Viva InsightsでCopilotクレジット消費を確認する方法|Cowork・Work IQ APIの権限と課金設定

Copilot CoworkやWork IQ APIを導入すると、「どの部署がCopilotクレジットを多く使っているのか」「一部のユーザーに消費が偏っていないか」「上限に近い支出ポリシーがないか」を継続的に確認する必要があります。

Microsoft Viva Insightsの「Consumption Dashboard(消費ダッシュボード)」を使えば、CoworkとWork IQ APIのCopilotクレジット消費を、組織・職種・サービス・ユーザー層などの単位で分析できます。

ただし、誰でも全社データを見られるわけではありません。表示範囲は、グローバルパーティションへのアクセス権、管理者ロール、マネージャー設定によって変わります。また、このダッシュボードは利用傾向を分析するためのものであり、正式な請求額はMicrosoft 365管理センターのCost Managementで確認する必要があります。

目次

Viva InsightsのCopilotクレジット消費ダッシュボードとは

Viva InsightsのConsumption Dashboardは、Copilotクレジットが、どのサービス、部署、ユーザー層で消費されているかを可視化する機能です。

Microsoft 365 Roadmap ID 566302として展開された機能で、Microsoft 365 Copilotのリリースノートでは、CoworkとWork IQ APIのCopilotクレジット消費を確認できるダッシュボードとして案内されています。([Microsoft Learn][1])

主な用途は次のとおりです。

  • Copilotクレジットの総消費量を確認する
  • CoworkとWork IQ APIの消費割合を比較する
  • 部署や職種ごとの消費傾向を把握する
  • 一部の利用者に消費が集中していないか確認する
  • 支出上限に近いポリシーやユーザーを特定する
  • Coworkでどのようなタスクが多く実行されているか分析する

Microsoft 365サービスの消費データとして、現時点で対象になっているのは主にCopilot CoworkとWork IQ APIです。Consumption Dashboard自体にはGitHub Copilot用のページもありますが、本記事ではMicrosoft 365サービス側のクレジット消費を扱います。([Microsoft Learn][2])

Consumption Dashboardで確認できるデータ

Consumption Dashboardには、単純なクレジット残量だけでなく、利用者数、セッション数、部署別の傾向、支出ポリシーとの関係などが表示されます。

確認項目内容実務で分かること
アクティブユーザーCoworkまたはWork IQ APIで1回以上操作したユーザー数実際に利用している人数
Copilotクレジット総消費量対象期間中に消費されたクレジット数全体的な消費規模
セッション数CoworkまたはWork IQ APIで開始されたセッション数利用頻度
サービス別消費量CoworkとWork IQ APIごとのクレジット消費どのサービスがコスト要因か
組織・職種別の傾向部署や職種ごとの利用状況高利用部門や利用が進んでいない部門
利用強度上位1%、上位5%などのユーザー層別消費一部の利用者への消費集中
支出ポリシー別状況上限、ユーザー当たり消費量、上限に近い人数ポリシー変更が必要か
Coworkタスク分析タスク分類、実行回数、自動実行と手動実行の割合何にCoworkが使われているか

Microsoftの公式ドキュメントでは、アクティブユーザー、Copilotクレジット総消費量、セッション数を基本指標として確認できるほか、サービス別、組織別、職種別、利用強度別に分析できると説明されています。([Microsoft Learn][2])

利用強度からクレジット消費の偏りを確認できる

Consumption Dashboardでは、ユーザーを次のような利用層に分けて表示できます。

  • 全ユーザー
  • 上位1%
  • 上位5%
  • 上位6~25%
  • 上位26~50%

各層について、総クレジット消費量、1人当たりの平均消費量、1セッション当たりの平均消費量、アクティブユーザー数などを確認できます。

例えば、上位1%のユーザーだけで全体のクレジットの大部分を消費している場合、次のような原因が考えられます。

  • Coworkで長時間の複雑なタスクを繰り返している
  • 自動実行タスクを多く設定している
  • Work IQ APIを利用するアプリやエージェントを集中的に使っている
  • 検証用の処理が本番環境で繰り返されている

