage metricsは、28日間の利用傾向やコード生成、ユーザーエンゲージメントを分析するための機能です。(GitHub Docs)

Microsoft Copilot Dashboardも目的が異なります。こちらはMicrosoft 365 Copilotの準備状況、導入、効果、従業員の反応を確認するためのダッシュボードであり、GitHub AI Creditsの請求管理画面ではありません。(Microsoft Learn)

実務では、次のように使い分けます。

  • 経理処理や請求確定にはGitHubの請求情報を使う
  • 部門別の消費傾向や管理職向けの説明にはViva Insightsを使う
  • 開発現場での定着度や機能利用の分析にはGitHub Copilot usage metricsを使う
  • Microsoft 365 Copilotの導入効果にはMicrosoft Copilot Dashboardを使う

利用条件とアクセス権

ロードマップでは、「5人以上の直属部下を持つ管理職」「Global analysts」「Microsoft Global administrators」が対象とされています。実際のViva Insightsでは、次の条件で判定されます。

利用者表示範囲主な条件カスタムConsumption Query
Microsoft 365 Global Administrator組織全体Global Administratorロール利用不可
Insights Analyst組織全体グローバルパーティションへのアクセス利用可能。ただしGitHubデータは対象外
管理職自分のグループViva Insightsサービスプラン、最小チームサイズ、Manager settings利用不可
非グローバルパーティションのAnalystなし対象外利用不可
一般ユーザーなし対象ロールではない利用不可

Consumption Dashboardのロールは独立しており、別のViva Insightsロールを持っているだけではアクセスできません。Insights Analystはグローバルパーティションへのアクセスが必要です。(Microsoft Learn)

「直属部下が5人」と「最小チームサイズ5人」は同じではない

ロードマップ本文では、管理職の条件が「少なくとも5人の直属部下」と簡略化されています。しかし、Viva InsightsのManager settingsにおける実際の判定基準は「最小チームサイズ」です。

チームサイズには、次の利用者が含まれます。

  • 管理職本人
  • Viva Insightsサービスプランを持つ直属の部下
  • 組織階層上で間接的に配下となる、サービスプランを持つ従業員

最小チームサイズは5以上に設定する必要があります。したがって、「直属部下が4人だから対象外」「直属部下が5人いるから必ず対象」という単純な判定はできません。Viva InsightsのManager hierarchy画面で、ライセンス状態、チームサイズ、ライセンス済みチームサイズを確認する必要があります。(Microsoft Learn)

管理職にはViva Insightsサービスプランが必要

管理職がConsumption Dashboardを利用するには、Viva Insightsサービスプランが必要です。このサービスプランは、Viva InsightsライセンスまたはMicrosoft 365 Copilotライセンスを割り当てた際に自動適用されます。(Microsoft Learn)

「GitHub Copilotを契約している管理職なら自動的に見られる」という意味ではありません。Microsoft 365側のサービスプラン、組織階層、Manager settingsの条件も満たす必要があります。

Manager settingsで公開範囲を制御できる

管理者は、管理職へのConsumption insightsの公開範囲を次の方法で指定できます。

  • 条件を満たすすべての管理職
  • Microsoft Entra IDのグループ
  • メールアドレスを記載したCSVファイル

Consumption insightsを管理職に許可するには、先にCopilot insightsへのアクセスを許可する必要があります。設定変更の反映には、通常1時間程度かかると案内されています。(Microsoft Learn)

プレビュー検証では、最初からすべての管理職に公開するのではなく、Entra IDグループまたはCSVで対象者を限定する方法が安全です。

公開情報だけでは確定できない導入条件

2026年7月11日時点のロードマップ本文と関連ドキュメントでは、次の点が明確に説明されていません。

  • 対象となるGitHub Copilotの契約プラン
  • Microsoft 365テナントとGitHub EnterpriseまたはOrganizationを関連付ける方法
  • Microsoft Entra IDとGitHubアカウントの照合方法
  • 複数のGitHub請求エンティティがある場合の集計方法
  • 過去データの遡及期間
  • GitHub固有データの更新間隔
  • GitHub画面とViva Insightsで数値が異なる場合の照合ルール
  • プレビューから一般提供までに変更される可能性がある指標

