この記事では、Linux上でLVM(Logical Volume Manager)ボリュームを拡張する手法について詳しく解説します。具体的なコード例、その詳細な解説、さらには多角的な応用例までを網羅することで、LVMを理解し活用する一助とします。
目次
はじめに
LVM(Logical Volume Manager)はLinuxにおけるストレージ管理の柔軟性を高めるツールです。特に大規模なシステムや、動的にストレージ容量を変更する必要がある環境では、LVMはほぼ必須といえるでしょう。
なぜLVMが重要なのか
通常のパーティション操作は、一度設定するとそのサイズを変更するのが非常に手間です。しかし、LVMを使用することで、このような操作が容易になり、拡張や縮小が簡単に行えます。
LVMボリュームの拡張の基本
LVMボリュームの拡張は、基本的には以下の手順で行います。
必要なツールの確認
最初に、必要なツールがインストールされていることを確認します。
sudo apt update
sudo apt install lvm2
利用可能なストレージの確認
次に、利用可能なストレージを確認します。
sudo fdisk -l
ボリュームの拡張
実際にボリュームを拡張するコマンドです。
lvextend -l +100%FREE /dev/vg_name/lv_name # 100%の未使用領域を拡張する
応用例
複数のディスクでボリュームを拡張する
lvextend -l +100%FREE /dev/vg_name/lv_name /dev/sdb1 /dev/sdc1 # 複数のディスクを指定して拡張
特定のサイズで拡張する
lvextend -L +1G /dev/vg_name/lv_name # 1GBだけ拡張する
論理ボリュームとファイルシステムの拡張を一度に行う
lvextend -r -l +100%FREE /dev/vg_name/lv_name # -r オプションでファイルシステムも同時に拡張
特定のPE(Physical Extents)数で拡張する
lvextend -l +128 /dev/vg_name/lv_name # 128PEで拡張
ドライランを行い確認する
lvextend --test -l +100%FREE /dev/vg_name/lv_name # 実行前に確認
まとめ
LVMボリュームの拡張は、ストレージ管理において非常に重要な操作です。特に、動的な環境でのストレージ管理を行う際には、この手法は欠かせません。本記事で紹介した方法や応用例を参考に、効率的なストレージ管理を行ってください。
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