単純に高利用者を制限するのではなく、その利用によって十分な業務効果が得られているかを合わせて確認することが重要です。

Coworkのタスク内容まで掘り下げられる

Coworkの「Deep dive」を開くと、分析・調査、会議関連、文章作成、デバッグなど、タスクの分類ごとにクレジット消費やタスク数を確認できます。

また、ユーザーがその都度開始したタスクと、スケジュールによって自動実行されたタスクの割合も把握できます。自動実行タスクの割合が高い場合、定型業務の自動化が進んでいる可能性がある一方、不要なスケジュール処理が残っていないかも確認すべきです。([Microsoft Learn][2])

なお、Coworkの「タスク数」と「セッション数」は同じとは限りません。複数のタスク、特にスケジュールされたタスクが、1つの課金対象セッションにまとめられることがあります。そのため、「タスク数が多いのにセッション数が少ない」という表示は必ずしも異常ではありません。

Copilotクレジット消費を閲覧できるユーザー

Consumption Dashboardの閲覧範囲は、割り当てられている役割によって異なります。

役割閲覧範囲Consumption Dashboardカスタム消費クエリ
Insights Analystかつグローバルパーティションに所属テナント全体可能可能
マネージャー自分の配下組織可能不可
Microsoft 365グローバル管理者テナント全体可能原則不可
非グローバルパーティションのInsights Analyst割り当てパーティション不可不可
Copilot Dashboardの閲覧者・リーダー割り当てられた範囲自動的には付与されない不可

現在のMicrosoft Learnのアクセス表では、グローバルパーティションに所属するInsights Analyst、対象となるマネージャー、Microsoft 365グローバル管理者がConsumption Dashboardを利用できます。カスタム消費クエリを実行できるのは、グローバルパーティションにアクセスできるInsights Analystです。([Microsoft Learn][2])

Insights Analystはグローバルパーティションへの所属が必要

Viva Insightsのパーティションは、分析対象となる従業員データを区切るためのワークスペースです。

通常の分析では、特定部門だけを含むパーティションを作り、その部門の担当者だけに分析権限を与えられます。しかし、CopilotクレジットのConsumption Dashboardは、現時点ではグローバルパーティションに所属するInsights Analystだけが利用できます。

特定部門用の非グローバルパーティションにInsights Analystを追加しても、Consumption Dashboardや消費クエリを利用できない点に注意してください。([Microsoft Learn][3])

マネージャーは自分の配下組織だけを確認できる

マネージャーには全社データではなく、自分のチームに限定された情報が表示されます。

マネージャーが閲覧するには、Viva Insightsの管理者設定で次の条件を満たす必要があります。

  • 「Grant managers scoped access to Copilot insights」が有効
  • 「Grant managers scoped access to Consumption insights」が有効
  • チーム人数が設定された最小チームサイズ以上
  • 対象マネージャーとして有効化されている
  • 必要なViva Insightsサービスプランが適用されている

Consumption insightsだけを単独で有効にすることはできません。先にCopilot insightsへのアクセスを有効にする必要があります。([Microsoft Learn][4])

最小チームサイズは5人以上

マネージャーが組織分析を閲覧するための最小チームサイズは、5人未満には設定できません。

チーム人数には次のユーザーが含まれます。

  • マネージャー本人
  • 直属の部下
  • 組織階層上の間接的な部下

Microsoft 365 Copilotのリリースノートでは「5人以上の直属部下を持つマネージャー」と要約されていますが、現在のViva Insights管理者向けドキュメントでは、実際の判定は「マネージャー本人と直接・間接の部下を含む最小チームサイズ」に基づきます。

権限トラブルを調べる際は、手作業で部下の人数を数えるのではなく、Viva Insights管理ポータルの「Manager hierarchy」で、ライセンス状態、チームサイズ、配下ユーザーを確認するのが確実です。([Microsoft Learn][4])