ロードマップには、対象クラウド、利用者、予定月、既定の有効化までは記載されていますが、接続設定やデータモデルの詳細は記載されていません。(Microsoft)

そのため、導入計画では「ダッシュボードが表示されたら完了」とせず、接続対象、ユーザー対応付け、集計範囲を検証項目として残しておく必要があります。

既存実装との互換性

公開情報の範囲では、既存のGitHub Copilot API、請求設定、利用状況レポートを廃止または変更する案内はありません。今回の更新は、既存機能を置き換えるものではなく、Viva Insights側に組織向けの可視化を追加する性格が強いと判断できます。

既存の実装影響必要な対応
GitHubのBilling and licensing置き換えられない正式な請求確認元として継続する
GitHubの予算・支出上限変更の案内なしGitHub側で継続管理する
GitHub Copilot usage metrics API変更の案内なし利用分析やBI連携で継続する
GitHubのNDJSONレポート変更の案内なし長期保存や詳細分析に継続利用する
Viva InsightsのConsumption QueryGitHubデータを含まない既存クエリに自動追加されると想定しない
Consumption DashboardのCSVエクスポートGitHub指標を出力できないGitHubデータは別経路で取得する
既存のPower BIレポートGitHub列が自動追加されるとは限らないスキーマ変更を前提にせず、別データとして設計する
管理職向けViva Insights表示対象が増える可能性があるアクセス権と組織階層を再確認する

Consumption Queryは、PersonId、ServiceId、日付単位のCopilot CreditsをCSV、Power BI、Azure Data Lakeへ出力できますが、Consumption Dashboardのアクセス表ではGitHubデータが除外されています。(Microsoft Learn)

すでにGitHub APIからデータを取得している場合、Viva Insightsへ全面移行するのではなく、次の構成が現実的です。

  1. 正式な金額とモデル別内訳はGitHubから取得する
  2. 利用定着やコード生成指標はGitHub Copilot usage metrics APIから取得する
  3. 管理職向けの部門別傾向はViva Insightsで確認する
  4. BI上で統合する場合は、Microsoft側とGitHub側のデータを別のデータセットとして管理する

対応が必要かを判断する基準

自社での対応要否は、GitHub Copilotを契約しているかだけでなく、誰が支出情報を見るべきかによって変わります。

利用状況対応優先度推奨対応
GitHub Copilotを利用していない現時点で対応不要。ロードマップ監視のみ
GitHub Copilotを少人数で試用中GitHub請求画面との数値比較を行う
複数部門でGitHub Copilotを利用中部門別集計、組織階層、管理職アクセスを検証する
GitHub APIで独自レポートを構築済み既存レポートは維持し、Vivaとの差分を確認する
管理職にAI支出情報を公開したくないManager settingsを早急に確認する
厳格な職務分離や個人情報管理が必要Global Administrator、Analyst、管理職の表示範囲を監査する
GCC、GCC High、DoDなどを利用中今回のロードマップ対象外のため、別途対応情報を待つ

特に対応優先度が高いのは、GitHub Copilotを全社展開しており、Manager settingsで管理職へのCopilot insightsをすでに有効にしている組織です。ダッシュボードが既定で有効になるため、意図していなかった管理職に支出傾向が表示されないか確認してください。(Microsoft)

管理者が実施する導入前チェック

GitHub側の管理単位を整理する

最初に、次の情報を一覧化します。

  • 利用中のGitHub Copilotプラン
  • EnterpriseおよびOrganizationの構成
  • Copilotシート数
  • AI Creditsの請求エンティティ
  • ユーザー、Organization、コストセンター、Enterprise単位の予算
  • 追加利用を許可している範囲

