Exchange Onlineで複合機のSMTP認証方式を確認する方法|Basic AuthとOAuthの見分け方

結論:複合機や業務システムが現在どの方式でSMTP送信しているかは、Exchange admin center(EAC)のSMTP AUTH Clients reportで、期間と送信者を絞り、Authentication Protocol列を確認します。Basic AuthはTlsAuthLogin、Modern AuthはOAuthを使うXOAUTH2に対応します。SMTP AUTHの許可設定だけでは、実際の認証方式は判定できません。

SMTP AUTH Clients reportで認証方式を確認する流れ
EACでの確認手順
目次

確認前の条件

メールフローレポートの利用には、Exchange AdministratorやOrganization Management、View-Only Recipientsなど、公式資料に記載された既存ロールが必要です。GCC HighおよびDoD環境では現在利用できません。権限と対象環境はMail flow reportsの公式資料で確認してください。

EACで認証方式を確認する手順

1.レポートを開く
EACを開き、Reports > Mail flowからSMTP AUTH Clients reportを選びます。以下では公式資料の英語名を目印として示します。画面項目の説明はSMTP AUTH Clients reportの公式資料にあります。

2.確認期間を指定する
既定は直近7日で、最大90日まで指定できます。複合機の通常の送信周期を含めてください。月次通知や障害通知など、送信頻度が低い機能は7日だけでは判断できません。

3.対象送信者を絞る
Sender address列で、複合機に設定した送信者アドレスを探します。検索欄またはフィルターのSender addressを使い、別アドレスの設定がないかも確認します。同じアドレスを複数台で共有している場合、レポートだけでは機器を特定できません。

4.Authentication Protocolを読む
対象行のAuthentication Protocol列を確認します。期間内にBasic Authの行があれば、その送信者で基本認証による送信実績があったと判断できます。Modern Authの行は、その期間にOAuth方式の送信実績があったことを示します。

判定表

表示対応方式判断
Basic AuthTlsAuthLogin期間内に基本認証の利用実績あり。影響確認対象に入れる
Modern AuthXOAUTH2期間内にOAuthによる送信実績あり
両方両方式方式が混在し、Basic Auth利用が残っている
行なし判定不能不使用の証明にはならない

影響確認リストに残す項目

  • Sender address
  • 確認期間
  • Authentication Protocol
  • Messages sent
  • 同じ送信者を使う複合機・アプリ・通知機能
  • 通常の送信周期と期間内送信の有無
  • 判定済み、要再確認、未送信の別

空結果と共有送信者の注意

結果が空でも、「SMTP AUTHを使っていない」「Basic Authではない」とは証明できません。期間内に送信していない、別の送信者を使っている、低頻度の機能が未実行、確認期間外だった可能性があります。通常運用で実績が出ない場合は、管理者が許可した代表送信を行い、その送信を含む期間と送信者で再確認します。

同じ送信者を複数の複合機やシステムで共有している場合、Modern Authの行だけで全機器が移行済みとは断定できません。機器台帳、各機器の設定、送信周期と照合し、未確認の機器や機能を残してください。

許可設定と実使用方式は別

SmtpClientAuthenticationDisabledやAuthenticated SMTP設定は、SMTP AUTHを許可するかどうかを示します。SMTP AUTHはBasic AuthとModern Authの両方を扱えるため、設定値から実使用方式は推論できません。設定の意味はAuthenticated client SMTP submissionの公式資料で確認し、実績は本レポートで判定します。

認証方式と到達確認を分ける

Authentication Protocol列は認証方式の確認用です。宛先への最終到達、迷惑メール判定、配送失敗の有無は別の確認事項です。認証方式は本レポートで、到達は受信側や必要なメールフロー調査で分けて記録してください。

よくある質問

Q. Modern Authだけなら移行完了ですか?
A. その期間・送信者でのOAuth利用は確認できます。ただし、共有する全機器や期間内に未送信だった機能までは断定できません。

Q. 90日間で行がなければ未使用ですか?
A. 断定できません。送信周期、別送信者、未使用機能、機器共有を確認し、必要なら許可された代表送信後に再確認します。

Q. Messages sentで到達も確認できますか?
A. 認証方式の判定と最終到達は分けてください。到達は受信側または別のメールフロー調査で確認します。

確認日:2026年10月5日。

この記事を書いた人

実務の現場で詰まりがちなポイントを地図にするITブログ「IT trip」を運営。Windows/Office(Teams・Excel)からSQL、サーバ運用、ガジェットまで、再現性のある手順と“なぜそうなるか”を丁寧に解説します。読んだらすぐ試せること、そして迷った人の次の一歩が見えることを大切にしています。

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