マネージャーの閲覧権限を設定する方法

マネージャー設定を変更できるのは、Viva Insights AdministratorまたはAI Administratorです。

設定手順は次のとおりです。

  1. Viva Insightsの管理ポータルに管理者アカウントでサインインします。
  2. 左側のメニューから「Settings」を開きます。
  3. 「Manager settings」を選択します。
  4. 「Grant managers scoped access to Copilot insights」を有効にします。
  5. 「Grant managers scoped access to Consumption insights」を有効にします。
  6. Minimum team sizeを確認します。
  7. 対象者を「All managers」「Microsoft Entra IDグループ」「CSVアップロード」から選びます。
  8. 「Save changes」を選択します。

設定の反映には、最大で1時間程度かかる場合があります。Microsoft Entra IDグループを使えば、部長・課長などの対象者をグループ単位で管理できます。少数の対象者だけで試行する場合は、CSVによる指定も利用できます。([Microsoft Learn][4])

事前に必要なCopilotクレジットの課金設定

Consumption Dashboardを確認する以前に、CoworkまたはWork IQ APIを使用できる課金環境が必要です。

これらのサービスは、Copilotクレジットを利用する使用量ベース課金の対象です。Microsoft 365管理センターの「Copilot」から「Cost Management」を開き、課金方法と支出ポリシーを設定します。([Microsoft Learn][5])

課金設定を行う管理者ロール

課金設定で実行できる操作は、管理者ロールによって異なります。

管理者ロール主な操作
グローバル管理者課金方法の設定、支出ポリシー作成、上限・通知設定
課金管理者課金方法の設定・変更
AI管理者支出ポリシー、上限、通知の管理、Cost Managementの閲覧
ライセンス管理者支出ポリシー、上限、通知の管理、Cost Managementの閲覧

AI管理者とライセンス管理者は、支出ポリシーや上限を管理できますが、課金方法そのものを新たに設定・変更することはできません。課金方法を扱う場合は、グローバル管理者または課金管理者が必要です。([Microsoft Learn][6])

使用量ベース課金を有効にする手順

  1. グローバル管理者または課金管理者でMicrosoft 365管理センターにサインインします。
  2. 「Copilot」から「Cost Management」を開きます。
  3. 初回設定では「Get Started」を選択します。
  4. 課金方法を選択します。
  5. 月間のポリシー上限を設定します。
  6. 必要に応じて、ユーザーごとの月間上限を設定します。
  7. クレジット消費が一定割合に達した際の通知先を設定します。
  8. 対象となるユーザーまたはグループを指定します。
  9. 対象サービスとしてCoworkまたはWork IQ APIを選択します。
  10. 内容を確認してポリシーを有効化します。

課金方法には、事前購入したクレジット、既存の容量、Azureサブスクリプションを利用する従量課金などがあります。料金体系や利用可能な購入方法は契約によって異なるため、具体的な単価はMicrosoft 365管理センターや契約窓口で確認してください。

支出ポリシーは予算管理だけでなくアクセス制御でもある

Coworkでは、支出ポリシーが単なる予算設定ではなく、サービスへのアクセス制御としても機能します。

ユーザーをCoworkが選択された支出ポリシーに含めると、そのユーザーにはCoworkへのアクセスが付与されます。極端に低い上限を設定しても、上限に達するまではCoworkを開始できます。

特定ユーザーにCoworkを利用させたくない場合は、上限を低くするのではなく、そのユーザーをCoworkが選択されたすべての支出ポリシーの対象外にします。([Microsoft Learn][7])