GitHub AI Creditsは個人ごとに完全分離された枠ではなく、請求エンティティ単位で共有されます。利用者ごとの表示値だけを見て、「このユーザーの固定枠を超過した」と判断しないようにしてください。(GitHub Docs)

Viva Insightsの対象者を確認する

次に、Microsoft 365側で以下を確認します。

  1. Microsoft 365 Global Administratorの対象者
  2. Insights Analystの割り当て
  3. Analystがグローバルパーティションに含まれているか
  4. 管理職のViva Insightsサービスプラン
  5. Manager settingsの最小チームサイズ
  6. Consumption insightsを許可する管理職の範囲
  7. 組織階層のManagerIdが最新か

組織改編後にMicrosoft Entra IDの上司情報が更新されていないと、別部門の従業員が集計対象に含まれたり、本来の部下が表示されなかったりする可能性があります。

正式な比較元を保存する

テスト前に、GitHubのBilling and licensingおよびAI usage画面から、次の情報を保存します。

  • 対象月
  • 使用済みのプラン内クレジット
  • 追加利用分
  • モデル別のクレジット
  • モデル別のコスト
  • 対象EnterpriseまたはOrganization
  • 取得日時とタイムゾーン

これをViva Insightsとの比較基準にします。Viva側の数字を基準にGitHubの請求額を修正するのではなく、GitHub側を正式な確認元として差異を調査します。(GitHub Docs)

テスト時に注意すべきポイント

ロールごとの正常系と異常系を確認する

機能が表示される利用者だけでなく、表示されないことを確認するテストも必要です。

テスト対象期待する結果
Microsoft 365 Global Administrator組織全体のConsumption Dashboardを表示できる
グローバルパーティションのInsights Analyst組織全体を表示できる
非グローバルパーティションのInsights AnalystConsumption Dashboardを表示できない
条件を満たす管理職自分のグループだけを表示できる
最小チームサイズ未満の管理職グループデータを表示できない
サービスプランのない管理職対象外になる
一般ユーザーダッシュボードを表示できない
Consumption QueryGitHubデータが出力されない
Consumption DashboardのエクスポートGitHub指標が含まれない

Consumption Dashboardの権限を、Copilot Dashboardの権限と同一だと考えないことが重要です。Copilot Dashboardを表示できても、Consumption Dashboardの対象ロールでなければアクセスできません。(Microsoft Learn)

集計期間とタイムゾーンをそろえる

GitHubのAI Creditsは、毎月1日の00時00分00秒(UTC)にリセットされます。日本時間では午前9時です。

そのため、日本時間の月初0時を境に集計すると、GitHub側の請求サイクルと9時間ずれる可能性があります。月をまたぐテストでは、次の条件をそろえてください。

  • 同じ請求エンティティ
  • 同じ開始日と終了日
  • UTC基準か日本時間基準か
  • 完了済みの日付だけを対象にしているか
  • 取得日時が同じか

GitHub側の月次リセットはUTC基準であり、Viva InsightsのConsumption Queryに含まれるMetricDateもUTCです。(GitHub Docs)

利用回数と支出額を単純比較しない

次のような結果は、必ずしもデータ不整合ではありません。

  • セッション数は多いが、AI Creditsの消費が少ない
  • アクティブユーザーは少ないが、支出額が大きい
  • 同じセッション数でも部門ごとに支出額が異なる
  • コード補完の利用は多いが、支出額には反映されない

モデルとトークン数によって消費量が変わり、コード補完など課金対象外の操作もあるためです。数値を比較するときは、ユーザー数やセッション数だけでなく、モデル、利用機能、処理内容も確認してください。(GitHub Docs)

2026年7月のデータを通常月として扱わない

GitHubは、既存のCopilot BusinessおよびCopilot Enterprise利用者に対して、2026年6月1日から9月1日まで、通常より多いAI Creditsを含めるプロモーション期間を案内しています。

プラン通常の月間クレジットプロモーション期間の月間クレジット
Copilot Business1ユーザーあたり1,9001ユーザーあたり3,000
Copilot Enterprise1ユーザーあたり3,9001ユーザーあたり7,000

