部分クエリと相関サブクエリの違いとその適用例

この記事では、SQLにおいて部分クエリと相関サブクエリと呼ばれる二つの重要なクエリの違いを解説します。具体的なSQL文とデータテーブルを用いて、それぞれの特性や適用場面について詳しく説明します。

はじめに

SQLにおいて部分クエリと相関サブクエリは、多くのデータ操作タスクにおいて重要な概念です。しかし、これらの違いや使用例がよくわからないという方も多いでしょう。本記事では、これらの違いと具体的な使用例を解説します。

部分クエリとは

部分クエリ（Subquery）は、SQLステートメント内で他のSQLステートメントを呼び出す手法です。部分クエリは独立しており、主クエリの処理に影響を与えることなく実行されます。

部分クエリの基本形

SELECT column1, column2
FROM table1
WHERE column3 = (SELECT column4 FROM table2 WHERE condition);

部分クエリの使用例

Employees	Department
John	Sales
Emma	Marketing

テーブル1: Employees and Departments

以下のSQL文は、Sales部門に所属する従業員を検索します。

SELECT name FROM Employees WHERE department = (SELECT department FROM Departments WHERE name = 'Sales');

相関サブクエリとは

相関サブクエリ（Correlated Subquery）は、主クエリの各行に対して一度ずつ実行されるサブクエリです。これによって、主クエリの行と密接に関連する複雑な処理を行うことができます。

相関サブクエリの基本形

SELECT column1, column2
FROM table1
WHERE column3 = (SELECT column4 FROM table2 WHERE table1.column5 = table2.column6);

相関サブクエリの使用例

Orders	Amount
Order1	500
Order2	300

テーブル2: Orders and Amounts

以下のSQL文は、各注文に対して平均金額以上の注文を検索します。

SELECT order FROM Orders WHERE amount > (SELECT AVG(amount) FROM Orders);