Viva InsightsでCopilotクレジット消費を確認する方法

課金設定と閲覧権限を確認したら、Viva InsightsからConsumption Dashboardを開きます。

Consumption Dashboardを開く

  1. Viva InsightsのWebアプリを開きます。
  2. Copilot Analyticsのメニューから「Consumption Dashboard」を選択します。
  3. 上部のタブで「Microsoft 365 services」を選択します。
  4. 「Scope」で閲覧範囲を選択します。
  5. 必要に応じて「Organization」「Job function」「Time period」を変更します。

「Company」を選択できるのは、グローバルパーティションに所属するInsights AnalystとMicrosoft 365グローバル管理者です。マネージャーには、自分の配下組織に相当する「Group」の情報が表示されます。([Microsoft Learn][2])

最初にサマリーを確認する

まず、画面上部にある次の3項目を確認します。

  • Active users
  • Total Copilot credit usage
  • Total session count

例えば、クレジット消費量だけが急増し、アクティブユーザー数やセッション数がほとんど増えていない場合は、一部の処理が高コスト化している可能性があります。

一方、クレジット消費量とアクティブユーザー数が同時に増えている場合は、単純に利用者が増えた結果とも考えられます。

サービス別・組織別に原因を絞り込む

次に、Credit usage breakdown by serviceでCoworkとWork IQ APIのどちらが消費増加の原因か確認します。

  • Coworkが増えている場合:タスク分類や自動実行の利用状況を確認
  • Work IQ APIが増えている場合:APIを利用するアプリ、エージェント、検証処理を確認
  • 特定部署だけ増えている場合:対象部署の業務内容や導入プロジェクトを確認
  • 特定職種だけ増えている場合:その職種で利用しているタスクやワークフローを確認

組織別のマトリックス表示は、十分な人数を持つ上位マネージャーなど、一部の閲覧者に限定されます。

支出ポリシーの上限接近を確認する

Credit usage breakdown by spending policyでは、次の情報を確認できます。

  • 利用量が多い支出ポリシー
  • ユーザー当たりのクレジット消費量
  • ポリシーに設定された上限
  • 上限に近い、または上限に達したユーザー数

上限に近いユーザーが多い場合は、単純に上限を引き上げるのではなく、次の順序で判断します。

  1. 業務上必要な利用か確認する
  2. 不要な自動タスクがないか確認する
  3. 特定ユーザーへの消費集中を確認する
  4. 得られている業務効果を確認する
  5. 必要に応じてポリシーまたはユーザー上限を変更する

Viva InsightsとCost Managementの違い

Copilotクレジットを管理する際は、Viva InsightsとMicrosoft 365管理センターのCost Managementを使い分けます。

比較項目Viva Insights Consumption DashboardMicrosoft 365管理センター Cost Management
主な目的組織・チーム単位の利用分析課金、予算、アクセス、上限の管理
主な利用者マネージャー、Insights Analyst、グローバル管理者課金・AI・ライセンス・グローバル管理者
部署・職種分析対応限定的
Coworkタスク分析対応基本的なサービス消費が中心
支出ポリシーの編集不可可能
課金方法の設定不可可能
利用者へのアクセス付与不可支出ポリシーで制御
正式な請求確認参考情報こちらを使用

Viva Insightsに表示されるクレジット情報は、組織内の利用傾向を分析するための参考情報です。Microsoftも、正式な請求や詳細な料金はMicrosoft 365管理センターで確認するよう案内しています。([Microsoft Learn][2])

実務では、次のように役割を分けると分かりやすくなります。

  • Cost Management:予算、請求、上限、通知、利用可能ユーザーを管理する
  • Viva Insights:どの部署や職種が、何のためにクレジットを使っているかを分析する