2026年7月の「追加課金が発生しなかった」という結果を、そのまま9月以降の予算見積もりに使うと、支出を過小評価する可能性があります。将来予測では、通常のクレジット量に戻したシナリオも作成してください。(GitHub Docs)

データ反映の遅延を考慮する

Viva InsightsのConsumption Queryでは、最新データが現在日から1~2日前までになる場合があります。ダッシュボードのエクスポートも、日次では最大約2日、週次では処理サイクルによって2~8日程度の遅延が案内されています。(Microsoft Learn)

GitHub固有のConsumption Dashboardデータについては、公開情報だけでは明確な更新間隔を確認できません。テスト当日の操作をすぐに照合するのではなく、少なくとも数日経過した完了済み期間を使うのが安全です。

IDE上の利用表示と比較する場合は最新版を使う

GitHubは、IDE、クライアント、Copilot拡張機能を最新の安定版に保つことを推奨しています。古いクライアントの表示だけを基準にせず、GitHub.comの請求情報と照合してください。(GitHub Docs)

よくある誤解

既定で有効なら、すべての社員が見られる

既定で有効になるのは、対象条件を満たすロールや管理職に対するダッシュボードです。一般ユーザーが全社の支出情報を自由に閲覧できるわけではありません。

ただし、既存のManager settingsで広い範囲の管理職を有効にしている場合は、新しい情報が想定以上の人数に公開される可能性があります。

Viva Insightsの金額をそのまま請求処理に使える

Consumption Dashboardの値は参考情報です。正式な請求額、追加利用、モデル別コストはGitHub.comで確認します。(Microsoft Learn)

直属部下が5人いれば必ず表示される

実際のViva Insightsでは、管理職本人と、サービスプランを持つ直属・間接配下を含むチームサイズで判定されます。ライセンス状態やManager settingsによっては、直属部下が5人いても対象外になる場合があります。(Microsoft Learn)

既存のPower BIレポートにGitHubデータが自動追加される

現時点では、Consumption QueryとConsumption DashboardのエクスポートにGitHubデータは含まれません。既存のPower BIモデルへ新しいGitHub列が自動的に追加されることを前提にしないでください。(Microsoft Learn)

GitHub Copilotの利用が多い部門ほど支出も必ず高い

コード補完はAI Creditsの課金対象外です。また、モデルやトークン量によって1回の操作あたりの消費量が変わります。利用回数と支出額が比例しないケースは十分に考えられます。(GitHub Docs)

まとめ:移行よりもアクセス管理と数値検証を優先する

2026年7月8日の「Microsoft Viva: Insights for GitHub Copilot spend and usage」の更新は、プレビュー予定を追加したものであり、既存のGitHub APIや請求管理を置き換える変更ではありません。

対応の要点は次の3つです。

  1. Viva Insightsで誰がConsumption Dashboardを閲覧できるか確認する
  2. GitHubの正式な請求情報を基準に、同じ期間・範囲で数値を照合する
  3. GitHubデータはConsumption QueryやCSVに出力できない前提で、既存レポートを維持する

GitHub Copilotを複数部門で利用している組織は、Manager settingsをEntra IDグループまたはCSVで限定し、管理職、Insights Analyst、Global Administratorを使った小規模な検証から始めるのが安全です。

特に、組織階層の誤り、UTCと日本時間のずれ、データ反映の遅延、2026年夏のプロモーションクレジットは、数値不一致と誤解しやすいポイントです。これらを検証条件に含めたうえで、Viva Insightsを部門別の意思決定に使い、正式な請求管理は引き続きGitHub側で行う構成が現実的です。

この記事を書いた人

実務の現場で詰まりがちなポイントを地図にするITブログ「IT trip」を運営。Windows/Office(Teams・Excel)からSQL、サーバ運用、ガジェットまで、再現性のある手順と“なぜそうなるか”を丁寧に解説します。読んだらすぐ試せること、そして迷った人の次の一歩が見えることを大切にしています。

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