この記事では、LinuxでのDDoS攻撃対策の実装について詳しく解説します。具体的なコード例、その解説、および多様な応用例を含めて、実践的な知識として活用できる内容を提供します。
目次
DDoS攻撃とは
DDoS(Distributed Denial of Service)攻撃は、複数のシステムを使って一つのターゲットに対して大量のトラフィックを送り、サービスを利用不能にする攻撃です。
DDoS攻撃の種類
DDoS攻撃にはいくつかの種類がありますが、主なものには以下のようなものがあります。
– ボリュームベースの攻撃
– プロトコル攻撃
– アプリケーション層攻撃
基本的な対策手段
DDoS攻撃に対する基本的な対策としては、ファイアウォール設定、レート制限、逆引きDNSなどがあります。
iptablesを使用した対策
Linuxでよく使用されるのは`iptables`です。以下は基本的なレート制限の設定例です。
# 1分間に5回以上の接続を制限
iptables -A INPUT -p tcp --dport 80 -m limit --limit 5/min -j ACCEPT
コードの解説
– `iptables -A INPUT`: iptablesのINPUTチェーンにルールを追加します。
– `-p tcp`: TCPプロトコルに適用します。
– `–dport 80`: ポート80に対して適用します。
– `-m limit –limit 5/min`: 1分間に5回までの接続を許可します。
– `-j ACCEPT`: 条件に一致した場合は接続を許可します。
応用例
より高度なDDoS攻撃対策のために、いくつかの応用例を紹介します。
例1: SYN Flood攻撃対策
# SYN Flood攻撃対策
iptables -A INPUT -p tcp --syn -m limit --limit 1/s -j ACCEPT
例2: ICMP Flood攻撃対策
# ICMP Flood攻撃対策
iptables -A INPUT -p icmp -m limit --limit 1/s -j ACCEPT
例3: IPアドレス毎の接続数制限
# 特定のIPアドレスからの接続数を制限
iptables -A INPUT -p tcp --syn -m connlimit --connlimit-above 10 -j DROP
例4: 不正なパケットのドロップ
# フラグメント化された不正なパケットをドロップ
iptables -A INPUT -f -j DROP
例5: 国別のアクセス制限
# 特定の国からのアクセスを制限
iptables -A INPUT -m geoip --src-cc CN,RU -j DROP
まとめ
DDoS攻撃は非常に厄介なセキュリティリスクであり、多角的な対策が必要です。iptablesを用いた基本的な対策から応用例まで、具体的なコードとその解説を提供しました。これらの知識を活用して、より安全なシステムを構築してください。
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