Copilotクレジット消費の判断基準

ダッシュボードの数値を見るだけでは、適切な対策を判断できません。利用量、利用者数、業務効果を組み合わせて考えます。

表示された傾向考えられる状況推奨する対応
消費量と利用者数がともに増加組織全体への利用拡大予算予測と上限を見直す
消費量だけ急増高負荷タスクや自動処理の増加Coworkのタスク分類と自動実行を確認
上位1%に消費が集中一部のパワーユーザーが大量利用業務効果と利用内容を個別確認
利用者は多いが消費量が少ない軽量な利用が広く普及現状維持または活用研修を拡充
ポリシー上限到達者が多い上限不足または設計ミス部門別ポリシーへの分割を検討
Work IQ APIの消費が急増API連携処理やエージェント利用の増加開発担当者と呼び出し元を確認
Coworkの自動実行割合が高い定型業務の自動化が進展不要なスケジュールと効果を定期点検

Copilotクレジットの削減だけを目的にすると、有効な業務自動化まで止めてしまう可能性があります。「高いか低いか」ではなく、「消費したクレジットに見合う業務成果があるか」で判断することが重要です。

Consumption Dashboardが表示されない場合の確認項目

メニュー自体が表示されない

次のいずれかに該当していないか確認します。

  • Insights Analystがグローバルパーティションに所属していない
  • マネージャー向けConsumption insightsが無効
  • 最小チームサイズを満たしていない
  • Microsoft Entra IDや組織データ上でマネージャーとして認識されていない
  • Copilot Dashboardの閲覧権限だけが付与されている
  • 対象テナントへの機能展開やライセンス反映が完了していない

Copilot DashboardやAgent Dashboardを閲覧できるユーザーであっても、それだけでConsumption Dashboardへの権限が付与されるわけではありません。([Microsoft Learn][2])

Companyスコープを選択できない

Companyスコープは、グローバルパーティションに所属するInsights AnalystとMicrosoft 365グローバル管理者向けです。

マネージャーが閲覧できるのは、自分の配下に限定されたGroupスコープです。全社表示が必要な場合は、マネージャー権限を拡張するのではなく、Insights Analystの役割とグローバルパーティションへの所属を検討します。

データが空白または少ない

次の可能性があります。

  • CoworkまたはWork IQ APIがまだ利用されていない
  • 使用量ベース課金が正しく有効化されていない
  • 対象ユーザーが支出ポリシーに含まれていない
  • 集計処理が完了していない
  • フィルターの組織・職種・期間が狭すぎる
  • プライバシー保護の最小グループサイズを下回っている

Consumption Dashboardはリアルタイム監視画面ではありません。詳細な消費クエリでは、最新データが現在時刻の1~2日前までになることがあります。直前の操作がすぐに反映されない場合は、時間を空けて再確認してください。([Microsoft Learn][8])

請求額と数値が一致しない

Viva Insightsは分析用のデータであり、正式な請求台帳ではありません。

データ処理のタイミング、集計期間、支出ポリシーの変更、事前購入クレジットと従量課金の適用順序などによって、Microsoft 365管理センターやAzureの請求情報と一時的に差が生じることがあります。

請求確認ではCost Managementや契約上の請求情報を正とし、Viva Insightsは原因分析に使用します。

詳細分析にはConsumption queryを使う

グローバルパーティションに所属するInsights Analystは、Consumption Dashboardと同じ消費指標を使ったカスタムクエリを実行できます。

手順は次のとおりです。

  1. Viva Insightsで「Create analysis」を開きます。
  2. 「Create custom query」を選択します。
  3. 「Consumption query」を選択します。
  4. 対象期間を設定します。
  5. 日、週、月の集計単位を設定します。
  6. OrganizationやServiceNameなどの条件を追加します。
  7. 必要なHR属性を選択します。
  8. クエリを実行します。

主に出力できる指標は次のとおりです。

  • Total Copilot Credits used
  • Session count
  • User limit
  • Spending policy limit
  • ServiceId
  • ServiceName
  • MetricDate

結果はCSVとしてダウンロードできるほか、Power BIやAzure Data Lakeへの接続にも利用できます。ユーザー、サービス、日付単位のデータを使って、部門別の月次レポートや予算配分資料を作成できます。([Microsoft Learn][8])

ユーザーを特定する場合はIdentificationの設定に注意する

Consumption Dashboardやエクスポートでは、プライバシー保護のため、ユーザー情報が匿名化またはハッシュ化される場合があります。

特定のユーザー名を表示するIdentification機能は、専用のViva Feature Access Managementポリシーで制御されます。ポリシーを作成・管理できるのは、Microsoft 365グローバル管理者またはAI管理者です。([Microsoft Learn][9])

ユーザーの特定が有効になると、次のような対応が可能になります。

  • 高利用者への利用状況ヒアリング
  • 活用が進んでいるユーザーの社内事例化
  • 上限到達者への個別対応
  • 利用が少ないユーザーへの研修
  • 不要な自動処理を設定したユーザーの特定

一方で、従業員の利用状況を個人単位で扱うことになるため、目的、閲覧者、保存期間、社内規程を事前に整理する必要があります。最初から全管理者にIdentificationを許可するのではなく、必要な担当者やグループに限定する運用が安全です。

まず課金設定・閲覧権限・分析範囲の3点を確認する

Viva InsightsでCopilotクレジット消費を確認する際は、次の順番で準備するとスムーズです。

  1. Microsoft 365管理センターで使用量ベース課金を有効にする
  2. CoworkまたはWork IQ APIを対象にした支出ポリシーを設定する
  3. 閲覧者の役割とViva Insightsのパーティションを確認する
  4. マネージャーにはConsumption insightsへのアクセスを設定する
  5. Consumption Dashboardでサービス別・組織別の消費を確認する
  6. 正式な請求と予算管理はCost Managementで確認する
  7. 必要に応じてConsumption queryで詳細データを出力する

日常的な運用では、Cost Managementで予算と上限を管理し、Viva Insightsで「なぜクレジットが使われているのか」を分析する形が効果的です。消費量だけで判断せず、利用者数、タスク内容、自動化の効果を合わせて確認することで、Copilotクレジットを削減対象ではなく、適切に配分すべき業務資源として管理できます。
[1]: https://learn.microsoft.com/en-us/microsoft-365/copilot/release-notes “Release Notes for Microsoft 365 Copilot | Microsoft Learn”
[2]: https://learn.microsoft.com/en-us/viva/insights/org-team-insights/ai-cost-dashboard “How to use the Consumption Dashboard in Insights | Microsoft Learn”
[3]: https://learn.microsoft.com/en-us/viva/insights/advanced/admin/partitions “Partitions in Viva Insights | Microsoft Learn”
[4]: https://learn.microsoft.com/en-us/viva/insights/advanced/setup-maint/manager-settings “Configure manager settings | Microsoft Learn”
[5]: https://learn.microsoft.com/en-us/microsoft-365/copilot/usage-based-billing-overview-copilot-credits?utm_source=chatgpt.com “Usage-Based Billing and Cost Management for Copilot Credits | Microsoft Learn”
[6]: https://learn.microsoft.com/en-us/microsoft-365/copilot/usage-based-billing-manage-copilot-credits?utm_source=chatgpt.com “Managing AI experiences enabled by usage-based billing | Microsoft Learn”
[7]: https://learn.microsoft.com/en-us/microsoft-365/copilot/cowork/cowork-admin-governance?utm_source=chatgpt.com “Manage Copilot Cowork for your organization | Microsoft Learn”
[8]: https://learn.microsoft.com/en-us/viva/insights/advanced/analyst/ai-cost-query “Create a custom consumption query | Microsoft Learn”
[9]: https://learn.microsoft.com/en-us/viva/insights/identification-copilot-analytics “Identification in Copilot Analytics | Microsoft Learn”

この記事を書いた人

実務の現場で詰まりがちなポイントを地図にするITブログ「IT trip」を運営。Windows/Office(Teams・Excel)からSQL、サーバ運用、ガジェットまで、再現性のある手順と“なぜそうなるか”を丁寧に解説します。読んだらすぐ試せること、そして迷った人の次の一歩が見えることを大切にしています。

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